塗装工事が始まり、建物が足場で覆われ、窓を養生されてしまうと、臭いや空気がこもってしまい『換気をしたいけれども、窓を開けることができない』と悩んでいらっしゃる方は多いと思います。
しかし、気温や塗料の臭い、埃が気になるなどの理由から、換気ができなければ生活に支障が出てしまうこともあります。
外壁塗装中でも換気を行う方法やタイミングを知っておけば、換気を行うことはできます。
この記事では、外壁塗装中の換気で困っている方の為に、換気を行う方法や換気以外の対策について紹介していきます。
1.外壁塗装中に換気を行う方法・タイミング
塗装工事が始まってしまうと多くの方が、埃や臭いが気になります。塗装工事中は、養生シートがかかっているために窓を開けられなかったり、ゴミや埃、塗料の臭いが入ってきたりするために換気ができないと思われがちですが、完全に換気ができなくなるわけではありません。
塗装業者に換気したい旨を伝えることで窓を開けたり、換気扇を使用することが可能になる場合があります。業者の方と話しながら進めていきましょう。
1-1.窓を開けることができるタイミング
窓の開閉が可能なタイミングを紹介します。いつでも窓を開けていいわけではありません。
一般的な外壁塗装は2~3週間かかり、工事スケジュールは以下のようになります。
工事日 | 工程 | 作業中の換気の可否 |
---|---|---|
1日目 | 足場組み立て、養生 | × |
2~4日目 | シーリング工事 | ○ |
5日目 | 高圧洗浄 | × |
6~7日目 | 乾燥 | ○ |
8日目 | 下地調整、養生 | × |
9日目 | 下塗り | △ |
10日目 | 中塗り | △ |
11日目 | 上塗り | △ |
12日目 | 養生取り | △ |
13日目 | 足場の解体 | ○ |
14日目 | 清掃 | ○ |
○:換気可 △:条件によっては換気可 ×:換気不可
※塗り替えを行う家の大きさや外壁の状態、天候によって日程が大きく変わる可能性はあります。
2~4日目のシーリング工事、6~7日目の乾燥中であれば窓を開けることができます。さらに、12日目以降の養生を取った後であれば窓を開けることは可能です。つまり、14日間の塗装工事中7日間は窓を開けることが可能です。
さらに、9~11日目の塗装中であっても、塗装面の反対側の窓であれば施工に問題が生じないため換気をしても良いケースもあります。
また、足場組み立て時や高圧洗浄中は危険が伴いますので、換気を行うことができません。
※工事を行っていない夜中などは、基本的に窓を開けることが可能です。
意外にも換気ができるチャンスは多くあります。上記にあげた場合でも換気ができないこともありますので、業者の方に訪ねてください。
1-2.開けたい窓を指定する
塗装工事を行っている間、工事の工程によっては窓を開けることができます。しかし、塗装業者に何も伝えてなければ窓を完全に養生され、開閉することができません。作業が始まる前に開けたい窓をお伝えしておくことで、窓を開閉できるように養生してもらうことができます。
また、開けた窓に向かって扇風機の風を送ることで、こもっている空気を効果的に排出することができます。
1-3.換気扇を使用する
業者に伝えておけば換気扇を使用することも可能です。
ウェザーカバーの排気口を養生しなければ、換気扇をいつでも使用することができます。
塗装中などは、どうしても塗料の臭いが入ってきますので、換気扇を活用し、ストレスをできるだけ軽減できるようにしましょう。
2.換気以外の対策法も行う
ここでは、換気以外の対策法を紹介していきます。外壁塗装中はいつでも換気ができるわけではなく、施工上危険が生じる場合や、施工に問題が生じる場合は換気を行うことができません。どうしても換気ができないタイミングもありますので、換気以外の手段も検討しましょう。
2-1.塗装工事中にマスクを着用する
外壁塗装中外に出かけることができず、家の中にいなければいけない場合はマスクを着用すると良いでしょう。
この方法はすぐにでも取り入れることができます。
活性炭入りの不織布マスク
価格相場は1,000~2,000円とお求めしやすいものです。
非常に軽く、ある程度効果が期待できますので、長時間着用されたい方はこちらをおすすめします。
画像出典:有限会社大里衛生材料製造所
2-2.塗装工事中はなるべく外に出かける
臭いや埃に敏感で、『塗料の臭いに耐えることができない』、『換気ができないのが我慢できない』という方には、塗装作業中になるべく外に出かけることをお勧めします。
塗装工事の時間帯は9時から16時が大半ですので、その時間に外出していれば外壁塗装に対する不満も軽減することができます。
塗装工事の時間帯は塗装業者や天候によって異なりますので、詳しい時間はご依頼の塗装業者に確認しましょう。
2-3.塗装工事中、ペットは外に預けることも検討
外壁塗装中はペットを知人やペットホテルに預けることをおすすめします。
人でさえ不快に感じる外壁塗装ですので、ペットにも同様にストレスがかかっているはずです。
ペットは環境の変化に敏感なため、ペットが塗料に接触したり、作業員が出入りしたりするだけでも、体調不良やトラブルに繋がりやすいものです。
近くにペットホテルや知人がいない方は、ペットを室内に避難させたり、塗料が乾燥するまでは施工場所から遠ざけたりするなどの、最低限度の対策だけでもとるように心掛けましょう。
3.外壁塗装前の対策で臭いやストレスを軽減!
この記事をここまで読んでくださった方で、まだ塗装段階に入っていらっしゃらない場合は、事前に確認しておくことで外壁塗装時のストレスを軽減することができる場合があります。
打ち合わせ段階であれば、塗料を変更したり、業者を変えたりなど、外壁塗装中でも気持ちよく過ごせるように環境を整えましょう。
3-1.臭いが少ない水性塗料を選ぶ
臭いに敏感な方は、水性塗料を選択されることをお勧めします。
換気のトラブルの原因は塗装中の臭いです。その臭いの原因は溶剤塗料に含まれるシンナーにあります。
しかし、水性塗料にはシンナーが含まれていないため、溶剤塗料と比べると比較的気になりません。
十数年前までは、性能や塗装の仕上がりの良さから溶剤系塗料が多く用いられてきましたが、近年では技術の進歩により水性塗料でも溶剤系塗料と同等の性能を持つものが出てきています。
塗装業者に確認を行い、水性塗料で施工ができないか聞いてみるのも一つの手です。
3-2.業者選びを慎重に行う
上記では、塗装中の換気や換気以外の方法について紹介してきましたが、これらは塗装業者と相談しながら進めていく必要があります。どんなに予備知識を持っていても塗装業者が対応してくれなければ、塗装中を息苦しく過ごすことを強いられてしまいます。塗装業者を選ぶためには以下の3点に注意しましょう。
1.換気について対応してくれる
2.打ち合わせをしやすい
3.工事スケジュールを入念に打ち合わせしてくれる
これまでの塗装工事では、『塗装工事は換気ができなくて息苦しいもの』という認識でしたが、最近では施主様の生活の負担にならないようにと、換気に気を遣ってくれる塗装業者が増えてきています。
まとめ
外壁塗装中は、換気を行うことはできないわけではありません。タイミングによっては換気ができます。
外壁塗装中のストレスを少しでも軽減するために、換気ができる環境を整えたり外出したりなどの工夫を行い、快適な生活を送ってください。