外壁タイルにひび割れを見つけて、補修の必要があるのか調べている方もいらっしゃるでしょう。

もしかすると、「タイルは耐久性が高く、メンテナンス不要と聞いてタイルを選んだのに、なぜひび割れが生じているのだろうか」と疑問に思われている方もいらっしゃるかもしれません。

確かに外壁タイルは耐久性が高い外壁材ではあるものの、メンテナンスフリーではありません。場合によっては、ひび割れが起こることもあり、このひび割れは補修する必要があります。

なぜひび割れが生じるのか、具体的なメカニズムについては1-2で解説してまいります。

この記事では、鉄筋コンクリートの外壁タイルに生じるひび割れの原因をはじめ、外壁タイルひび割れの補修方法&費用相場、ひび割れ補修を業者に依頼すべき理由などをお伝えしてまいります。ぜひ、参考にしてください。

1.外壁タイルには「ひび割れ」が生じることがある

おしゃれな外壁
画像出典:プロタイムズ下関店

先述の通り、外壁タイルにはひび割れが生じることがあります。

1章では、実際にどんなひび割れが生じるのか(1-1)、なぜひび割れが生じるのか(1-2)について、お伝えしてまいります。

1-1.[写真あり]外壁タイルに生じる「ひび割れ」

まずは、実際に外壁タイルに生じるひび割れを写真でご紹介いたします。
お住まいに、下記写真のようなひび割れがある場合は、補修を検討しましょう(具体的な補修方法については、2章を参照ください)。

■外壁タイルに生じるひび割れ

画像出典:プロタイムズ金沢駅西店・富山中央店

 

画像出典:プロタイムズ八幡西店

 

1-2.外壁タイルひび割れの原因

外壁タイルにひび割れが生じてしまうのには、いくつかの原因が考えられます。

[外壁タイルひび割れの原因]

下地のモルタルや躯体コンクリートの膨張・収縮
外壁タイルの“下地のモルタル”や、その下の“躯体コンクリート”が温度変化によって膨張と収縮を繰り返したり、乾燥収縮したりすることでひび割れが生じ、その影響で、外壁タイルにもひび割れが生じる。

・基礎の沈下や外壁の傾き
・住まいを建てた時の設計不良・施工不良
・地震などの自然災害

お住まいの外壁タイルがどの原因でひび割れが生じているかは、プロの診断を受ければわかります。
診断だけなら無料で対応してくれる業者も少なくありません。詳しくは4章を参照ください。

2.外壁タイルひび割れは補修すべし

2-1.外壁タイルのひび割れを放置すると危険!?

危険

外壁タイルのひび割れを補修しないまま放っておくと、ひび割れから住まい内部に雨水が浸入し続け、タイルの剥落を引き起こす可能性があります。仮に、高い場所のタイルが剥落するようなことがあれば、通行人にあたってケガをさせてしまうなどの事故につながることもあり、大変危険です。

また、外壁タイルのひび割れは、雨漏りにつながる可能性もあります。もちろん、ひび割れがあると、すぐさま雨漏りが発生するというわけではありませんが、ひび割れから入り込む雨水がいずれは雨漏りを引き起こす可能性は十分にあります。さらに、内部に入り込んだ雨水は少しずつ建物の鉄筋を腐食させ、住まいの寿命を縮めてしまうことも。
こうした事態を引き起こさないためにも、外壁タイルにひび割れが生じている場合は、早めに補修を検討する必要があります。具体的な補修方法や費用相場などについては、次の2-2にてお伝えしてまいります。

2-2.外壁タイルひび割れの補修方法&費用相場

外壁タイルにひび割れが生じている場合、ひび割れの生じている既存のタイルを剥がして、新しいタイルに張替える補修が有効です。ちなみに、タイルを張り替える際、多くの場合、タイル下のモルタルやコンクリートも補修することになります。

■ひび割れ補修(部分的な張替え)の流れ

▼ひび割れの生じているタイルを剥がす剥がしたタイル
▼下地をUカットシーリング工法で補修Uカットシーリング工法
▼新しいタイルを貼る新しいタイル
▼目地を埋めて、補修完了!タイル

※画像出典(上写真4枚):プロタイムズ群馬高前店・渋川店

新しい外壁タイルに張替えるため、ひび割れの補修跡等もなく、キレイに仕上がります。ただし、張替え用の新しいタイルとして、既存のタイルと全く同じタイルを用意できない(自身で予備のタイルを保管しておらず、かつメーカーにも在庫が残っていない)場合は、既存のタイルに似せた汎用品か、特注品を用いることになるため、既存のタイルと全く同じ印象・風合いは実現できないこともあります。

ひび割れ補修(部分的な張替え)の費用相場

ひび割れ箇所が狭範囲の場合:約700円/枚~
まとまった範囲を張替える場合:約4万円/㎡~

※ひび割れ箇所が多いほど、張替え(補修)箇所も多くなり、費用も高額となります。
※上記はあくまで費用相場です。ひび割れの進行具合や選ぶ張替用のタイルによって、価格が上記と大きくことなることもあります。
※高所作業が必要となる場合は、別途、足場費用がかかります。

3.外壁タイルのひび割れ補修は専門業者に依頼すべし

外壁タイルのひび割れ補修(張替え)は、専門業者に依頼しましょう。もしかすると、「タイルのひび割れ補修(張替え)ぐらいなら自分でもできそう」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、素人が自身で補修をするのはまず無理です。

なぜならば、1-2でもお伝えした通り、外壁タイルのひび割れは、下地のモルタルや躯体コンクリートのひび割れが原因で起こっているケースがほとんどだからです。

外壁タイルだけではなく、下地のモルタルや躯体コンクリートにもひび割れが生じているということは、外壁タイルだけでなく、下地のモルタルや躯体コンクリートにも、補修が必要ということになります。
外壁タイルを張替えるだけならまだしも、下地のモルタルや躯体コンクリートを状態に応じて補修するのは、素人にはまず無理です。

外壁タイルひび割れの原因が、下地のモルタルや躯体コンクリートのひび割れではない場合も、状態に応じた専門的な施工が必要となるため、自身でなんとかしようとせず、専門業者へ依頼しましょう。

※ちなみに専門業者とは、塗装業者や左官業者、外装工事を手がけているリフォーム業者など。外壁タイル補修の施工実績がある業者に依頼するのが、間違いありません。

▼業者選びについては、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

[信頼できる塗装業者を探している方へ]外壁塗装の評判を調べる方法

 

4.補修前に!必ず受けたい“住まいの診断”

4-1.診断を受けると、ひび割れの進行具合&補修費用がわかる!

診断
専門業者にひび割れの補修を依頼する前に、まずは住まいの診断を受けましょう。
そもそも専門業者にひび割れ補修を依頼すると「まずは住まいを診ましょう(診断をしましょう)」という流れになるのが一般的です。
ちなみに、診断だけなら無料で対応してくれる業者も少なくありません。

診断を受けると、ひび割れの状態や進行具合を診て、診断結果や補修計画、具体的には、「どのぐらいひび割れが進行しているのか」「すぐに補修すべきか」、また「補修にどのぐらいの費用がかかるか」を提示してもらえます。

プロの見立てをもとに、ひび割れの補修時期や補修にかける費用を検討できるため、診断を受けると、より計画的に、より納得した状態で、ひび割れ補修を進められるはずです。

4-2.診断の結果、ひび割れ以外の劣化症状が見つかることも

また、ひび割れ以外の劣化症状を見つけるためにも、診断を受けるべきです。

自身では、「補修すべき箇所はひび割れだけ」と思っていても、その他にも、劣化が生じていることもあります。もしかすると、ひび割れ以上に補修すべき劣化症状のある可能性あります。

ひび割れを補修しても、その他に悪いところがあると、せっかくのひび割れ補修が無意味になってしまうこともあるかもしれません。そのため、ひび割れ補修をする前に、ぜひ診断を受けて、ひび割れ以外にも劣化の進んでいる箇所等ないか、必ず診てもらいましょう。


[補足]外壁タイルに生じる劣化症状

ひび割れ以外に、下記のような劣化症状が生じる可能性があります。

外壁タイルに生じる劣化症状
タイル目地のコーキングの割れ

タイル目地のコーキングの割れ

 

 

白華現象画像出典:プロタイムズ八幡西店

白華現象(エフロレッセンス)
※白く汚れている部分

タイルの浮き
画像出典:
プロタイムズ八幡西店
タイルの浮き
※タイルの浮きは見た目にはわからないことも多いため、打診棒を使って、“音”で、タイルやタイル下地の面的な浮きがないかを診断します(打診法)。
タイルの剥落
タイルの剥落

当メディアを運営するプロタイムズでも無料で建物診断を実施しております。建物診断については次の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。

屋根・外壁をプロが細かくチェックする「プロタイムズの建物診断(無料)」

「プロタイムズの建物診断」が他社と違う6つのポイント

実績数は?数字で見る「プロタイムズの建物診断」

まとめ

外壁タイルのひび割れを放っておくと、外壁タイルの剥離や雨漏りにつながる他、住まいの寿命を縮めることにもなりかねません。
そのため、1-1でご紹介したようなひび割れがある場合は、早めに補修を検討してください。
外壁タイルのひび割れ補修は業者依頼しましょう。また、実際に補修をお願いする前に、住まいの診断を受けて、ひび割れはもちろん、それ以外にも劣化症状がないか、プロによくよく診てもらうのがオススメです。