「外壁の塗り替えを検討しているけど、いつがいいのかわからない」「業者に“今が最適”と言われたけど、それは本当?」
決して安い買い物ではない塗装工事、どうせならベストシーズンに塗装をしたいですよね。
この記事では、塗装工事を行う際に好ましい条件や、季節ごとに押さえておくべき注意事項などをご紹介いたします。
塗装工事のベストシーズンとは・・・?外壁塗装をいつするべきか、お悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 塗装工事は年中可能!
1-1. 専門家から見ても年中可能な塗装工事
基本的には、塗装工事は1年中、どの季節であっても行うことが可能です。
雨の多い梅雨時期や、雪の降る寒い冬など、一見、塗装工事など不可能なのでは、と思える季節であっても、実際は、どの季節でも注意点さえ守っていれば塗装工事は可能です。
それをふまえた上で、どの季節をベストシーズンとするのか。判断基準として、やはり塗装に好ましい季節・好ましくない季節や、この条件がそろってしまうと塗装工事はできないというものは存在します。
1-2. 塗装工事に好ましい季節・条件とは
一般的に、塗料の硬化・乾燥に適した気候条件は「気温15~30℃、湿度75%以下」と言われています。そのため、この条件下であれば、塗装工事はスムーズに進むと考えられます。
また、施工中は窓や、場合によってはエアコンの室外機などもしっかりと養生をすることになります。エアコンでの温度調節が不要で、窓を閉めきっていても過ごしやすい季節であれば、工事期間中、無理なく過ごすことができます。ということは、上記の条件を満たした季節が、誰もが納得する「塗装工事に好ましい季節」であると言えます。
参考までに、地域ごとにその条件を満たしている時期もご紹介いたします。
・東北・関東地方 4月~5月・9月ごろ
・北陸地方 5~6月・9月ごろ
・中部地方 6月・9月ごろ
・関西地方 5月・9月ごろ
・中国・四国地方 5月・9月ごろ
・九州地方 4~6月・9月ごろ
・沖縄地方 1月・3~4月・11月ごろ
※参考データ:気象庁HP2014年度 各地域の気象データより
1-3. こんな日は工事をストップ!
基本的に、塗装工事は1年中可能とお伝えしましたが、どうしても施工できない条件が4つあります。
・気温が5℃以下のとき
・湿度が85%以上のとき
・雨や雪が降っているとき
・外壁面が結露していたり霜が降りているとき
上記の条件下では、塗装工事は不可能です。なぜなら、塗料をぬっても乾かなかったり、塗料自体が雨や雪で流れおちてしまうためです。
また、塗料によっては、ほかにも塗装不可能な条件がある場合もあります。使用する塗料のパンフレットに掲載されていますので、確認するようにしましょう。
2. 季節ごとの外壁塗装のメリット・デメリット
塗装工事が一年中可能ということは、ベストシーズンは自分で決められる、ということになります。
それでは、自分にとっての塗装のベストシーズンがいつなのかを、より正確に判断するために、季節ごと・月ごとに、塗装をする際のメリット・デメリットを見ていきましょう。
2-1. 3月・4月・5月の塗装工事(春・涼しい時期)
春の外壁塗装のメリット・デメリット
春は、比較的に天候が安定しているため、天気に左右されて工期が延びてしまうことが少ないと言われる季節です。気温もちょうどよく、職人さんにとっても作業のしやすい時期です。
デメリットとしては、風で砂埃や黄砂が舞ったときに、それらがゴミとして塗装面に付いてしまうことが考えられます。また、春の長雨の時期には天候がぐずついてしまうことも。それぞれの地域の気候の特色に左右されがちな部分がでてまいりますので、お住まいの地域の気候状態を気にする必要があると言えます。
メリット | デメリット |
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・湿度が低く、塗料が乾きやすいため工事がスムーズに進む ・工事期間中、窓を締めきっていても過ごしやすい ・天候が安定しているため、予定どおりに工事が進みやすい | ・春先に雨が続くと工事がストップしてしまう ・砂埃や黄砂などのゴミが付着してしまうことがある ・塗装業者が繁忙期にはいるため、希望どおりの予定で工事を始められないことがある |
予定通りに工事を進めたい方や、工事中快適に過ごしたい方にはオススメの季節です。
また、実際に塗装業者の繁忙期にあたるので、塗装シーズンとして人気のある時期だとも言えます。そのため、工事の着工が予約待ちになってしまう可能性がありますので、工事予定は、はやめに業者と話し合っておいたほうがいいかもしれません。
2-2. 6月・7月の塗装工事(梅雨時期)
梅雨の外壁塗装のメリット・デメリット
雨が降ってしまうと、せっかく塗った塗料が流れおちてしまうため、基本的には雨の日には工事自体がお休みとなります。そのため梅雨の時期は、工期が予定より延びてしまいがちなところがデメリットです。ただし、適切な湿度を守って塗装をすれば、他の季節と比べて、仕上がりに差が出るようなことはありません。
メリット | デメリット |
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・適切な湿度を守れば、問題なく工事を進められる | ・天候が原因で工期が延びてしまいがち |
天候が原因で、予定どおりに工事が進まないことが予測されますので、工事が長引くと困るという方は、梅雨以外の時期を選んだほうが無難です。
2-3. 8月の塗装工事(夏・台風・暑い時期)
夏の外壁塗装のメリット・デメリット
夏は気温が高く、塗料の乾きが早いため、作業が順調に進みます。雨が続くこともないので、大幅な工期の遅れはほとんどないでしょう。ただ、工事中は窓を締めきることになるため、エアコンの室外機なども養生する必要がある場合には、蒸し暑い部屋の中で過ごさなければならないことも・・・
メリット | デメリット |
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・塗料の乾きが早いため、予定どおりに工事が進みやすい | ・窓を締めきって過ごすにはかなり辛い ・夕立が降ると工事がストップしてしまう ・お盆中は業者がお休みのため工事がストップする |
工事期間中も日中を快適に過ごしたい方は、夏の塗装は少し考えた方がいいかもしれません。しかし、気候条件的に、施工自体は順調に進みますので、比較的予定より早く工事が終わることが多いようです。
2-4. 9月・10月・11月の塗装工事(秋・涼しい時期)
秋の外壁塗装のメリット・デメリット
秋も、春と同じで湿度が低いため、塗料が乾きやすく、作業がスムーズに進みます。気温も下がり、過ごしやすい気候になるため、窓を締めきった室内でも無理なく過ごすことができます。しかし、9月から10月にかけては、台風シーズンになりますので、それが原因で工事がストップしてしまうこともあります。また、秋の終わりから冬の初めにかけても、秋の長雨といって天候がくずれがちな時期がありますので、注意が必要です。
メリット | デメリット |
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・湿度が低く、塗料が乾きやすいため工事がスムーズに進む ・工事期間中、窓を締めきっていても過ごしやすい ・天候が安定しているため、予定どおりに工事が進みやすい | ・秋末に雨が続くと工事がストップしてしまう ・台風が原因で工期が延びてしまうことがある ・塗装業者が繁忙期に入るため、希望どおりの予定で工事を始められないことがある |
こちらも、春と同じく工事を順調に進めたい方・工事中快適に過ごしたい方にオススメの季節です。ただし、台風が頻繁にくる地域にお住まいの方は、用心が必要です。
2-5. 12月・1月・2月の塗装工事(年末年始・冬・寒い時期)
冬の外壁塗装のメリット・デメリット
冬の外壁塗装は、日照時間が短いため、他の季節に比べて作業できる時間が限られてきます。寒い地域では、気温が5℃を下回ってしまった場合、工事自体が行えません。結露や霜などの影響で、工期が延びてしまうことも考えられます。
メリット | デメリット |
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・工事期間中、窓を締めきっていても過ごしやすい | ・気温が5℃を下回ると施工ができない ・天候・気温が原因で工期が延びてしまいがち ・年末年始は業者がお休みのため工事がストップする |
工期が長くなっても問題ないという方は、冬に塗装をしてみるのもいいかもしれません。また、塗装業者によっては、年始に新春キャンペーンなどを行っているところもあるようです。
3. ズバリ!人気シーズンは春と秋!
さて、塗装のベストシーズンを判断するためのポイントを季節ごとにお伝えしましたが、実際に塗装をされる方が多いのは、春と秋のようです。多くの方が、天候が不安定な季節の施工は避けたいと考えられているようです。
※2014年1月1日~12月31日までのプロタイムズ加盟店全体での施工件数
上記のデータでは、春と秋が僅差で一番件数が多いですが、筆者のおすすめシーズンは春です。他のどの季節と比べても、悪天候のリスクが一番少ないためです。やはり工事が遅れるとすこし不安になりますし、なにより生まれかわった綺麗なお家を早く見たいですよね。
まとめ
みなさまにとって、最適な塗装シーズンがいつなのかを判断する材料として、“これだけは知っておいてほしい”という情報をまとめてご紹介しました。
冒頭でもお伝えしましたが、塗装工事は消して安い買い物ではありません。なにより大切なことは、ライフワークや家族の都合も考慮したうえで、自分がベストだと思える時期に、信頼できる業者で塗装工事を行うことです。
自分だけのベストシーズンに、ぜひともお家の外壁を綺麗に変身させてあげましょう。