沖縄県にお住まいで、お家の汚れやひび割れが気になってきたあなた。外壁塗装のチラシが入ってくるようになってきたこともあり、「そろそろ我が家も外壁塗装を……」と考えていませんか?
沖縄は日本列島の南西部に位置し、もっとも平均気温が高い地域です。一部は亜熱帯に属しているため降雨量も多く、毎年のように大型台風がやってきます。そして何より、沖縄の住宅のほとんどがRC(鉄筋コンクリート)造。「他の県と同じような工事でいいの?」「屋上にもメンテナンスが必要なの?」などと疑問に感じる方も多いことかと思います。
本記事では、そんなお悩みや疑問を解消するため、「沖縄で外壁塗装を考えている方」だけに向けて、事前に知っておきたい知識をたっぷりご紹介。温暖な気候条件に合う塗料や、沖縄に多いRC住宅ならではのメンテナンス方法、塗装業者がどれくらいいるのか、費用相場はどのくらいなのかなど、沖縄の外壁塗装にまつわるあらゆる情報を網羅しています。
この記事を読めばあなたも、沖縄で満足のいく塗装工事ができるはず!
1.沖縄の住宅を取り巻く環境
外壁塗装は気候条件に影響を受けます。寒冷地などでは塗装できない時期があったり、季節によって塗料の乾燥時間が変わる場合もあります。しかし、沖縄県は本土と比べると気候条件がかなり異なるため、まずは沖縄県の外壁塗装を取り巻く環境について詳しく知っておきましょう。
1-1.沖縄の気候条件
沖縄は、亜熱帯ならではの温暖な気候が特徴で冬場でもあまり寒くなりません。沖縄本島の年平均気温は23℃と全国的にもかなり高く、東京と比べると約7℃程度も暖かいです。天気を見てみると、梅雨時期や台風の影響を受けやすい8~9月や冬場は降水量が大幅に増加する一方で、夏から秋にかけては晴れの日が続きます。
そして、沖縄で暮らす上で避けては通れないのが台風。6月から10月が特に多く、1年間の平均接近数は7.4個となっています。しかも台風の進路が沖縄を通る場合が多いため、日本列島でももっとも台風の影響を受けやすい地域の一つであるといえます。(参照:沖縄気象台)
1-2.沖縄の住宅によくある劣化症状
台風の影響を受けやすい沖縄では、鉄筋コンクリート住宅の割合が90%を超えているのが特徴です。そのため、他県で一般的な木造住宅とは違う劣化症状が現れてくるのです。ここでは、鉄筋コンクリート住宅によく見られる劣化症状を写真付きで説明させていただきます。
劣化症状 | 解説 | |
---|---|---|
ひび割れ(クラック) | 塗膜の劣化や、地震や熱収縮などによってコンクリートが挙動することによって発生します。コンクリートは水に弱いため、ひび割れからの水の浸入を防ぐためにも早急な措置が必要です。 | (画像出典:プロタイムズ金沢駅西店・富山中央店) |
変色・汚れ | 塗料に含まれる樹脂の劣化や、排気ガスや雨筋によって外壁が変色することもあります。お家の美観に著しく影響を与えてしまうため、外壁塗装を考えるタイミングになります。 | (画像出典:プロタイムズ八幡西店) |
チョーキング | 塗装表面が熱や紫外線、水などによって劣化し、粉を吹いたようになる現象です。塗料が劣化している証拠であり、本来の性能が期待できなくなってしまっています。 | (画像出典:プロタイムズ群馬高前店) |
シーリング材(コーキング材)の割れ | 外壁の目地に入っているシーリング材に亀裂が入ると、そこから内部に水が浸入してしまう可能性があります。亀裂が大きくなり、一部が剥がれてしまっている場合などは、早めの処置が必要にです。 | (画像出典:プロタイムズ群馬高前店) |
コンクリートの爆裂 | コンクリートがひび割れると、水が侵入しやすくなり内部の鉄筋が錆びてしまうことがあります。鉄筋が錆びた分だけ体積が2倍以上に膨張してしまうため、その圧力で外壁を内側から破裂させてしまう現象です。 | (画像出典:プロタイムズ沖縄中央店・沖縄中部北店) |
モルタルの浮き | モルタルが下地から浮き上がってしまっている状態です。モルタルの付着力が低下している証拠であり、放置するとモルタルが剥がれてしまう可能性があります。 | (画像出典:プロタイムズ沖縄中央店・沖縄中部北店) |
屋上防水の劣化 | 屋上(陸屋根)のある家が多い沖縄では、屋上防水のメンテナンスも非常に重要です。防水材の剥がれやひび割れ、ドレン(排水溝)の破損などの症状は、雨漏りを引き起こす恐れがあります。 | (画像出典:プロタイムズ沖縄中央店・沖縄中部北店) |
1-3.塗装工事に最適な時期はいつ?
沖縄県で塗装をする場合、最適な時期はいつなのでしょうか。
基本的には年間を通して可能ですが、「湿度が85%以上のとき(雨の日)」「気温が5℃以下のとき」は塗装を行えない気候条件とされています。そのため、気候が安定していて過ごしやすい春や秋が、全国的にも塗装に適した季節だと言われています。しかし、沖縄は冬でも気温が下がりすぎることがないため、1~4月の冬から春にかけて・9月~12月の秋から冬にかけてが塗装に最適な時期だといえます。逆に、台風が多くなる7~8月は天候によって工期が延びる可能性があります。
塗装工事で多く寄せられる「雨の日に塗装はできるの?」という疑問については、こちらの記事でも詳しく解説されています。ぜひご参考にしてください。
2.沖縄で外壁塗装をする際に参考にしたいポイント
ここからは、実際に外壁塗装を検討するにあたってのポイントを紹介させていただきます。おすすめの塗料や沖縄ならではの工事、沖縄の塗装業者の情報まで詳しく解説させていただきます。
2-1.遮熱塗料で夏の暑さを軽減
亜熱帯に位置する沖縄は、一年を通して暑い日が多いのが特徴です。5月~10月にかけて最高気温が30℃を超え、住宅は連日強い日差しに晒されています。直射日光は室内の気温を上昇させるだけでなく、塗装表面の劣化を早めてしまうのです。
そのため、沖縄で外壁塗装を行なう場合は「遮熱塗料」の使用をおすすめします。遮熱塗料は、太陽光(近赤外線)を効果的に反射して、塗装表面の温度上昇を抑える機能を持つ塗料です。以下では、おすすめの遮熱塗料を幾つかご紹介させていただきます。
エスケー化研 クールタイトHI
屋上防水工事に使用できる、遮熱効果を持つ塗料です。耐久性に優れているため、長期に渡って防水層を保護します。
(画像出典:http://www.paint-city.com/item_detail/30035/)
2-2.外壁が汚れやすい沖縄には、低汚染塗料がおすすめ!
降水量が多く台風にも晒されやすい沖縄は、雨水や塩害によって外壁が汚れやすいのが特徴です。そこでおすすめなのが、低汚染性を持つ塗料。汚れを寄せ付けない塗料で、いつまでもキレイな住まいを実現しましょう!
アステックペイント 超低汚染リファインシリーズ
雨水によって汚れを洗い流す「セリフクリーニング機能」を持つ塗料です。遮熱機能も備えており、沖縄の気候にぴったりな塗料のひとつだといえます。
(画像出典:株式会社アステックペイント)
2-3.屋上のある家は、防水工事が必須
沖縄に多いのが、陸屋根(屋上)のある住宅です。通常の傾斜のある屋根と違い、フラットな陸屋根では雨漏りを防ぐための防水工事が必要となります。防水工事には、液体状のウレタン樹脂を塗布することで継ぎ目の無い防水層をつくる「ウレタン塗膜防水」や、アスファルトを含んだ繊維シートを貼り付ける「アスファルト防水」など様々な種類があります。一度業者に相談して、お家の最適な工法はどれか確認することをおすすめします。
屋上の防水工事については、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご参考にしてください。
3.沖縄の外壁塗装・防水工事の費用相場
沖縄県で外壁塗装を行なう場合、費用はどの程度になるのでしょうか。ここでは、工事内容別に大まかな費用相場をご紹介します。
まず外壁塗装についてですが、外壁200㎡あたり80万円~150万円が適正価格となっています。使用する塗料によって料金は変動し、先程説明した遮熱塗料は一般的なシリコン塗料よりも10万円程度、弾性塗料であれば30万円程度割高になります。見積り額が適正価格よりも安すぎたり高すぎる場合は注意が必要ですが、使用する塗料などによって費用が変動することもあります。疑問に感じた場合は遠慮せず業者に相談してみましょう。
次に屋上の防水工事についてですが、こちらは工法によって費用相場が前後します。最も一般的なウレタン防水工法では2,500円~7,000円/㎡ほどかかります。ただ、防水工事は施工場所や劣化の状態によって実施できる工法が絞られるため、費用だけを目安にご自身で工法を選ぶのはおすすめできません。まずは業者に現状を見てもらい、どんな工法を選択すべきかアドバイスをもらいましょう。
※費用相場は目安です。業者や施工箇所の状態によっても異なります。
4.沖縄の外壁塗装施工事例集
最後に、沖縄県における外壁塗装・屋上防水工事の施工事例をいくつか写真付きでご紹介します。工事を検討される方は、ぜひご参考にしてください。
ピンクを基調としたおしゃれな外壁にアレンジ!(那覇市 K様邸)
【Before】
【After】
(画像出典:プロタイムズ沖縄中央店・沖縄中部北店)
外壁にチョーキングやひび割れが発生し、屋上には防水処理が施されていない状態でした。外壁塗装と防水工事によりお家を守りつつ、ピンク系統の色を組合せたおしゃれな雰囲気のお家に変身させています。
荒れていた屋上が見違えるほどキレイに!(うるま市S様邸)
【Before】
【After】
(画像出典:プロタイムズ沖縄中央店・沖縄中部北店)
既存の塗装面が劣化してコンクリートの素地が露出してしまっていたり、大きなひび割れが発生しているなどの状況でした。入念な下地補修とウレタン防水工事によって、鏡のようにきれいな仕上がりに。これなら台風がきても雨漏りの心配をしなくてもよさそうです。
石垣島の海のように鮮やかな仕上がりに!(石垣市K様邸)
【Before】
【After】
(画像出典:プロタイムズ沖縄中央店・沖縄中部北店)
コンクリート製の外壁はもともと塗装されておらず、細かいひび割れが発生し雨水が内部まで浸透してしまっている状態でした。全体的な左官仕上げで表面を整えたのち、コバルトブルーで全面を塗装。石垣島の海の美しさを表現しています。
沖縄の環境に合った塗料を選択!(恩納村S様邸)
【Before】
【After】
(画像出典:プロタイムズ沖縄中央店・沖縄中部北店)
ひび割れやカビ・汚れなどが多く、2階が暑いとのお悩みも。ひび割れからの水の浸入を防ぎ、表面温度の上昇を抑える遮熱防水塗料を使用。さらに防カビ剤を使用することで、カビや藻の発生も防止しています。
5.沖縄県の塗装・防水業者は約200社
では、沖縄県にはどのくらいの塗装・防水業者がいるのでしょうか。
沖縄県の塗装業者は他県と比較しても比較的少なく、およそ200社程度となっています。基本的には那覇市を始めとする本島に多く所在していますが、石垣市や宮古島市などにも確認できます。近くに塗装業者が見つからない場合は、少し離れた場所で活動する塗装業者を視野に入れてもいいでしょう。業者によっては離島に出張して対応してくれるところもありますので、一度お問い合わせすると良いでしょう。
沖縄で外壁塗装・屋上防水工事をお考えの方へ
外壁塗装ジャーナルを運営しているプロタイムズにも沖縄県に店舗があります。診断・お見積りは無料となっていますので、外壁塗装・屋上防水工事に関するお悩みがあればお気軽にご相談ください。 ・プロタイムズ沖縄中央店(施工エリア:浦添市・那覇市・宜野湾市・豊見城市・糸満市・南風原町・南城市・与那原市町・八重瀬市・西原市・中城村・北中城村) ・プロタイムズ沖縄中部北店(施工エリア:うるま市・沖縄市・北谷町・嘉手納町・読谷村・金武町・宜野座村・恩納村・名護市・本部町・大宜味村・今帰仁村・国頭村・東村) |
まとめ
本記事では、沖縄県で塗装を考えている方に向けて、沖縄ならではの劣化症状や塗装のポイント、費用相場や施工事例までをご紹介してきました。
一口に塗装といっても、気候条件や住宅環境によってどのように工事をすればいいかは変わってきます。一年を通して温暖な気候で、鉄筋コンクリート住宅の割合が非常に高い沖縄ではなおさら、その土地に適した塗装の知識を身につける必要があるのです。本記事で紹介した情報を参考に、沖縄で満足のいく外壁塗装をしましょう!