多くの塗装業者が、外壁塗装の工事後に“外壁塗装の仕上がりなどをチェック”する「完了検査」を実施しています。
一般的に、外壁塗装の完了検査は、施主(消費者)立ち会いのもとで行なわれます。
「外壁塗装の完了検査では、具体的に何をチェックするの?」
といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。
このあたり下記2章で詳しく解説しています。
この記事では、その他、
Q 外壁塗装の完了検査の実施日はいつ?
Q 足場解体後に外壁塗装の完了検査をしてもらうことは可能?
等々、外壁塗装の完了検査に関するよくある疑問&プロによる回答もご紹介しています。
あわせて、ぜひ参考にしてください。
1.外壁塗装の完了検査とは?
外壁塗装の完了検査とは、塗装工事後に、
☑外壁塗装の仕上がり
☑塗り残し箇所がないか
などをチェックする検査のことです。
※外壁塗装の完了検査の「チェック項目」について詳しくは、下記2章で解説します。
一般的に、外壁塗装の完了検査には、施主(消費者)も立ち会います。
[外壁塗装の工事の流れ]
▼足場設置前の現場確認
▼足場の設置
▼高圧洗浄
▼下地処理
▼養生
▼塗装(下塗り)
▼塗装(中塗り・上塗り)
▼完了検査 ←ココ
▼足場の解体
完了検査は、塗装工事後、足場の解体前に行ないます。
※足場の解体前に行なうのには理由があります。詳しくは下記3-2を参照ください。
2.押さえておきたい!外壁塗装の完了検査のチェック項目&不備等を見つけた時の対処法
2-1.外壁塗装の完了検査でチェックする項目
「外壁塗装の完了検査では、具体的に何をチェックするのか?」
が気になっている方は少なくないでしょう。
外壁塗装の完了検査の主なチェック項目は下記のとおりです。
■外壁塗装の完了検査|主なチェック項目
☑ 外壁塗装の仕上がりに問題がないか
・外壁塗装がキレイに仕上がっているか
・(ひび割れ等の劣化箇所あった場合)劣化箇所がキレイに補修できているか
・(外壁と同時に付帯部や屋根も塗装した場合)付帯部塗装・屋根塗装がキレイに仕上がっているか
などを確認します。
☑ 塗り残し箇所がないか
塗り残し(本来塗装すべき箇所が塗装されない)箇所がないか確認します。
▽よくある塗り残し箇所
・室外機の裏側の外壁
・雨樋の裏側の外壁
・ガスメーターの裏側の外壁 ほか
※塗り残しではなく、「刷毛やローラー等の入る隙間がなく、どうしても塗装できなかった」など、何らかの理由があって塗装をしていない場合もあります。
☑ 養生のはがし忘れ箇所がないか
養生(ビニールマスカー・養生テープ・養生シート 等)のはがし忘れがないかも、完了検査時に確認します。
※基本的に、完了検査の前に養生はすべてはがします。
▽養生をはがし忘れやすい箇所
・室外機の裏側あたり
・雨樋の取付金具周辺
・窓枠周辺 ほか
☑ 塗料が飛散するなどして汚れている箇所がないか
十分に気をつけて作業をしていても、塗料や洗浄水が思いがけず飛散してしまうことがあります。
そのため、完了検査時には、塗料や洗浄水が飛散して汚れている箇所等がないかも確認します。
※外壁塗装の完了検査のチェック項目は、塗装業者によって多少異なる場合があります。
外壁塗装の完了検査は、基本的に塗装業者の主導で行なわれます。
そのため、施主(消費者)が完了検査のチェック項目を細かく把握しておく必要はありませんが、“何をチェックする必要があるのか”上記のチェック項目をざっくりとでも押さえておくことで完了検査時に気づけることがあるかもしれません。
2-2.不備などを見つけた時の賢い対処法
外壁塗装の完了検査時に、
・何らかの不備がある箇所
・気になる箇所
などを自身で見つけた場合には、その場で塗装業者に伝えて、一緒にその箇所を確認してください。
※一般的に、外壁塗装の完了検査には、施主(消費者)も立ち会います。
「その場で直接は言いづらい…」と思われる方もいるかもしれませんが、完了検査は、塗装業者と施主(消費者)が一緒に、外壁塗装に問題がないかを最終確認する場です。
明らかに不備があると思われる箇所はもちろん、少しでも気になる箇所(「もしかすると不備かも…?」と思う箇所など)があれば、その場で、遠慮なく塗装業者に伝えましょう。
※完了検査が終わると、早々に足場は解体されます。足場がなくなると、高所作業が必要となることについては対応が難しくなります(詳細は3-2を参照)。
そのため、完了検査時に塗装業者と一緒によくよく確認をして、不備がある箇所や気になる箇所があれば、完了検査時に伝えるようにしてください。
[参考]塗装業者はどこまで対応してくれる?
外壁塗装の完了検査時に「不備のある箇所」「気になる箇所」などを伝えた場合、
「塗装業者はどこまで対応してくれるのか?」は気になるところでしょう。
基本的に、塗装業者に落ち度のあることについては、対応してもらえるはずです。
例えば、以下は“塗装業者に落ち度のあること”です。
・選んだ色と、異なる色で塗装されている箇所がある
・塗り残し箇所がある
・養生をはがし忘れている箇所がある
・塗料が飛散して汚れている箇所がある ほか
一方で、塗装業者に落ち度のないことについては、対応をしてもらうのは難しいでしょう。
例えば、「選んだ時は良い塗料色と思ったが、イメージしていた印象の仕上がりにならなかった」などの施主(消費者)の感覚的な理由で、改めて異なる塗料色で塗り直しもらうなどの対応をしてもらうのは、まず無理です。
3.外壁塗装の完了検査に関するよくある疑問に答えます!
外壁塗装の完了検査についてのよくある疑問をまとめました。
一つひとつプロが丁寧に回答していますので、ぜひ参考にしてください。
3-1.Q 外壁塗装の完了検査をする日程はいつ頃?調べる方法はある?
A 塗装工事がはじまってから、おおよそ10日前後が目安です。
※外壁塗装の完了検査が行なわれるのは、塗装工事後です(1章を参照)。
※塗装工事にかかる日程は、天候・外壁の面積・外壁の劣化症状や進行具合などによって変わるため、場合によっては、上記日程と大きく異なることもあります。
「いつ完了検査をするのか、具体的な日程が知りたい」という場合は、
外壁塗装の工事スケジュールが記載された「工事工程表」を確認すれば、完了検査の予定日がわかります。
工事工程表
ただし、工事工程表に記載された日程はあくまで予定です。
天候・外壁の面積・外壁の劣化症状や進行具合などによって、日程が変わることもあります。
そのため、「確かな日程が知りたい」という場合には、直接、塗装業者に確認をするのが間違いありません。
3-2.Q 足場が邪魔で確認しづらい。足場の解体後に、外壁塗装の完了検査をしてもらうことは可能?
A 完了検査を足場解体後にしてもらうのは難しいでしょう。
なぜならば、先に足場を解体してしまうと、完了検査で何かが見つかった時に「足場がないから対応できない」といった事態となる可能性があるためです。
足場があればスムーズに対応できるけれど、足場がなくなると対応が難しくなることが多々あるのです。
※基本的に、足場がなくなると、高所作業を伴う対応はかなり難しくなります。
3-3.Q 外壁塗装の完了検査には絶対に立ち会わないといけない?
A 外壁塗装の完了検査には何がなんでも絶対に立ち会わなければならないというわけではありませんが、できる限り立ち会うことを強くオススメします。
外壁塗装の完了検査に立ち会わず、完了検査後に「不備のある箇所」「気になる箇所」などを見つけた場合、完了検査時に見つけた場合と比べて、塗装業者の対応のハードルは間違いなく高くなります。
仮に足場の解体後に「不備のある箇所」「気になる箇所」などを見つけた場合は、さらに対応してもらうのが難しくなるでしょう(※詳細は3-2を参照)。
外壁塗装の完了検査は、外壁塗装等に問題ないかを最終確認する場です。
できるだけ立ち会って、塗装業者と一緒に外壁塗装を確認をするのが賢明です。
3-4.Q 「施主は足場の上にあがって確認はできない」というのは本当?
A 本当です。完了検査時も、施主(消費者)が足場の上にあがって確認をすることはできません。
完了検査時、施主(消費者)は、地面から見える範囲で確認をすることになります。
2階建ての場合は、2階の窓やベランダ等から確認するのも良いでしょう。
「高所箇所の仕上がりがよく見えない。もっとしっかり確認したい」という場合は、塗装業者に、該当箇所の写真や動画を撮ってもらうのも一つの手です。
3-5.Q 外壁塗装の完了検査で見つかった不備の対応をしてもらえない場合、どうすれば?
A「なぜ対応してもらえないのか」、まずは塗装業者に理由を確認することが先決です。
施主(消費者)は不備と思っていても、もしかすると、不備ではない可能性もあります。
塗装業者は対応を予定しているが、まだ対応ができていないだけという可能性もあります。
「塗装業者に理由を尋ねたが、納得できる返答が得られない」
「明らかな不備なのに、塗装業者に取り合ってもらえない」
など、自分たちで解決をするのが難しい場合は、専門の機関に相談をするのがオススメです。
まとめ
多くの塗装業者が、外壁塗装の工事後に“外壁塗装の仕上がりなどをチェック”する「完了検査」を実施しています。
一般的に、外壁塗装の完了検査には、施主(消費者)も立ち会います。
外壁塗装の完了検査では、主に下記のポイントをチェックします。
☑外壁塗装の仕上がりに問題がないか
☑塗り残し箇所がないか
☑養生のはがし忘れ箇所がないか
☑塗料が飛散するなどして汚れている箇所がないか ほか
外壁塗装の完了検査で「何らかの不備がある箇所」「気になる箇所」などを見つけた場合には、その場で塗装業者に伝えて、一緒にその箇所を確認するのが賢い対処法です。
このあたり詳しくは2-2で解説しています。
この記事では、その他、外壁塗装の完了検査に関するよくあるQ&Aなどもご紹介しています。あわせて、ぜひ参考にしてください。