外壁リフォーム

家を建てて数年が経ち、外壁を見てみるとヒビのようなものがチラホラ。これはきっとリフォームしたほうがいいんだろうけど、外壁のリフォームってどれくらい費用がかかるんだろう・・・。
外壁のリフォーム費用は業者によってまちまちで、情報収集をしてもはっきりとした金額が出てこないですよね。

この記事では、外壁リフォームの費用をよく知っていただくために、まず外壁リフォームにはどんな種類があるのか、そしてどれくらいの費用でできるのかをお伝えします。

1. 外壁リフォームの種類と費用

外壁は建物を風雨から守る大切な存在です。日々、風雨にさらされているため、建物の中でも劣化しやすい箇所ですから、定期的に適切な外壁リフォームを行なうことが重要です。
外壁のリフォーム方法は主に外壁の塗り替え、重ね張り、張り替えの3つです。劣化の状況によって、これらの3つの中から適切な外壁リフォームを選択します。
それぞれの費用の目安は外壁の塗り替えが40~万円、重ね張りが150万円~、張り替えが200万円~となっています。
それでは、それぞれの外壁リフォームの詳しい費用の説明をしていきます。

1-1. 外壁の塗り替え費用

外壁の塗り替えは最も手軽な外壁リフォーム方法です。モルタルやサイディングの外壁が劣化してきた時には塗り替えをすることが一般的です。
外壁の塗り替えにかかる費用は塗料のグレードによって大きく変わってきます。一般的には高価な塗料ほど耐久性が高く、長持ちします。
高機能塗料と言われるものには、熱を遮断する遮熱の機能や、汚れを雨水で流してくれるセルフクリーニング機能などを有している塗料もあります。

■費用の目安

坪数アクリル塗料ウレタン塗料シリコン塗料フッ素塗料無機塗料光触媒塗料
20坪30万円~40万円~50万円~60万円~70万円~80万円~
30坪40万円~50万円~60万円~70万円~80万円~90万円~
40坪50万円~60万円~70万円~80万円~90万円~100万円~
50坪60万円~70万円~80万円~90万円~10万円~110万円~
60坪70万円~80万円~90万円~100万円~110万円~120万円~

※価格は地域や業者・下地の補修の可否などによって変動いたします。
※価格は塗装面積によって変わります。

※屋根塗装は含んでいません。

安価なアクリル塗料を使用した場合、30坪のお宅で40万円~、高機能な光触媒塗料で90万円~が相場です。
注意点として、外壁塗装の詳細な費用は塗装面積を算出した上で計算されます。
こちらの表は相場の目安の為に坪数での表記をしております。
塗装面積から見積りが出される場合には費用が異なる場合があります。

1-2. 重ね張りの費用

外壁がサイディングの場合で、既に設置されているサイディングを取り外さずに上から金属サイディングを張る工法です。
費用は外壁塗装よりもやや高くなります。

■費用の目安(延床面積120㎡)

150万円~

重ね張りの注意点として、既存の外壁に新しいサイディングを張るための下地を設置するので、既存の劣化が激しい場合は施工できません。

1-3. 外壁の張り替えの費用

既存の外壁材を取り払って骨組みだけの状態にします。そこに新たに下地と外壁材を取り付ける施工方法です。
廃材の処理や下地の工事が必要なので、費用は最も高くなります。
下地から新しくするので、筋交いを追加したり、耐久性を向上させることも可能です。

■費用の目安(延床面積120㎡)

200万円~

2. 外壁素材別のリフォーム費用

既存の外壁の素材によって、リフォームの方法や費用が変わる場合があります。

2-1. モルタルの外壁リフォーム費用

モルタル

モルタルをリフォームする場合は塗装かサイディングへの張り替えが一般的です。

モルタルに塗装

サイディングやALCを塗装する場合は、シーリング部分の補修費用がかかります。しかし、モルタルの場合は目地がありませんので、シーリングの費用がかりません。
ですから、同じ面積で考えた場合はサイディングやALCを塗装するよりも費用は多少安くなります。

例えば、サイディングでシーリングの打ち替え費用を1,000円/mとして、100mのシーリングがあったとします。その場合、シーリングの処理費用が10万円かかりますが、モルタルで塗装する場合はその費用は不要になります。

モルタルをサイディングに張り替え

思い切って見た目を変えたい場合や、劣化が進行している場合はサイディングに張り替えることになります。張り替えのメリットとしては、工事の過程で下地の状態を確認できるので、状態に応じて補強したり、断熱材を入れたりできることが挙げられます。

モルタルからサイディングにリフォームする場合は、モルタルを剥がしてサイディングに張り替えます。
張り替え費用は(延床面積120㎡)で150万円~が目安です。

2-2. サイディングの外壁リフォーム費用

サイディング

サイディングをリフォームする場合は状況に応じて塗装、重ね張り、張り替えを行ないます。

サイディングに塗装

サイディングの劣化が軽微であれば外壁塗装で十分に補修が可能です(劣化の判断方法は3章で説明します)
費用は1-1で紹介したとおり、塗料のグレードで大きく変わります。

安価なアクリル塗料を使用した場合、30坪のお宅で40万円~、高機能な光触媒塗料で90万円~が相場です。

サイディングには目地のシーリング部分があります。サイディングの塗り替え時には、シーリングも劣化が進んでいることが考えられるため、補修が必要になります。
シーリングの補修は劣化が少ない場合は増し打ち、劣化が進行している場合は打ち替えとなり、増し打ちが500~1,000円/m、打ち替えが900~1,500円/m程度かかります。
サイディングの塗装時はシーリングの補修費用がかかるということを覚えておいてください。

重ね張り

既存のサイディングを残したまま、新しいサイディングを張る工法です。サイディングの豊富な柄や色を選ぶことができ、イメージチェンジが可能です。
その他には、廃材が出ないために短い工期で施工が可能、重ねて張ることによって断熱性や遮音性が高まるというようなメリットがあります。

費用は延床面積120㎡で150万円~となります。

張り替え

雨漏りが起こっているなど、既存のサイディングの劣化が進行している場合は張り替えを行ないます。

張り替え費用は(延床面積120㎡)で200万円~が目安です。

2-3. ALCの外壁リフォームの費用

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写真提供:プロタイムズ大分中央店

ALCとはautoclaved lightweight aerated concreteの略で、高温高圧多湿養生を意味する、オートクレーブの軽量気泡コンクリートを指しています。ALCは旭化成のヘーベルハウスの外壁材としても有名です。

ALCの外壁リフォーム方法としては、塗装、重ね張り、張り替えがあります。

ALCに塗装

ALCを塗装する場合は、モルタルやサイディングを塗装する場合と変わりありません。ただし、サイディングと同じようにシーリングがありますので、シーリングの処理が必要になります。

費用は安価なアクリル塗料を使用した場合、30坪のお宅で40万円~、高機能な光触媒塗料で90万円~が相場です。

重ね張り

サイディングと同様に、費用は延床面積120㎡で150万円~となります。

張り替え

サイディングと同様に、張り替え費用は(延床面積120㎡)で200万円~が目安です。

3. 建物の状態ごとの外壁リフォーム費用

外壁リフォームでは状態ごとに適切なリフォーム方法が変わってきます。リフォーム方法によって費用も変わります。
この章では状態ごとの外壁リフォーム方法とその費用をお伝えします。

3-1. 塗り替えが必要な状態

下記のような症状が起きている場合は、塗り替えをする必要があります。

■ひび割れ

■チョーキング

チョーキング

■塗膜の剥がれ・膨れ

塗膜の剥がれ

■苔や藻

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写真提供:プロタイムズ久留米店

費用は、安価なアクリル塗料を使用した場合、30坪のお宅で40万円~、高機能な光触媒塗料で90万円~が相場です。
なお、劣化が進行していた場合は下地の処理が必要になるため、上記の相場より高くなる場合があります。
劣化の見分け方については、「外壁塗装は本当に必要?必要性とそのタイミングについて」の記事で解説しています。

3-2. 重ね張りが必要な状態

必要な状態としては塗り替えと同様です。費用を抑えたい場合は塗り替え。ガラっとイメージを変えたい、遮音性、断熱性を高めたい場合は重ね張り、というように目的に応じて選択すると良いでしょう。
重ね張りの費用は150万円~となります。

3-3. 張り替えが必要な状態

雨漏りによるシミ

雨漏りによるシミ

写真提供:プロタイムズ八幡西店

構造体腐食

雨漏りによる腐食

雨漏りによるシミ

雨漏りによるシミ

外壁の劣化が進行して雨漏りが起きている場合は張り替えを行ないます。
解体して下地の処理から行ないますので、断熱材を入れたり、筋交いを増やして耐震性を高めたりできます。

費用は200万円~となります。

まとめ

外壁リフォームの費用についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?外壁のリフォームは、建物の状態によって適切な方法が異なり、またその方法によって費用が異なるという事がおわかりいただけたと思います。外壁リフォームを行なう場合に、こちらの記事を判断材料にしていただれば幸いです。