塗料の値段

ご自宅の外壁に塗料の剥がれが見つかったり、色褪せしたりしている箇所があるが、塗り替えの際に使用する塗料はいくらくらいかかるのだろうと思われる方はいらっしゃいませんか。

その中でも、業者に外壁の塗り替えを提案された方や、ホームセンター等で塗料を見てみた方で、様々な値段・種類の塗料があり迷ってしまった方も多いかもしれません。

本記事では塗料の値段相場から、塗料の値段はなぜモノによって違うのかなどを解説していきます。塗料の値段以外にも塗料の選び方、塗装工事の相場価格、DIYについてまでお伝えいたしますので、ぜひ参考にされてください。

1.住まいの塗料の値段は安いもので5,000円、高いものだと15万円

住まいの塗り替えに使用される塗料の値段は安いものでは1缶あたり5,000円程度、また高いものでは最大約15万円くらいします。しかし、これはあくまで上塗塗料(塗装は下塗り→上塗りを行うことで完結します)の1缶あたりの値段で、業者に頼んで塗り替えをするにも、DIYで塗り替えをするにも、下塗塗料(一斗缶あたり:5,000円~15,000円)の費用がかかるのと、諸経費(周囲に塗料が付かないようにするための養生シートや、塗料を塗るためのローラーなどの資材調達の費用)がかかります。また、外壁の㎡数(お家の規模)によっても使用する缶数が変わってきます(一般的な戸建住宅で120㎡の外壁だと上塗塗料は約3缶必要となります)。

また業者に頼んで塗り替えをする場合は、塗料の値段に施工費や足場代(別章で詳しく説明します)がかかってくるため、塗り替えをする合計金額の相場として50~150万円くらいかかります。

 

2.値段別|塗料の選び方

2-1.塗料の値段の差はズバリ期待耐用年数の違い!

塗料の値段相場は上記でお伝えしましたが、5,000円~15万円というのは意外と値段に開きがあるな、その差は何なのだろうか、とお思いになられた方も多いのではないでしょうか。

塗料の値段の違いの理由は、ずばりその塗料の「期待耐用年数(塗料の保ち)」の違いにあります。期待耐用年数が長い=塗料の値段が高い、ということです。
長く持つ分、次の塗り替えの時期が遅くなるわけですから、塗料の期待耐用年数によって値段が比例するのはご納得いただけるのではないでしょうか。

では耐用年数は何によって左右されるのか。それは塗料に使用される「樹脂」によって左右されます。樹脂とは塗膜(とまく:塗料が乾燥したときにできた膜)をつくる主となる成分で、樹脂の耐久性がその期待耐用年数や塗膜の性能を決定づけます。

期待耐用年数と値段の情報をもとに塗料を選ぶのが一番分かりやすいため、ここではまず値段別に塗料の樹脂とその期待耐用年数を紹介します。

値段相場 ※1缶あたり塗料に使用される代表的な樹脂期待耐用年数
5,000~15,000円アクリル約4年
5,000~20,000円ウレタン約6年
15,000~40,000円シリコン約8年
40,000~100,000円フッ素約12年
50,000~70,000円ピュアアクリル約15年
50,000~70,000円無機配合型フッ素約16年
50,000~120,000円変性無機約18年

※メーカーごとに値段は前後します。

また、樹脂に紐づく特徴をお伝えします。塗料選びをする際に、こちらの情報も値段や期待耐用年数と併せて参考にしてみるのもオススメです。

【樹脂別 塗料の特徴】

①アクリル
価格が安く、定期的に塗り替えを楽しみたい方向きの塗料。期待耐用年数が短いため、建物を長期的保護する塗料としてはオススメできない。

②ウレタン
価格が安く、定期的に塗り替えを楽しみたい方向きの塗料。アクリル塗料よりも期待耐用年数は長いが、建物を長期的保護する塗料としてはオススメできない。

③シリコン
一般的によく使われる塗料で、価格と機能のバランスが良い塗料。期待耐用年数がそこまで長くはなく、建物を長期的に保護するのに不十分な場合もある。

④フッ素
長期間にわたり、建物を保護する。塗膜が硬いのでひび割れに注意。

⑤ピュアアクリル
期待耐用年数も長く、高弾性を有するため防水性に優れた塗料。ひび割れによる建物への水の浸入を防ぐ。価格は高め。アクリル純度の高い樹脂を使用した水性塗料のため冬場の施工には乾燥が遅いため工期がかかる。高弾性の為、汚れが付着する場合もある。

⑥無機配合型フッ素
フッ素塗料に無機成分を配合し高い耐候性を持つ。塗料の劣化要因である紫外線・雨・熱から建物を守る。価格は高め。

⑦変性無機
ガラスと同じ成分である無機を使用し、期待耐用年数はかなり長い。塗料の劣化要因である紫外線・雨・熱から長期間建物を守る。価格は高め。また建物の挙動(温度変化、振動など)に耐えられずひび割れが発生しやすい。

2-2.自分に合った塗料の選び方

2-1で値段別の塗料の選び方やその他塗料の特徴はわかったが、結局どの塗料を選んでいいかわからない、そこまでこだわりはないので他に選び方はないか、という方に向けてその他の塗料の選び方をいくつかお伝えします。

①お家の外壁を今後どのようにしていきたいか?生涯プランをもとに塗料を選ぶ

単純に期待耐用年数が長いものを選べばいいか、というものではありません。塗料を選ぶ際には、まず今後お家の外壁をどのようにしていきたいかを考えることがおすすめです。

【A とにかく長く持たせたい方は期待耐用年数の長い高耐候型塗料を選ぶのがオススメ】

お家の外壁をとにかく長く持たせたい、次回の塗替えまでの期間を長くしたい、という方には少し高くても期待耐用年数が15年以上と長いもの、変性無機・無機配合型フッ素・ピュアアクリルの樹脂を使用した高耐候型塗料と呼ばれるものがおすすめです。

人生でも大きな買い物の1つである「外壁塗装」。長くもたせたいけどとにかく安くおさめたい、と考えがちですが、安い塗料=持ちが悪く早期に塗替えが必要になってしまう、という現象があることをご存知でしょうか。

高耐候型塗料は塗料自体の値段が高いため、初期投資がいくらか高くつくこともありますが、ランニングコストを考えると結果的にお得、というパターンが多いのです。下記図をご覧ください。

塗料のメンテナンス費用比較

【B あと数年持てばいいとお考えの方・外壁の色は何年かごとに変えたい方は期待耐用年数の短い安価な塗料を選ぶのがオススメ】

もう家もだいぶ古く、子供や孫に引き継ぐ予定もないし、あと何年か持てばいいとお考えの方、また外壁の色は何年かごとに変えてイメージチェンジしたいという方におすすめは、コストが低く、期待耐用年数も短めな、アクリル・ウレタン・シリコン塗料です。高耐候型塗料を選ぶと初期投資が高くつく上にそのコストを回収できないままになってしまい、反対に損をしてしまう恐れがあるからです。

上記を踏まえて、ご自身はA、Bどちらに当てはまるのか検討してみることをおすすめします。

②迷ったときはシリコン塗料を選ぶ

「今のところ家をこの先どうしようかまで考えていない」「あれこれ考えるのは面倒」「一般的な塗料で十分」という方は、シリコン塗料を選ぶのがオススメです。

シリコン塗料は、建築塗料市場において80%のシェアを占める人気塗料。特にこだわりがないという方は、シリコン塗料を選んでおけば、まず間違いはありません。

業者に頼んで塗料を提案してもらう際も、ホームセンターで塗料を見てみても、塗料メーカーが出しているラインナップの中にシリコン塗料は必ずあります。一口に“シリコン塗料”といっても様々な製品がありますが、「シリコン」に絞るだけでも、余計な選択肢がなくなり、随分とスムーズに選べるようになるはずです。

③臭いに敏感な方、小さなお子様がいてより人体に影響のない塗料を選びたい方は水性塗料を選ぶ

塗料には水を溶媒とする水性塗料と有機溶剤を溶媒とする溶剤塗料があります。水性塗料の方が臭いが少ないため、臭いに敏感な方、小さなお子様がいてより人体に影響のない塗料を選びたい方は水性塗料を選ぶことをおすすめします。

水性塗料と溶剤塗料での塗料の値段の違いというのは昨今ではあまりありません。一昔前は溶剤塗料の方が水性塗料より期待耐用年数が長く、性能も優れているというイメージが定着していましたが、水性塗料の技術革新により、現在はその差はあまりなく、値段も溶剤塗料だから高い、ということもありません。

④外壁に付けたい機能が備わっている塗料を選ぶ

塗料は機能が付いているものがあります。例えば防水性、低汚染性、防カビ性などです。お家の外壁にどのような機能を付与したいかを考えた上で塗料を選びましょう。

▼防水性などとはどのような性能なのか?詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【塗料メーカー監修】外壁塗装にオススメの塗料

⑤仕上げたい“印象”を考えて塗料の色を選ぶ

家の印象を決める大きなポイントは「色」です。塗料ごとに選べる色は限られてきますが、この「色」を決めるときのポイントとしては、「好きな色を選ぶのではなく、家をどのような印象に仕上げたいかを考える」ことです。例えば、シンプルな感じにしたければ白系、優しげな雰囲気にしたければ茶系やベージュ系、個性的な印象にしたければ黒や青系を使う、というイメージです。

▼塗料メーカーのアステックペイントのHPでは色ごと、イメージごとに実際の塗装後の家写真を約250件分掲載しています。ご自宅に合ったイメージがきっと見つかるはずです。

アステックペイント メーカーサイト

⑥メーカー別に塗料を選ぶ

塗料メーカーと一口に言っても、その数は膨大に存在します。メーカーごとに取り扱っている塗料の種類はさまざまあり、大手の塗料メーカーを選んでおけば間違いない、ということもありません。一般に大手塗料メーカーは、現場塗装用、工業用(自動車や家電など)を幅広く製造しているためです。

▼下記の記事では2018年版の建築塗料メーカーを詳しく解説しております。塗料メーカーの情報も踏まえて塗料を選びたい方はこちらも併せてご参考にされてください。

【最新2020年版】建築塗料メーカーを徹底解説!

【色によって塗料の値段が変わる!?】

塗料には様々な色があるが、色によって金額が変わることがあるのだろうかと疑問に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。結論から申し上げますと、色によって塗料の値段は「変わることもある」というのが回答になります。

まず、塗料は「顔料」と呼ばれる色がつく成分を入れることで透明の塗料に色付けをします。一般的に顔料を製造する上で、鮮やかな色の顔料(レモン、レッド、ブルーなど)は値段が高いと言われています。

ただ、色ごとで塗料の値段を設定している塗料メーカーもあれば、色は関係なく同じ製品なら同じ値段、と設定している塗料メーカーもあります。そのため、皆様が実際にホームセンターで塗料を購入したり、業者に頼んで塗装してもらう際に「絶対に」色によって値段が変わる、ということは言い切れません。
よって最初に記述したように、色によって塗料の値段が「変わることもある」ということになります。

業者に頼んで塗装してもらう際は、後々支払いの際に「選んだ色は顔料の値段が高いため、見積もりより◯万円上がりました」と言われトラブルに発展してしまうことがないように、事前の業者との色選びの打合せ時に「同じ塗料でも選ぶ色によって値段が変わるのか」ということをしっかり確認することをおすすめします。

 

3.塗料の値段と工事金額の関係性

前段でもお伝えしましたが、塗料の値段は高くても15万円ほど、しかし塗装工事を業者に頼むと大体50~150万円になります。なぜ業者に頼むとそんなに高いのか、塗装工事金額の内訳とその具体的内容をお伝えします。

3-1.塗装工事の費用内訳

塗装工事の費用は大きく分けて「塗料代」「施工費(人件費)」「足場代」「利益・諸経費」で構成されます。

外壁塗装の価格の内訳
塗料代は20%で、その他に足場代、施工費、利益があるため、塗料代のみを考えたときよりも工事費が高くなるのがわかるかと思います。

3-2.塗料の種類(樹脂)ごとの工事価格例

塗装と言っても使用する塗料や建坪によって相場が変わってきます。以下に建坪が20坪だった場合に、塗料の樹脂ごとにどのくらいの工事価格になるのか、例を記載します。
建坪が10坪増えるごとに価格も10万円上がるというのを目安に考えていただければと思います。

ご自宅に使用したい塗料であれば工事価格はいくらくらいになるのか、ご自宅の建坪と併せて確認してみましょう。

建坪 20坪の場合

[アクリル塗料] 30~60万円
[ウレタン塗料] 40~70万円
[シリコン塗料] 50~80万円
[フッ素塗料] 60~100万円
[変性無機塗料] 70~120万円

※価格は地域や業者・下地の補修の有無などによって変動いたします。
※上記はあくまで外壁塗装のみの価格相場です。

3-3.施工費(人件費)

30%と大きな割合を占める施工費。どのような内訳になっているのでしょうか。施工費、と一口に言ってもその内容も細かく分かれます。以下の表をご覧ください。

工事項目相場価格
飛散防止ネット100~200円/㎡
高圧洗浄100~300円/㎡
養生250~400円/㎡
付帯塗装工事軒天800~1,200円/㎡
雨樋800~1,200円/m
破風板650~1200円/㎡
雨戸2,000~5,000円/枚
シーリング打ち替え900~1,500円/m
シーリング増し打ち500~1,000円/m
諸経費現場管理費30,000~50,000円/1式
廃材処理費等1式 10,000~30,000円/1式

上記項目の中でも、「飛散防止ネット」「高圧洗浄」「養生」は必須項目ですので、その金額は業者に依頼した際は必ずかかると思っていただければと思います。

3-4.足場代

次に足場代です。塗装を行う場合、高所での作業となるため、足場は必ず設置する必要があります。足場を設置していないと事故に繋がりかねませんので、外せない項目となります。

一般的に足場設置費用は600円~900円/㎡、飛散防止ネットは100円~200円/㎡前後(3-3の表参照)です。二階建て戸建住宅の場合ですと平均して15万円~20万円ほどが相場です。

ご自宅の足場代をより明確に算出したい方は、下記計算式を参考に計算してみることをおすすめします。

①まず足場架面積(足場を設置する面積のこと)を算出する

足場架面積=[家の外周+8m]×高さ

②算出した足場架面積をもとに、足場費用を出す

足場費用=足場架面積×(足場設置費/㎡+飛散防止ネット/㎡)

 

【塗装工事を安くする方法がある!?】

塗料の値段はもちろん、大きな金額がかかる塗装工事自体の値段を少しでも安くする方法があれば知りたいですよね。

・業者が閑散期である冬場に工事をする

冬場に塗装工事を申し込むと安くなる可能性があります。

そもそも塗装工事は外で行うものなので、冬場にはできないのでは?とお思いの方もいらっしゃるかと思います。しかし、必ずしもできないということはありません。
塗装工事を行ってはならない規定として塗料メーカーが推奨しているのが気温5℃以下、湿度80%以上の場合です。よってその条件下でなければ塗装工事はできるのです。

しかし塗装の乾燥時間が春夏秋の季節に比べると長めにかかって工期が長引いたり、雨や雪の日は塗装工事自体ができなかったりというデメリットがあり、どうしても塗装工事に不人気の季節で他の季節に比べて工事の申込みが減る時期ではあります。
よって業者によってはその時期に値下げのキャンペーンをうったり、今の時期に塗装工事をしてくれれば通常より◯%引きしてくれたりすることもあります。

・屋根塗装も同時に行う

もし外壁塗装のみ行おうとお思いの方がいらっしゃれば、屋根塗装も同時に検討されることを強くオススメします。
外壁塗装する際にも屋根塗装する際にも、足場費用、高圧洗浄費用がそれぞれかかります。外壁塗装と屋根塗装を同時に塗装することで、外壁・屋根にかかるこれらの諸経費が、1回分で済むのです。外壁の方が目に入りやすいため、外壁の劣化ばかりに目が行きがちになってしまいますが、実は屋根の方が雨や紫外線にさらされており、外壁よりも劣化が進んでいる場合がほとんどなのです。

よって外壁塗装をする場合は屋根の塗装も行った方が金額面だけでなく、メンテナンスとしても確実なのです。

【工事費用が異常に安い場合は要注意!】

しかし、ここで注意する必要があるのは、業者が提示してくる工事費用が異常に安い場合です。3-1でもご覧いただいたように、施工費(人件費:塗装工事を行う職人の給料)が塗装工事内訳の30%と大きな割合を占めています。工事費用が安い=施工費を切り詰める=職人の給料を下げる、ということになりますので、工事品質が下がってしまう恐れがあります。
3-2に記載の樹脂ごとの工事価格例よりも異常に工事金額が安い場合は、他の業者にも見積もりをとって比べてみたり、なぜそこまで工事価格を下げることができるのが直接業者に確認することをオススメします。

 

4.DIYで住まいの外壁を塗り替えたい方へ~塗料の選び方とオススメ塗料~

3章にて塗料の値段と工事金額の関係性をお伝えしましたが、ここでは業者には頼まず自身で住まいの塗り替えをする際の、塗料の選び方をお伝えします。

まず大前提として、DIYでの住まいの塗り替えはあまりオススメできません。
どうしても素人が塗り替えを行うことで高所での作業をした場合に脚立から落下する等の事故の危険性や、仕上りがムラになってしまいきれいにならないなどのリスクが大きいからです。

「危険性が高い」「素人ゆえの失敗と工事の不具合が起こりやすい」また「延びがちな工事期間」などのリスクを考えると、少しでも不安があれば、最初から業者にお願いするという選択肢をまず考えてみてはいかがでしょうか。業者にお願いすることで「安心」と「確実な仕上り」を手に入れることができます。

▼DIYでの塗り替えをお考えの方はまずこちらの記事をご覧いただき、3章に記載のリスク(DIYゆえの失敗例とデメリット)も理解した上で行うことをオススメします。

外壁塗装のDIYってできるの?リフォーム方法と費用を全て解説!

4-1.DIY用塗料の選び方

塗料の選び方のポイントは主に4つあります。

①お住まいの外壁に合った塗料を選ぶ
外壁材の種類によって使用できる塗料や、おすすめの塗料は変わってきます。まずご自宅の外壁の種類を確認し、使用したい塗料がその外壁に対応できるか、ホームセンターの店員に確認しましょう。

外壁用塗料なら何でも塗れるだろうと思うかもしれませんが、ご自宅の外壁に合った塗料を使用しないと、塗り替えの最中にすでに外壁に密着してくれなかったり、塗り替え当初は大丈夫でも数カ月後には剥がれてしまったりと、不具合が生じる可能性大です。

まずはご自宅を建てたときの資料を見たり、建設会社に確認してみたりして、ご自宅の外壁が何の種類なのかを把握しましょう。

▼外壁の種類ごとのおすすめの塗料に関してはこちらの記事の3章に詳しく記載しておりますのでぜひご覧ください。

【塗料メーカー監修】外壁塗装にオススメの塗料

②水性塗料を選ぶ
塗料には水を溶媒とする水性塗料と、有機溶剤を溶媒とする溶剤塗料があるという話を2-2で記載しましたが、DIYにはより水性塗料がおすすめです。
油性ペンなどを思い浮かべていただくと分かりやすいかと思いますが、油性塗料に比べて水性塗料の方が臭いが少なく、VOCの排出量も少ないため身体への負担も少なく扱いやすいです。
※VOC:揮発性有機化合物。Volatile Organic Compounds)の略称。シックハウス症候群などの健康被害や、大気汚染などの環境被害を引き起こす原因物質の一つとされている。

③シリコン塗料を選ぶ

2-2でも記載しましたが、DIYの場合も迷ったらとりあえずシリコン塗料を選んでおけば間違いないです。せっかくDIYで安く抑えようとしているのに高級塗料を購入してうまくいかず、やり直しになりまたお金がかかる、ということを考えると、失敗しても損失の少ない、コストパフォーマンスの最も高いシリコン塗料がオススメです。

④1液型塗料を選ぶ

塗料には1液型(上塗塗料としてその塗料を希釈するだけで塗装できるもの)と2液型(2つの塗料を混合し希釈することで化学反応を起こさせ、塗料として成り立つもの)があります。
2液型塗料を選ぶと、まず混合比が合っているのか量りながら混合させる必要があります。また入念に混合させていないと化学反応が起きず塗料としての本来の機能を発揮することができなくなってしまうため、素人にはハードルが高いといえます。1液型を選ぶようにしましょう。

4-2.DIYにオススメの塗料とその値段

DIYにオススメの塗料をいくつか値段と併せてお伝えします。(金額は販売元によって前後します)

・水性シリコンセラUV(日本ペイント):19,900円(税別)

水性シリコンセラUV

金額参照元、画像出典:モノタロウ

耐候性・低汚染性に優れ、一液型で作業性も良いため扱いやすい塗料です。色は28色から、艶感も選ぶことができます。

・ハナコレクション100水性(日本ペイント):18,459円(税別)

ハナコレクション100水性
金額参照先、画像出典:Amazon

塗料にバラの香りの芳香を付けており、塗装時には塗料臭が目立ちません。シリコン樹脂にセラミックをハイブリッドさせ、耐候性に優れます。4kgもあるため少量での購入も可能です。

・水性セラミシリコン(エスケー化研):11,000円(税別)

水性セラミシリコン
金額参照先、画像出典:Amazon

耐候性、低汚染性を併せ持ち、F☆☆☆☆(※)を取得しているため、内壁にも使える安全性の高い塗料です。
※シックハウス症候群の原因になるホルムアルデヒドの発散レベルが最も低い製品に表示することができる最高ランクの等級。日本工業規格において定められている。

 

まとめ

本記事では塗料の値段についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか?以下ポイントを最低限おさえ、最終的にご自宅に合った塗料を選択していきましょう。

・塗料の値段は安いもので5,000円、高いものでは15万円(一斗缶あたり)
・塗料の値段の違い=期待耐用年数の違い
・塗料を選ぶ際は値段だけでなく、この先お家をどのように維持していきたいかや、生活スタイルに合わせて選ぶ
・DIYはオススメしないが、行う場合はリスクとポイントをおさえた上で取り組む