ご自宅の外壁に「ひび割れ」ってありますか?と聞かれて答えられる方は多いと思いますが、そのひび割れは、補修しないといけないものなのか、次回の塗替え工事まで補修しなくても大丈夫なのかまで答えられる方は少ないと思います。

ひび割れは、外壁材の種類、ひび割れた場所、ひび割れの数などによっても変わり、補修方法も様々です。

ひび割れは気になってはいるけど、業者に言うべきか・自分でも補修できるのかも分からなくて、困りますよね。

本記事では、そのようなお困りの方ために、塗料メーカーに聞いたオススメのひび割れ補修方法について、わかりやすく解説します。このページを読み終わった後に、ご自宅の外壁をぐるっと見てください。きっと、ひび割れをどのように補修をしたら良いのか、判断できるようになっていることでしょう。

この記事は、塗料メーカーの技術の方にインタビューを行い、記事にしました。

ぜひ、参考にしてみてください。

1.外壁のひび割れ補修をするには、まずは状況を確認しよう

ご自宅の外壁にひび割れを見つけた場合、どのように対応したらよいのか悩まれると思います。すぐに業者を呼んで補修してもらった方がいいのか、それとも自分で補修できるものなのか。まずは、どのように対応したら良いのか手順と判断基準をご紹介します。

1-1.ひび割れ状況の現状確認

ご自宅にひび割れを見つけて最初にすべきことはひび割れの大きさ(長さ・幅・深さ)の確認です。直ちに業者に相談したほうがいいほど深刻な状態なのか、それともまだ応急処置程度で大丈夫なのかを見極めることで、ひび割れを的確に補修することが可能です。まずはご自宅のひび割れの状態を診断してみましょう。

※ひび割れの幅を測る際は、ホームセンターなどで購入できる「クラックスケール」という道具を使用すると便利です。(下部写真)

1-2.すぐに補修をしなくても大丈夫な状況

ひび割れの幅が0.30mm以下のことを指す「ヘアークラック」です。ヘアーとは「髪の毛」を指し、髪の毛ほどの微細なひび割れという意味です。次回の塗替え工事の際にひび割れ補修をすることで対処できるひび割れです。

現在、気付いている箇所については写真などを取っておき、次回の塗替え工事で塗装業者に補修をしてもらうように伝えてください。また、ヘアークラックであれば、4章で紹介するDIYによる簡易的なひび割れ補修が可能です。


ヘアークラック

1-3.すぐに補修をした方が良い状況

ひび割れの幅が0.30mm以上のひび割れは、すぐに専門家に建物調査診断をしてもらうことをオススメします。0.30mm以上のひび割れには「構造クラック・乾燥クラック・縁切りクラック」などがあり、発生した原因からひび割れ補修方法を考えていきます。


構造クラック

 

また、ひび割れの進行度をまとめましたので、参考にしてください。

1-4.ひび割れ補修は業者に任せよう

まず、基本的に「ひび割れ補修は業者に任せる」ということがオススメです。外壁材の種類、ひび割れの数・種類・発生箇所などによってもひび割れの補修方法が変わってきます。プロによる建物診断をしてもらい、正しいひび割れ補修をすることで、ご自宅を長持ちさせることができます。

しかしながら、「どのようなひび割れでも業者に任せれば良い」というわけでもありません。ひび割れでもすぐに補修が必要なものばかりではなく、次回の塗替え工事で補修をすれば大丈夫なひび割れもあります。

当メディアを運営するプロタイムズでも無料で建物診断を実施しています。建物診断については下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

屋根・外壁をプロが細かくチェックする「プロタイムズの建物診断(無料)」

2.外壁材別の発生するひび割れの種類と補修方法

「ひび割れ」と一言で言ってもすべて同じではありません。外壁材の種類、ひび割れの数・種類・発生箇所などによってもひび割れの補修方法が変わってきます。

ここでは戸建住宅で使われことが多い外壁の種類別(窯業系サイディング、モルタル、コンクリート、タイル)にどのようなひび割れが発生し、どのような対処法が適しているのかをお伝えします。ご自宅の外壁を思い浮かべながら、ひび割れ補修方法は何が適しているのか照らし合わせてみてください。

さらに外壁材毎の詳しい情報を知りたい方は、それぞれの別記事もご覧ください。

2-1.窯業系サイディング

窯業系サイディングはおしゃれな外観を演出することができ、現在多くの住宅で採用されています。住宅用建材使用状況調査によると、日本で使用されている外装材のうち約70%以上が窯業系サイディングを使用しているという調査結果もあります。

窯業系サイディングがひび割れることは少ないですが、建物の動き・窯業系サイディングの経年劣化などによってひび割れることもあります。 

Noひび割れの種類写真原因注意
ビス周辺のひび割れ 新築時のビスの打ち付けが板の端部と近く割れた

地震などの大きな建物の動きが加わった

他の場所でもひび割れが発生する可能性がある
外壁材のひび割れ 板が経年劣化によって、もろくなった

地震などによる建物の動きによって開口部周辺に大きな負荷がかかった

ひび割れが多発している場合、窯業系サイディングの寿命の可能性もあるため、カバー工法や張替えを推奨する
シーリング材のひび割れ シーリング材の経年劣化や厚み不足によってシーリング材が固くなった次回の塗替え工事の際、打ち替えをする

◎窯業系サイディングのひび割れ補修方法

①、②の場合:

→ひび割れにシーリング材の擦り込み (業者 or DIY)

最も簡単なひび割れの簡易補修です。ひび割れ箇所にシーリング材を擦りつけ、ひび割れに追従させます。DIYの場合、見た目がいかにも補修をした跡が目立ったり、はしごに登って作業をしたりするため危険が伴います。

→新しい外壁材のカバーや板の交換 (業者のみ)

ひび割れが多発している場合、窯業系サイディングが弱くなっており、簡易的なひび割れ補修では防ぎきれずに再発する可能性が高いです。そのため、カバー工法や張替え工事をオススメします。

③の場合:

→シーリング材の打ち替え工事 (業者のみ)

新築工事に使用しているシーリング材は、10年程度でひび割れが発生します。塗替え工事の際にシーリング材も新しく打替えなければなりません。

※既存シーリング材が柔らかいからと言って、増し打ちによる工事はオススメしません。早期のシーリング材の破断に繋がるケースが多いからです。

さらに、窯業系サイディングの劣化症状や詳しい対処法はこちらをご覧ください。

外壁材で圧倒的シェアを誇る窯業系サイディングを解説

2-2.ALC

ALC壁は「軽量気泡コンクリート」とも呼ばれるコンクリートの1種で、高機能の外壁材です。

コンクリートと聞くと硬くて重いというイメージを持つ方もいるかもしれませんが、ALCは内部に気泡穴が無数に空いており、水に浮くほど軽量な素材です。一般的には通常のコンクリートの約1/4の重量となっています。また、この気泡に含まれた空気層が、熱の伝わりを抑制し、夏の暑さや冬の寒さから室内を一定の温度に保つ断熱効果が期待できます。

高機能な外壁材ですが、無数の気泡穴があるため「もろい」というデメリットがあります。建物の動きなどによってひび割れが発生する場合があります。

Noひび割れの種類写真原因注意
目地部周辺のひび割れ  シーリング材が劣化し、建物の動きを吸収することができず、耐えきれずに割れたひび割れが進行しALCが欠損している場合、ALC専用の補修材を使用する
外壁材のひび割れ 地震などによる建物の動きによって開口部周辺に大きな負荷がかかった
シーリング材のひび割れ シーリング材の経年劣化や厚み不足によってシーリング材が固くなった次回の塗替え工事の際、打ち替えをします。

◎ひび割れ補修方法

①、②でひび割れ幅が0.30mm以下の場合

→シーリング材の擦り込み(業者 or DIY)

簡単な簡易補修です。ひび割れ箇所にシーリング材を擦りつけ、ひび割れに追従させます。DIYの場合、見た目がいかにも補修をしたあとが目立ったり、はしごに登って作業をするため危険が伴います。

→微弾性フィラーの擦り込み(業者のみ)

塗替え工事の際に下塗材で行う補修方法です。ひび割れ箇所に微弾性フィラーを擦り込み、ひび割れに追従させます。その後、上塗材を塗布することでひび割れを表面化させないように保護します。

①、②でひび割れ幅が0.30mm以上の場合

→Uカットシーリング工法(業者のみ)

ひび割れ幅が0.30mm以上のひび割れは「構造クラック」と呼ばれます。建物の構造的な問題や地震などの大きな歪みや動きによって発生するひび割れです。構造クラックは、Uカットシーリング工法で補修を行います。ひび割れ箇所を電動工具で溝を作り、シーリング材で溝を埋める工法で、ひび割れの抑制効果が高い補修方法です。

③の場合:

→シーリング材の打ち替え(業者のみ)

新築工事に使用しているシーリング材は、10年程度でひび割れが発生します。塗替え工事の際にシーリング材も新しく打替えなければなりません。

→既存シーリング材をVカットしシーリング材の増し打ち(業者のみ)

ALC板の形状から既存シーリング材の完全撤去が難しい場合があります。その場合は、カッターで取れるだけ既存シーリング材をカットしてから、シーリング材を打設します。そうすることで、新規シーリング材の厚みを確保することができます。

さらに、ALCの劣化症状や詳しい対処法はこちらをご覧ください。

ALC外壁の方必見!ALCの基礎知識と特徴、注意点を徹底解説

2-3.モルタル壁・コンクリート壁(RC造)

モルタル壁は意匠性に優れ、深い味わいのある仕上がりになり、窯業系サイディングのような外壁材同士の継ぎ目(目地部分)がなくシーリング材の補修がないといったメリットがあります。外壁に継ぎ目がないことで、建物の揺れなどには弱く、ひび割れが発生しやすいデメリットもあります。

コンクリート壁は高い耐久性に優れており、建物はもちろんのこと、道路やダム等と幅広く使われています。仕上げも磁器タイル張り、打放しコンクリートなど飽きのこない仕上がりが可能です。コンクリート壁はひび割れから雨水が浸入し、鉄筋が錆びて、コンクリートの爆裂に繋がることがあります。建物自体の耐久性を縮めかねませんので、放置せずにメンテナンスをすることが大切です。

Noひび割れの種類写真原因注意
硬化収縮によるひび割れ 新築工事のモルタル壁の水分が蒸発し、体積が小さくなったことによる歪みにより発生新築から10年程度で発生します。
開口部周辺や外壁面のひび割れ 地震などによる建物の動きによって開口部周辺に大きな負荷がかかり発生構造的にひび割れが入りやすい外壁材のため、外壁塗装時に補修を行います。
窓やドアの周辺の肌分かれによるひび割れ 窓やドアを取り付ける際、モルタル壁を削り、その隙間に新たなモルタル壁を施工したことで、付着不良により発生新築から10年程度で発生します。
シーリング材のひび割れシーリング材の経年劣化や厚み不足によってシーリング材が固くなった次回の塗替え工事の際、打ち替えをします。

◎ひび割れ補修方法

①、②、③でひび割れ幅が0.30mm以下の場合

→シーリング材の擦り込み(業者 or DIY)

簡単な簡易補修です。ひび割れ箇所にシーリング材を擦りつけ、ひび割れに追従させます。DIYの場合、見た目がいかにも補修をしたあとが目立ったり、はしごに登って作業をするため危険が伴います。

→微弾性フィラーの擦り込み(業者のみ)

塗替え工事の際に下塗材で行う補修方法です。ひび割れ箇所に微弾性フィラーを擦り込み、ひび割れに追従させます。その後、上塗材を塗布することでひび割れを表面化させないように保護します。

 

①、②、③でひび割れ幅が0.30mm以上の場合

→Uカットシーリング工法(業者のみ)

ひび割れ幅が0.30mm以上のひび割れは「構造クラック」と呼ばれます。建物の構造的な問題や地震などの大きな歪みや動きによって発生するひび割れです。構造クラックは、Uカットシーリング工法で補修を行います。ひび割れ箇所を電動工具で溝を作り、シーリング材で溝を埋める工法で、ひび割れの抑制効果が高い補修方法です。

※鉄筋コンクリート造はひび割れ幅が0.30mm以上のひび割れが多発している場合に、低圧エポキシ注入工法などの専門的なひび割れ補修方法があります。別途、専門業者にご相談ください。

 

④の場合:

→シーリング材の打ち替え(業者のみ)

新築工事に使用しているシーリング材は、10年程度でひび割れが発生します。塗替え工事の際にシーリング材も新しく打替えなければなりません。

 

さらに、モルタル壁やコンクリートの劣化症状や詳しい対処法はこちらをご覧ください。

【保存版】モルタル壁の特徴とメンテナンス方法を徹底解説

コンクリート外壁用の塗料を選ぶポイントを徹底解説

2-4.タイル壁

タイルといえば、やはり他の建材には出せない「高級感」や「重厚感」を感じることができます。一方で値段が高いイメージがありますが、他の建材に比べてタイルそのものの耐久性が高いのでメンテナンス費用を抑えることができ、長く建物を持たせることができます。タイル自体も耐久性に優れ、強い日差しや風や雨にさらされても変色や劣化がしにくいという特徴があります。

タイル自体が劣化することはほぼありませんが、ひび割れや欠損を見つけたらすぐに専門業者に相談してください。

Noひび割れの種類写真原因注意
タイルのひび割れ コンクリート壁にひび割れが発生し、タイルも一緒に割れたタイルが落下する危険性が高まるため、次回の改修工事で補修を行います。
シーリング材のひび割れ シーリング材の経年劣化や厚み不足によってシーリング材が固くなった次回の塗替え工事の際、打ち替えをします。

◎ひび割れ補修方法

①でひび割れ幅が0.30mm以下の場合

→タイルの張替え(業者)

ひび割れたタイル周辺部の目地モルタルに切り込みを入れ、タイルを取り外します。接着剤でタイルを貼り、目地モルタルを充填する補修方法です。

※全く同じタイルは手に入らない可能性が高いため、色がズレてしまうことがあります。似たような色や質感のタイルで補修を行います。

 

①でひび割れ幅が0.30mm以上の場合

→Uカットシーリング工法 + タイル張り替え(業者のみ)

ひび割れ幅が0.30mm以上のひび割れは「構造クラック」と呼ばれます。割れたタイルだけ交換しても、躯体のコンクリートなどはひび割れたままの状態です。躯体のひび割れ補修を適切に行わなければ、タイルの割れが再発する可能性もあります。

 

②の場合:

→シーリング材の打ち替え工事 (業者のみ)

新築工事に使用しているシーリング材は、10年程度でひび割れが発生します。塗替え工事の際にシーリング材も新しく打替えなければなりません。

 

タイルの劣化症状と詳しい対処法はこちら

【徹底解説】外壁タイルの基本知識からメンテナンスまで

 

3.ひび割れが引き起こす4つリスク

ひび割れについて説明してきましたが、そもそも外壁にひび割れが入ることによりどのようなリスクが発生するのでしょうか?

それは大きく以下の4つです。

①雨漏りに繋がる

ひび割れが発生すると雨水が外壁内に浸入してしまいます。そうするとはじめは室内への影響はありませんが、時間が経つと室内の雨漏りに繋がってしまう可能性があります。特に、横に割れたひび割れは雨水の浸入する量は多くなりますので、注意が必要です。

雨漏りによるシミ

雨漏りによるシミ

 

②躯体の劣化、建物自体の耐性が落ちる

ひび割れからの雨水の浸入により、外壁材自体の劣化が進行します。例えば、窯業系サイディングは反り・割れなどが発生し、鉄筋の錆びによるコンクリートの爆裂などが発生します。さらに、劣化が進行すると、透湿防水シートや下地(木部)が腐食し、外壁材を取り外して交換しなければならないこともあります。最悪の場合、シロアリ等が発生してしまう可能性があります。その結果、建物自体の地震や災害に対する耐性が落ちてしまいます。

雨水で腐食した断熱材
窯業系サイディングの反り鉄筋の錆びコンクリートの爆裂雨水で腐食した断熱材

 

③湿気によるカビの発生により人体に悪い影響を及ぼす

ひび割れから雨水が浸入するとカビが発生しやすい環境になり、人体に悪い影響を及ぼす可能性があります。

外壁藻やカビの発生
下地(木部)の腐食

 

④見た目の美観を損なう

ひび割れのある家の見た目はみすぼらしいイメージになりますよね。せっかく大事なマイホームであっても美観が損なわれる原因となってしまいます。


ひび割れ補修イメージ

 

4.  DIYでひび割れ補修をする際の注意事項

4-1.絶対に使用してはいけない補修材

補修は業者に依頼するのがオススメとお伝えしましたが、とりあえず自分で補修をやってみたい、という方もいらっしゃるかと思います。そのような方は、こちらの別記事の2-3にて外壁のひび割れを自身で簡易補修する方法を記載しておりますのでご覧ください。

この記事の中でも、「シーリング材を用いた補修方法」が紹介されています。おそらく、ホームセンターでシーリング材を購入されると思いますが、「シリコーン系シーリング材」は外壁のひび割れ補修で使用してはいけないシーリング材です。

このシーリング材は、台所や風呂場の水回りで使用するもので、外壁に使用すると塗替え時に塗膜剥離の原因となるため、絶対に使用しないでください。

ひび割れ補修は「変成シリコーン系・ポリウレタン系」の2種類のシーリング材を使用してください。

外壁のひび割れが心配な方へ!補修方法大解説(業者&DIY)

4-2.DIYのリスク

ご自身でひび割れ補修をする際のリスクをご説明します。お金をかけずに補修をしたい方は下記の内容を頭に入れてから作業を行ってください。

  • 高い位置にひび割れ補修があり、はしごをかけて補修を行い、落ちそうになった。
  • 養生を上手くできず、仕上がりが汚くなってしまい再度やり直すことになった。
  • ひび割れ部分に完全に充填できずに、早期でひび割れが再発してしまった。

などのリスクがあります。以上を踏まえると、ひび割れの簡易補修であっても、DIYではなく、業者に依頼して補修してもらうことをおすすめします。

 

5.費用・保証・保険について

外壁材毎のひび割れと補修方法がわかってきたところで、費用・保証・保険についてご紹介します。

5-1.ひび割れ補修は業者へ依頼

何度も説明していますが、ご自身で行う際の安全面・早期のひび割れの再発・見た目の仕上がりが悪いなどを考慮して、業者に依頼することをオススメします。専門業者であれば、2章でお伝えしたような外壁材毎のひび割れの状況や原因を踏まえた上で適切な補修を行ってもらえるため、ご自身で行って失敗してもう一度行って…となるより安心ですし正確です。

業者に依頼した場合の流れとしては下記のように進みます。

①現場調査

現場調査をしてひび割れの現状から適した補修方法を提示してもらいます。

②見積り

ひび割れの幅や深さ、発生原因、下地の種類などによって様々な補修方法があり、それによって費用は異なります。また高所作業の場合(2階部分の補修など)にはプラス高所作業車や足場の費用がかかりますので、塗装工事と一緒にひび割れ補修をしてもらうのがオススメです。

一部のひび割れ補修のみであれば、数万円で済むこともあります。塗装工事も一緒であれば、塗装工事代金とひび割れ補修代がプラスになります。

③補修及び塗装工事

補修箇所や工法が決定したら、工事が始まります。

外壁の面積などやひび割れ状況でも変動しますが、ひび割れ補修だけであれば比較的短期間です。塗装工事と一緒に補修する場合2週間程度かかります。

思っていたよりも高いな、と思われる方も多いかもしれませんが、一度プロによる補修によってひび割れの再発を抑制することができますので、結局自身で補修してまた1年後にやり直す、などを繰り返すかもしれないと考えると非常に安心感が高いといえます。

5-2.知らないと損する!保証・保険制度

現在のお家を新築または中古で購入されたとき、塗替えをしたとき、工務店や塗装会社から「今回の工事では、○年保証がついています」と保証書の話を覚えていませんか?

まずはその時の保証書を確認して、業者に連絡してみましょう。

また、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理センターが運営している、法律に基づいて国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口もあります。業者が誠実に対応してくれない場合はこちらに相談してみることをおすすめします。

⑤すまいるダイヤル

「住まいるダイヤル」は、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの相談ダイヤルです。国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口で、新築やリフォームに関するあらゆる電話相談に対応しています。

また、ひび割れの原因が地震や台風などの自然災害によるものの場合、地震保険が使える可能性もあります。保険に加入されている方は、保険が適用できるのか確認してみましょう。

 

まとめ

本記事のまとめを行いますと、

・ひび割れは「補修を検討するべきひび割れ」と「次回の塗替え工事でよいひび割れ」がある

・ひび割れ補修は業者に依頼した方が安心(簡易補修はDIYでもできるが、再発する可能性がある)

・ひび割れの種類と原因→外壁の種類によって違うため、プロによる診断と提案が必須。

上記のポイントをお伝えしました。

大切なご自宅を長く使い続けていくためにも、定期的に建物のメンテナンスを行って頂きたいと思います。本記事が皆様に安心感を与える一つの材料となれば幸いです。

当メディアを運営するプロタイムズでも無料で点検を行っております。お気軽にご相談ください。

屋根・外壁をプロが細かくチェックする「プロタイムズの建物診断(無料)」