サイディング

「サイディング外壁は塗装不要なのでは…?」
「サイディング外壁は塗装不要と言われたような気がする…」
と思われている方もいるでしょう。

しかしながら、サイディング外壁は塗装不要ではありません。
サイディング外壁は、定期的に塗装をして、メンテナンスする必要があります。

「塗装不要」という誤った情報を信じて、全く塗装によるメンテナンスをしなければ、
・早々にサイディング外壁がダメになる
・雨漏り・カビ・シロアリが発生する
などのリスクが生じることに。
このあたり詳しくは下記の1-2で解説します。

この記事では、その他、
・サイディング外壁の塗装が必要な時期(2章)
・サイディング外壁の塗装費用(3章)
など、サイディング外壁の塗装を検討するうえで押さえておきたい情報もまとめてご紹介します。
ぜひ、参考にしてください。

この記事の“サイディング”は、窯業系サイディング・金属サイディングを指します。
窯業系サイディング・金属サイディングは日本で広く普及しているサイディング外壁です。

1.サイディング外壁は塗装不要?

1-1.「サイディング外壁は塗装不要」は間違い

塗装できない
「サイディング外壁は塗装不要」という情報は間違いです。
サイディング外壁(窯業系サイディング・金属サイディング)は、定期的に塗装をして、メンテナンスする必要があります。

事実、サイディングメーカーの多くが、自社のHPなどで、塗装によるメンテナンスの必要性等を紹介しています。

●ニチハ|窯業系サイディングのメンテナンス

“塗装面に汚れ、褪色、白化が目立つようになりましたら再塗装が必要な時期です。”

※情報出典:ニチハ株式会社

●ケイミュー|金属サイディング(はる・一番)のメンテナンス

“5~10年を目安に点検確認を実施し、経年による変褪色が発生している場合は再塗装してください。”

※情報出典:ケイミュー株式会社

1-2.サイディング外壁に定期的な塗装が必要な理由

「サイディング外壁は、なぜ定期的な塗装によるメンテナンスが必要なのか?」
「サイディング外壁を塗装しなくても、大した問題にはならないのでは?」
といった疑問をお持ちの方も少なくないでしょう。

以下、サイディング外壁に定期的な塗装によるメンテナンスが必要な3つの理由を、プロが徹底解説いたします。

▼サイディング外壁に、定期的な塗装によるメンテナンスが必要な3つの理由

●理由① サイディング外壁のキレイを維持するため
サイディング 工事
塗装をすると、汚れや傷み等が目立つサイディング外壁を新築時のようなキレイなサイディング外壁によみがえらせることができます。

※新築時はキレイなサイディング外壁も、時間の経過とともに、少しずつ汚れや傷み等が目立つようになります。
※多少の汚れは洗浄で落とせることもあります。外壁の洗浄について詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

●理由② サイディング外壁が早々にダメになるのを防ぎ、長持ちさせるため
定期的に塗装をしてサイディング外壁の防水性を保つことで、サイディング外壁は早々にダメにならず、長持ちします。

詳しく解説すると…
サイディング外壁(窯業系サイディング・金属サイディング)は、表面を塗装することで防水性を備えていますが、塗装による防水性は永遠にもつわけではありません。時間の経過とともに塗装の劣化が進むにつれ、サイディング外壁の塗装による防水性は失われていきます。
防水性が失われていくと、次第にサイディング外壁自体に雨水が浸み込むように。雨水が浸み込んだサイディング外壁は、傷みや腐食が加速度的に進み、早々にダメになる可能性大です。

こうした事態を避けるために必要なメンテナンスが、塗装です。
防水性が失われてきたタイミングで塗装をすれば、サイディング外壁の塗装による防水性を保てるため、サイディング外壁が早々にダメにならない=サイディング外壁を長持ちさせることができる、というわけです。

※サイディング外壁の塗装が必要な時期(防水性が失われてくるタイミング)について詳しくは、下記2章を参照ください。

●理由③ 住まい内部にまでダメージが及ぶのを防ぎ、住まいを長持ちさせるため
塗装をしてサイディング外壁の防水性を保つことで、住まい内部にまでダメージが及ぶのを防ぐことができるため、住まいも長持ちします。

詳しく解説すると…
サイディング外壁自体に雨水が浸み込むようになることで生じる被害は、サイディング外壁が早々にダメになることだけにとどまりません。
サイディング外壁から浸入した雨水が住まいの内部にまで入り込むようになると、雨漏り・カビ・シロアリなどの発生リスクも生じます。雨漏り・カビ・シロアリなどが住まいに甚大なダメージを与えるようなことになれば、住まいが早々に寿命を迎えることになる可能性もあるのです。

腐食
雨水が原因で腐食が進行した断熱材

サイディング外壁を塗装すると、サイディング外壁から住まいに被害が広がることはないため、結果的に住まいを長持ちさせることにもつながります。

よくわかる外壁塗装の必要性とそのタイミング

ちなみに…
定期的にサイディング外壁を塗装することで、以下のようなメリットも得られます。

●住まいにかかる補修費用を抑えらえる
外壁材がダメになったり、雨漏り・カビ・シロアリなどが発生したりしてから何らかの補修するとなると、まず間違いなく外壁塗装以上に費用がかかることになります。
住まいを維持・管理するためには一定の補修費用がかかります。住まいにかかる補修費用を抑えることを考えれば、定期的に外壁塗装をするのが賢明です。

●住まいの資産価値を守れる
定期的に外壁塗装をして、外壁をキレイに保ち、外壁材や住まいが早々にダメになるのを防ぐことは、住まいの資産価値を守ることにもつながります。
住まいを売却する時にも、定期的に外壁塗装をしている住まいの方が高く売却できる可能性が高いでしょう。

家の売却前に外壁塗装すべき?外壁塗装すれば高値で早く売却できる?

2.サイディング外壁に塗装が必要となるのはいつ?塗装時期の見極め方をプロが徹底解説!

2-1.築10年前後が一つの目安

サイディング外壁の塗装によるメンテナンスが必要となる時期は、築10年前後が一つの目安と言われています。
厳密にいうと、サイディング外壁を施工してから10年前後が一つの目安となります。

ただし、サイディング外壁の塗装によるメンテナンスが必要となる時期は、
・サイディング外壁の種類・製品
・サイディング外壁に塗装されている塗料の種類・製品
・住まいの周辺環境
などによっても大きく異なります。

そのため、場合によっては、築10年よりも早く塗装が必要となることもあります。
また逆に、築10年が経過しても塗装が必要な時期を迎えていない(まだしばらくは様子見でも問題ない)こともあります。

※一度、外壁塗装によるメンテナンスをしている場合は、「塗装されている塗料の種類・製品」「外壁塗装の工事品質」「住まいの周辺環境」などによって、再度、外壁塗装によるメンテナンスが必要となる時期が異なります。

※サイディング外壁の塗装時期をより正確に見極める方法については、下記2-2&2-3で解説します。

2-2.サイディング外壁の劣化症状で見極める

サイディング外壁に生じている劣化症状を確認することで、サイディング外壁の塗装によるメンテナンスが必要となる時期をより正確に見極めることができます。

具体的には…
以下のような劣化症状は、サイディングに施された塗装の防水性が失われてきた、もしくは失われているサイン。早々に塗装によるメンテナンスを検討することをオススメします。

▼こんな劣化症状がみられる場合、塗装によるメンテナンスが必要な可能性大!

色あせ
色あせ・退色・変色

チョーキング著しいチョーキング
※触ると粉状のものが付着する状態
傷
無数の傷がある
 

ひび割れ
幅0.3㎜以上のひび割れ(クラック・亀裂)

外壁塗装 膨れ
塗膜の膨れ

塗膜のはがれ

金属サイディング_赤錆
(金属サイディングのみ)サビの発生

コケ・藻の発生

※コケ・藻が部分的に発生している程度であれば、塗装ではなく、洗浄によるメンテナンスで十分な場合もあります。
※生じている劣化症状・劣化の進行具合、外壁材の種類などによっては、外壁塗装とあわせて部分補修等が必要になることもあります。

上記のような劣化症状がみられるサイディング外壁を塗装メンテナンス等せず放置すると、1-2でお伝えした通り、サイディング外壁が早々にダメになる可能性のほか、雨漏りなどの発生リスクも生じます。


生じている劣化症状によっては、塗装以外のメンテナンスが必要となることもあります。
例)
・サイディング外壁が欠けている(欠損)⇒部分張り替え
・サイディング外壁の下にある防水シートや断熱材などまで傷んでいる⇒張り替え
・シーリング箇所の劣化が進行している(シーリングのひび割れ・肉やせ・剥離 等)⇒シーリングの打ち替え or 増し打ち ほか

サイディングを賢く補修する!押さえておきたい補修法&補修費の知識

外壁のシーリングの打ち替え|工事内容や必要性、費用相場まで解説!

2-3.塗装業者に塗装時期を見極めてもらう方法も

塗装業者に依頼をして、
“サイディング外壁は塗装によるメンテナンスが必要な時期を迎えているか or しばらくは様子見でも問題ないか”
を見極めてもらう方法もあります。

この塗装時期を見極めてもらうサービスは、「診断」「現場調査」「現調」などと言い、多くの塗装業者が行なっています。

塗装業者に「診断(現場調査・現調)」をお願いすると、塗装時期を迎えているかどうかだけでなく、
・サイディング外壁にどんな劣化症状がみられるか、どのくらい劣化が進行しているか
・サイディング外壁の塗装にかかる費用(見積額)
などもわかるため、より現実的に塗装メンテナンスを検討できます。

本サイトを運営しているプロタイムズでも、この「診断」を実施しています。

プロタイムズの診断は無料です。

診断をしたからといって、プロタイムズに塗装工事を依頼しなければならないということはありません。お気軽にお問合せください。

プロタイムズへのご相談はこちら

屋根・外壁をプロが細かくチェックする「プロタイムズの建物診断(無料)」

3.サイディング外壁の塗装費用はいくら?

サイディング外壁の塗装にかかる費用相場は、下記のとおりです。

●サイディング外壁の塗装費用の相場:80万円~

※上記はあくまで目安の費用です。

※サイディング外壁の塗装費用は、塗装面積(外壁の広さ)、使用する塗料製品、外壁の劣化の進行具合、依頼する塗装業者などによって異なります。そのため、場合によっては、実際の外壁塗装の費用が上記の費用相場と大きく異なることもあります。

※外壁塗装とあわせて屋根や付帯部(雨樋・軒天・幕板 ほか)を塗装する場合には、+αで屋根塗装や付帯部塗装の費用がかかります。

※「我が家のサイディング外壁の塗装には、実際にいくらかかるのか」が知りたい場合、塗装業者に依頼すれば、見積ってもらえます。

2023年版|外壁塗装の費用相場は?塗料代が値上げになる?見積りをプロが解説!

外壁塗装は値引きできる?値引き交渉術&お得に外壁塗装をする方法

まとめ

サイディング外壁は塗装不要ではありません。
定期的に塗装をして、メンテナンスする必要があります。

仮にサイディング外壁を塗装メンテナンスしなければ、
・サイディング外壁が早々にダメになる
・雨漏り・カビ・シロアリが発生する
などのリスクが生じます。
最悪の場合、住まいが早々に寿命を迎えてしまう…という可能性も。

この記事では、サイディング外壁の塗装を検討するにあたり気になる
・サイディング外壁の塗装が必要な時期
・サイディング外壁の塗装費用
などの情報についても、まとめてご紹介しています。あわせて、ぜひ、参考にしてください。