塗装リフォームで屋根の色選びにお悩みの方も多いのではないでしょうか。普段目に入りにくい場所ではありますが、家全体で見ると屋根の占める面積が大きいため、イメージにも大きな影響を与えます。
色次第でお家のイメージがガラリと変わるため、瓦や外壁のデザインなども考慮して飽きのこない、まとまりのある色を選ぶ必要があります。しかし、色の種類も多く、どうやって選んでいいかわからないですよね。
この記事では、屋根の色選びに役立つ知識をお伝えいたします。
1.なぜ屋根の塗装に暗めの色が多く使われるのか?
日本では多くの屋根塗装に暗めの色が使われます。
元々、瓦に使われていた素材が灰色やいぶし銀であったことの名残りという説や、灰色が熱反射率が高いからという説もあります。
屋根は外壁よりも直射日光を受けやすく、赤や青など原色に近い鮮やかな色は色あせも早い為、汚れが目立たないという点で灰色や黒が合理的なのかもしれません。
2.色選びでのポイント
外壁ほど目立つ場所ではないため、難しく考える必要はありません。では、全体的なまとまりを出すにはどういった点に注意すればいいのでしょうか。
2-1.外壁との色調を整える
簡単に言うと、色の系統が一緒のものを選ぶという事です。色調が全く違うものを選ぶと家全体がちぐはぐな印象になり、落ち着きがなくなります。
ポップな印象を出したい場合は良いかもしれませんが、同系色で地味に思えるくらいがちょうどいいでしょう。
2-2.「面積効果」に気をつける
人間の目の錯覚の一つで、同じ色でも大きさによって色が違って見える現象の事です。明るい色は小さい面積で見た場合に比べ、大きな面積になるとよりいっそう明るい色に見えます。
逆に暗い色はより暗く感じられるため、思っていたよりも暗かった、明るかったという失敗の原因となります。
色見本を見て明るい色なら1トーンか2トーン暗めを、暗い色なら明るめを選択することをオススメします。
2-3.気にいった配色のお家をチェックしておく
色見本だけでは家全体のイメージを膨らませるのはなかなか難しいものです。塗り替えを検討し始めたら気になるお家をチェックしておきます。
展示場や住宅街など、できるだけたくさんの物件を見て希望のイメージを固めておきましょう。
3.屋根人気カラーランキング2015 TOP5
~アステックペイント社調べ~
【不動の人気No.1! スチールグレー】
鋼のようなやや青みを帯びた濃い灰色です。真っ黒よりも少し軽い印象を与えるため「重たいのはちょっと・・」という方にオススメです。
【人気上昇中! アイボリーブラック】
「アイボリー」とは象牙を意味し、それを焼いて炭にした色です。暖色系の黒のため、同じ黒でもやや温かみのある印象に仕上がります。
【悩んだらコレ! トゥルーブラック】
高コントラストで深みのある黒です。印象深い高級感を生み出し、どんなスタイルにもオールマイティーに合わせられます。
【無難な色じゃつまらない! トープ】
フランス語で「モグラ」を意味し、赤みのある茶色がかった濃い灰色です。コクのあるニュアンスカラーで、目立ちすぎず地味すぎないオシャレを楽しめます。
【ナチュラルに仕上げたい! スレートグリーン】
ダークな陰影が美しい落ち着きのある濃い緑です。中性色や寒色系の外壁に似合う色で、自然の風景にもマッチし、違和感のないナチュラルな仕上がりとなります。
~アステックペイント社調べ~
4.屋根カラーランキングTOP5の施工事例
【スチールグレー】
画像出典:プロタイムズ群馬高前店
画像出典:プロタイムズ大分中央店
画像出典:プロタイムズ熊本南店
【アイボリーブラック】
画像出典:プロタイムズ総合研究所
【トゥルーブラック】
画像出典:http://daiei-reform.com/service.html
【トープ】
画像出典:プロタイムズ大分中央店
【スレートグリーン】
5.ランキングTOP5によく組み合わされる外壁の色は?
屋根の色に合う代表的なイメージ配色例をご紹介します。
5-1.黒系(スチールグレー・アイボリーブラック・トゥルーブラック)の屋根の配色例
5-2.茶系(トープ)の配色例
5-3.緑系(スレートグリーン)の配色例
6.屋根の色選びで失敗しないための便利なツール
自分のイメージと実際の仕上がりのギャップにがっかりされる方は少なくありません。そのため、施工側はギャップのずれを防ぐためにシミュレーションできるツールを用意している場合があります。
有料の場合もありますが、後悔しないためにはこういったツールをどんどん使ってイメージのギャップを少しでも埋めていきましょう。
6-1.透けるとんシート
実際の色見本を使ってシミュレーションできるツールです。お家の外壁部分だけを透明にくり抜いたシートを作成し、そこに色見本を組みあわせて全体的なイメージを確認します。
色見本は実物の塗料を使っているので、より実際の仕上がりに近いイメージを確認することができます。
6-2.カラーシミュレーション
パソコンを使ってデジタルにシミュレーションできるツールです。パソコンの画面やプリンタ―によって実際の色とは多少異なる場合がありますが、デジタルならではのカラーバリエーションの豊富さがあります。またサッシや樋といった細かい部分もシミュレーションすることができます。
6-3.試し塗り
お家の外壁に実際に塗ってみる方法です。大きな範囲には塗れませんが、壁の材質や質感も含めてイメージすることができます。試し塗りを行っている施工店なら是非お願いしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?色選びはセンスが重要と思われがちですが、センスがなくても理論的に考えることが可能です。
また洋風か和風かによっても似合う色、似あわない色があります。好きな色を選びたいのはもちろんですが、似あう色から好きな色を選んだ方が結果的に満足度の高いお家に仕上がることでしょう。
せっかく大々的にイメージチェンジするのですから、新築気分を味わいつつ何年経っても飽きのこない配色を選びたいものです。