塗装業者

大切なマイホームを建てて、そろそろ外壁の汚れが気になってきたり、同じ時期に建てた近所の住宅もちらほら塗装をされていて、そろそろうちも、、と塗装を検討されているところではないでしょうか。ただ初めての外壁塗装だとどのような塗装業者を探して、依頼すればよいのか分からないこともあると思います。ネットで業者を調べたり、ポストに入っているチラシを見て、探してみても選び方が良く分からないなんて、よくある話です。

今回は、「初めての塗装を検討されている方」を対象に、塗装業者の見つけ方や見つけ方のポイント、さらに塗装業者に見積もりを取るところまでのポイントもご紹介します。今回、初めての塗装を検討されている方は、ぜひこちらの記事を参考にされて下さい。

1.塗装業者を探す4つの方法

ここでは業者を探す手法を4つ程、ご紹介します。近年、訪問販売会社の営業担当者から提案を受けること以外には、以下の4つの手法が主になっていますので、ぜひご参考にされてみて下さい。

1-1.インターネット

インターネット

①キーワード検索からHP閲覧

今、一番多く使われている手法が「インターネット」です。インターネットを使った業者探しでは、「(地名) 外壁塗装」というキーワード検索で検索する方法が一般的です。そこから各塗装業者のホームページを閲覧します。

②「一括見積もりサイト」から一括見積もり依頼

一括見積もりサイトとは、塗装検討者に地域の塗装店を紹介してくれるサイトのことで、地域や坪数等の簡単な情報を入力するだけで塗装業者を簡単に見つけることができる便利なサイトです。価格か条件などを比較し、簡単に塗装業者を見つけることができます。ただ、一括見積もりサイトには、「人気No.1」「オススメ」など業者選びの判断材料となる言葉が添えられていることも多いため、ついつい全てのを鵜呑みにしてしまいそうになりますが、記載されている情報が全て正しいとは限りません。また、一度サイトに登録するとしつこく業者への見積もり依頼を促されるというケースもあります。このようなデメリットを把握した上で利用するようにしましょう。詳しく知りたい方は下記の参考サイトを御覧ください。

塗装のプロ直伝!外壁塗装を一括見積もりする時の5つの注意点

 

1-2.知り合いからの紹介

知人からの紹介
外壁塗装を経験された友人、知人、隣人の方がいたら、積極的に情報を収集しましょう。「塗装業者の紹介」というものは、その塗装業者に満足をしていなければ、知り合いの人も紹介することはありませんので、悪徳な塗装業者に出会うことは限りなく少なくなります。業者選びの観点だけでなく、塗装を検討する際に気をつけた点や塗装後に気づいた点等があれば、事前にヒアリングできておくと非常に良いでしょう。

 

1-3.チラシ、広告

チラシ投函
取っている新聞に入っているチラシや広告、ポストに入っているチラシ、広告、街の看板等で業者を知ることもあります。チラシを撒いたり、看板を出したりしている業者は地元企業の可能性が高いため、一度、インターネット等でその業者を調べてみると様々な情報を知ることができるかと思います。

 

1-4.街の電話帳

街の電話帳には、地元の塗装業者が掲載されていることもあるので、そこから直接、問い合わせをすることもできます。また、電話帳によっては、その会社の住所(地図)や写真(画像)が掲載されていることもあるので、インターネット等の活用に慣れていない方々には、よい媒体の1つになります。

手元に電話帳がない場合には、各市区町村の図書館で閲覧することも可能ですので、地元の図書館に問い合わせてみましょう。

電話帳

 

2.気になる塗装業者には、まず見積もりを依頼すべし

ホームページやチラシ、ご友人からの紹介を聞いて「この業者、ちょっと良さそうだな」と感じたら、まずは見積もりを依頼しましょう。見積もり依頼時のポイントや、依頼方法についてご紹介します。

 

2-1.見積もりは2~3社に依頼するのがベスト

初めての塗装を検討されている方でよく陥ってしまう事例が「相見積もりの取りすぎ」です。業者選びを慎重にし過ぎるあまり、相見積もりを取りすぎて選択肢が多くなり過ぎてしまい、結果として選ぶことができません。最終的に「価格のみ」の判断になったり、「営業担当者の印象が良かった」といった根拠の無い決定をしてしまうことが起きてしまうのです。

相見積もりとは、複数の業者に同じ条件で見積もりを提出してもらい、価格や諸条件を比較することをいいます。相見積もりをとることで、業者による価格差や納期の違いなどを確認できるため、より良い条件で契約することが出来ます。また、違う会社の営業担当者からそれぞれの意見を聞くことが出来、業界の相場感もわかることが出来ます。塗装業者を比較、検討し、信頼できる塗装業者を見極めるためには、確かに必要であり、1社だけの見積もりで判断することは良くありませんが、取り過ぎもまた必要以上に迷ってしまう原因となり、逆効果になってしまいます。ご自身が信頼できると思った業者、2~3社に絞って、見積もりを依頼されることをオススメします。

見積り

 

2-2.見積もりの依頼方法

電話依頼
①電話、メール、SNSのいずれかで依頼する
こちらの方法がごく一般的な依頼方法です。現在では、ネット環境も普及してきており、自社のホームページを持っている業者も増え、また、フェイスブックやLINEといったSNSからの問い合わせも可能な業者が増えています。

ただ、直ぐに日程の調整や疑問、質問を解消しやすいのは、やはり電話での連絡が一番、正確でしょう。

②知り合いを介して依頼する
こちらは知り合いから業者を紹介してもらった際に、知り合いの方に協力いただいて依頼する方法です。「自分から連絡するとしつこく営業されるのではないか」や「自分から連絡することが少し億劫だ」と思われる方は、もしお知り合いの方が了承されるのであれば、見積もり依頼をお知り合いの方からしてもらったり、業者と会う日に同席してもらうと話もスムーズに進みやすくなります。

3.信頼できる塗装業者を見抜くために、押さえておくべき5つのこと

それでは実際に塗装業者を探す方法をご紹介します。以下のポイントに気をつけながら、ぜひ、業者選びをされてください。

3-1.劣化診断をせずに見積もりを出す業者は要注意!

診断という言葉は、あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、住宅の塗装を検討する上では非常に重要なものになります。例えば皆さんは、体調が悪くなると病院に行くと思います。病院に行き、医師免許を持った医者に診察してもらい、症状に合わせた処方箋をもらうはずです。「頭痛であれば頭痛薬。」「風邪であれば風邪薬。」「咳が止まらないのであれば、咳止めの薬。」というように、状況によって処方箋も変わります。それと同じことが住宅の塗装でも言えるということです。

有資格者にしっかりと診断をしてもらい、現状の住宅の状態を理解した上で提案してもらえる業者を選びましょう。

どのような箇所をどのように診断してくれる業者を選べば良いかをまとめた、参考サイトがありますので、詳しく知りたい方は下記のサイトを御覧ください。

外壁・屋根調査で何がわかる?調査方法・調査項目まで徹底解説!

3-2.素人にも分かる言葉で劣化状況を説明してくれる業者を選ぶこと!
説明

診断してもらった後は、しっかりとその状況を説明してくれる業者を探しましょう。

ここでも気をつけておきたいポイントがあります。それは「専門用語をなるべく使わず、素人にもわかりやすく説明してくれること」です。例えば、住宅の部位1つに関しても、「破風」や「鼻隠し」と言葉だけで説明をするのではなく、住宅のイラストや写真を見せながら、「この部分が破風と言いまして・・・」と説明してもらえると、すぐにイメージが付くかと思います。このように住宅にあまり詳しくない人に対しても言葉で伝わりづらいものは、実物を見せたりして、疑問を無くしながら、進めてくれる塗装業者は、非常に信頼ができると思います。

住宅の状況を住んでいる本人が把握することは非常に重要なことです。「分からない用語を聞くことが恥ずかしい」とか、「分からないと素直に言ってしまうと知識が無いことを知られてしまうのではないか」と思われる方もいらっしゃるみたいですが、「プロだから大丈夫でしょ」と業者に丸投げしてしまう方が、よほど危険です。

分からない事はしっかりと意思表示をし、素人でも分かるような丁寧な説明をしてくれる業者を見つけましょう。

3-3.「塗装面積」をしっかりと把握している業者を選ぼう!

 

図面
「塗装面積」という言葉も、聞き慣れない言葉かもしれません。塗装面積とは、その名の通り「塗装をする部分の面積」のことです。住宅を塗装する際に、玄関や窓、勝手口といったような塗装をしない部分も存在します。これらの部分をきちんと塗装面積から引かれているかを確認することが重要です。
塗装面積が正確でなければ、使用する塗料の量が変わります。10㎡塗るのに必要な塗料の量と100㎡塗るのに必要な塗料の量は当然、変わります。使用する塗料の量が変わると、必要な塗料の缶数も変わります。必要な塗料の缶数が変わると結果として、皆さんが支払う金額も変わるということになるのです。塗料缶を1缶購入する場合と塗料缶を2缶購入する場合では、金額が違うことは容易に想像がつくかと思います。このように皆さんが塗装を検討される上で、「塗装面積」を正確に把握することは非常に重要であるということです。

しかし、この「塗装面積」が、複数の相見積もりを取ることによって「業者によって違う」ということが起こり得てしまうのです。

なぜ、そのようなことが起きてしまうのかというと、この塗装面積の算出方法に問題があります。

この塗装面積の算出方法はいくつかあります。精度の高いものから紹介していきます。

①住宅図面から専用のCADソフトを使って算出する

②手で実測してから専用のCADソフトを使って算出する

③住宅図面から手動計算で算出する

④手で実測した上で手動計算で算出する

⑤目視のみで算出する

一番良いのは、「住宅図面から専用のCADソフトを使って算出する」ことです。パソコンはもともと「計算」は得意分野であるため、住宅図面を元にCADソフトを使い、算出することは有効です。
実測をしたり、手動計算することは、どこかでミスが起きてしまう可能性がありますが、住宅図面に書いてある数値から、システムを使って塗装面積を算出することは容易にできます。

「塗装面積をどのようにして算出するのか」も1つ、塗装業者選びの基準にしておきましょう。

3-4.見積もりに「根拠」のある業者を選ぼう!

業者から提出してもらった見積もりは「良い見積もり」なのか「悪い見積もり」なのかを見極めるところから始まります。見極めるためには、見積もりの金額以外にも確認すべき項目があります。次の項目に当てはまらない塗装業者は、良い塗装業者とは言い切れませんので、選択肢から外した方が良いでしょう。

①使用する塗料の「塗料名」「メーカー名」が記載されている
見積もり
提出された見積もりに「シリコン塗料」や「外壁塗装工事」のみしか表記されておらず、どこのメーカーの何という塗料を使うのかが書いていない業者も数多く存在します。自宅に何の塗料が使われているかも分からずに、それに対して費用を支払うのもおかしな話だと思います。使う塗料によってももちろん費用は変わりますので、しっかりと記入してもらうようにしましょう。

②「塗料代(材料費)」と「工事代(施工費)」が別々に分けて書いてある
見積り
これも①と同じように、使う塗料は「使う塗料の費用」、それを塗る職人さんには「職人さんの人件費」というように、かかる費用は全くの別物になります。それを分けずに「外壁塗装工事 一式 ○○万円」や「シリコン塗装工事 120㎡ ○○万円」というように一つにまとめて提示されると、結局、「塗料にいくらかかっているのか」、「施工費にいくらかかっているのか」の判断が付きません。こちらも見積もりをもらった段階で必ず確認するようにしましょう。

③「塗装面積」と使用する塗料の「缶数」が書かれている
見積り
塗装面積は3-4で説明した通りです。実際に塗装する面積の広さで金額も変わるため、正確な塗装面積を知る必要があります。また、その塗装面積に対して、使う塗料の「缶数」まで記入されていると、さらに良いです。塗料の金額は使用する缶数によって変わりますので、塗装面積に対して、その塗料を「何缶、使うのか」をしっかりと明示してもらいましょう。

塗装の見積もりが適正かどうかを見極める方法について、より詳細に記載された記事がありますので、ぜひこちらも参考にされてみて下さい。

【外壁のプロが伝授】外壁塗装の見積りが適正か自分で判断する方法

3-5.「実績がある業者」を選ぼう!

業者のホームページ等には実際に施工された住宅の「施工事例」や、実際の「お客様の声」といったものが紹介されていたりします。この施工事例やお客様の声というものも、技術力があり、信頼をされている塗装業者でなければ、数が増えることはありません。皆さんがレストランを探す時に、良い口コミが多いレストランと、口コミが少ないレストラン、あるいは口コミが無いレストランでは、どちらを選びますか。おそらく良い口コミが多いレストランだと思います。

複数、塗装業者を見つけられた場合は、このような実績にも目を向けて判断材料にされても良いと思います。

まとめ

今回は塗装業者の探し方から、見積もりの依頼方法、塗装業者の選び方について、解説させていただきました。この記事を読んで、今からしないといけないことが少しでも明確になっていれば幸いです。

まずは候補となる業者を見付け、見積もり依頼を行い、「どのような見積もり提出をしてくるのか」をこちらの記事と照らし合わせながら、確認していただければと思います。

色々と確認することが多くて、面倒くさいと思うかもしれませんが、外壁塗装は安い買い物ではありません。これからも長く住まわれるお住まいだと思います。ぜひ後悔しない塗装業者選びのために参考にしていただければと思います。