棟板金

棟板金は、スレート屋根や金属屋根の頂部分に設置されている金属製の建材のことです。

「棟板金はメンテナンスが必要?」
「屋根塗装をする時に、棟板金のメンテナンスもすべき?」
などの疑問をお持ちの方も多いのでは。

棟板金は時間の経過とともに、少しずつ劣化していきます。
劣化が大きく進行すると、
・雨漏り
・棟板金が外れ、落下する
などのリスクが生じます。
こうしたリスクを防ぐためには、劣化が大きく進行する前に棟板金をメンテナンスする必要があります。
棟板金のメンテナンスは屋根塗装と同時にするのがオススメです。
このあたり詳しくは、下記2章で解説しています。

さらに、この記事では、
棟板金のメンテナンス方法&メンテナンスにかかる費用相場
棟板金のメンテナンスに関するよくあるQ&A
などについてもご紹介します。

棟板金のメンテナンスを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

1.棟板金とは?屋根のどの部分?

棟板金

棟板金は、屋根の頂部分に設置されている金属製の建材のことです。
屋根の一部のようにも見えますが、棟板金は屋根とは別の建材です。

一般的に、棟板金は、
・スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)
・金属屋根(ガルバリウム鋼板)
などの屋根に設置されています。

※すべての屋根に棟板金が設置されているわけではありません。棟板金が設置されていない屋根もあります。

棟板金には、屋根の頂部分から雨水が浸入するのを防ぐ役割があります。

 

2.屋根塗装とあわせて“棟板金”のメンテナンスも検討すべし

2-1.棟板金のメンテナンスをせずに放置すると、どうなる?

棟板金は時間の経過とともに劣化が進行し、下記のような劣化症状がみられるようになります。

色あせサビ
釘のゆるみ・釘の飛び出し釘の抜け

棟板金は、こうした劣化症状がみられるタイミングでメンテナンスをする必要があります。

メンテナンスをせずに劣化症状を放置し続けると、劣化箇所から雨水が浸入するリスクが生じます。

劣化箇所から雨水が浸入し続ければ、
貫板(ぬきいた)の腐食 ※貫板が木材の場合
雨漏り
などを引き起こす可能性も。

棟板金 腐食
貫板の腐食 ※貫板が木材の場合
※株式会社郡山塗装(プロタイムズ 福島店)ブログより

※棟板金や貫板の下には防水シート(ルーフィング)があるため、劣化箇所から雨水が浸入してすぐに雨漏りが発生することはありません。しかしながら、雨水が浸み込み続けると、防水シートの劣化が促進され、雨漏りにつながる可能性があります。

さらに劣化が進行すると、棟板金が外れ、屋根から落下するリスクも生じます。
※強風時・暴風時には劣化した棟板金が風にあおられるなどして、より落下しやすくなります。


釘が抜け、外れかけている棟板金

落下した棟板金のあたりどころによっては、
外壁・車などが傷つく
窓ガラスが割れる
などの被害が生じることも。

隣近所との距離が近い場合は、隣近所で上記の被害が生じることも考えられます。

また、最悪の場合には、落下した棟板金が人にあたってしまうリスクがあることも押さえておく必要があるでしょう。

2-2.棟板金のメンテナンスは屋根塗装と同時にするのがオススメ

多くの場合、屋根塗装が必要なタイミングには、棟板金もメンテナンスが必要なタイミングを迎えています。

また、屋根塗装と棟板金のメンテナンスを同時にすると、様々なメリットもあります。

そのため、基本的には、屋根塗装をするタイミングで、棟板金のメンテナンスもするのがオススメです。

屋根塗装と棟板金のメンテナンスを同時にすると、どんなメリットが?

☑屋根全体がキレイになる
屋根塗装だけして、棟板金のメンテナンスをしなかった場合、屋根がキレイになった分だけ、棟板金の汚れや傷みが悪目立ちすることに。
屋根塗装と棟板金のメンテナンスを同時にすると、屋根も棟板金もキレイになるため、屋根全体がキレイになります。

※棟板金を部分補修だけでメンテナンスした場合を除く。

☑時間や手間がはぶける
屋根塗装と同時に棟板金のメンテナンスもしてしまえば、改めて棟板金のメンテナンスについて検討する必要はなくなります。時間や手間がはぶけるのは、大きなメリットでしょう。

棟板金のメンテナンスだけのために、業者を探し、見積りを依頼し、工事の日程を調整…といった一連のことができるのかというと、なかなか難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
「棟板金のメンテナンスを後回しにしてしまって、大変なことになってしまった…」といったことにならないためにも、屋根塗装をするタイミングで、棟板金のメンテナンスもするのが賢明です。

☑「屋根塗装+棟板金のメンテナンス」にかかるトータル費用を抑えられる
屋根塗装と棟板金のメンテナンスを別々にする場合には、それぞれに足場の設置費用がかかります。しかしながら、屋根塗装と棟板金のメンテナンスを同時にすれば、足場の設置費用が1回分(別々にする場合の半分)ですみます。
※屋根塗装をする時にも、棟板金のメンテナンスをする時にも、足場を設置する必要があります。
※足場設置には相応の費用がかかるため、1回分の足場の設置費用だけでも、大きな費用削減になります。

外壁塗装の足場費用はいくらが妥当?プロがぶっちゃけ解説

 

 

3.棟板金にはどんなメンテナンスが必要?メンテナンス方法&費用まとめ

3-1.「部分補修+塗装」でメンテナンスする場合が多い

棟板金は、多くの場合、部分補修と塗装でメンテナンスをします。
※工事の順番は、部分補修をした後で、塗装をするのが一般的です。

◎部分補修
・釘の打ち直し
・シーリング補修 ほか

◎塗装
下塗り⇒中塗り⇒上塗りの順番で、棟板金を塗装します。
※サビが生じている場合には、塗装をする前にサビを除去します。
※棟板金の下塗り塗料には、基本的に「防錆材」「錆止め塗料」などを使用します。

棟板金の「部分補修+塗装」にかかる費用相場
(※足場費用含まず)
4.5万円~15万円

※上記はあくまで費用相場です。棟板金の大きさや数・部分補修の内容・選ぶ塗料製品・依頼する業者などによって、費用は大きく異なります。実際の費用が上記の費用相場と大きく異なることもあります。
※上記は「棟板金の部分補修+塗装」にかかる費用相場です。屋根塗装の費用は含まれていません。

3-2.部分補修+塗装でメンテナンスできない場合は、棟板金の交換が必要に

部分補修+塗装ではメンテナンスしきれないほど棟板金の劣化が進行している場合、
「棟板金の交換」という方法でメンテナンスをする必要があります。

例えば、下記のような劣化症状が見られる場合、棟板金の交換が必要です。
・サビによって棟板金に大きな穴があいている
・(風にあおられるなどして)棟板金の一部が外れ、変形している
・棟板金の下の貫板(木製)が腐食している ※棟板金の交換+貫板の交換も必要

棟板金の交換にかかる費用相場
(※足場費用含まず)
10万円~32万円

※上記はあくまで費用相場です。棟板金の大きさや数・選ぶ棟板金製品・依頼する業者などによって、費用は大きく異なります。実際の費用が上記の費用相場と大きく異なることもあります。

3-3.棟板金のメンテナンスの必要有無&方法はプロに相談すべし

「我が家の棟板金はメンテナンスが必要なほど劣化している?」
「どの方法でメンテナンスするのがベスト?」
などの疑問をお持ちの方は少なくないでしょう。

なかには、
「そもそも我が家の屋根には、棟板金がある?」
といった疑問のある方もいるかもしれません。

・棟板金がメンテナンス時期を迎えているかどうか
・(棟板金のメンテナンスが必要な場合)どんな方法でメンテナンスするのがベストか
・(棟板金のメンテナンスが必要な場合)メンテナンスにどのくらい費用がかかるか(見積額)
・そもそも住まいの屋根に棟板金があるかどうか
などについては、プロに相談をするのが確かです。

 

protimes
本サイトを運営しているプロタイムズでは、
実際に棟板金等を診たうえで、上記のような疑問(棟板金がメンテナンス時期を迎えているかどうか等)にこたえる「診断」というサービスを実施しています。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

※プロタイムズの「診断」は無料です。
※「診断」を受けたからといって、棟板金のメンテナンスをプロタイムズに依頼しなければならないということはありません。
※プロタイムズの「診断」では、棟板金とあわせて、屋根や外壁がメンテナンス時期を迎えているかどうか等もチェックします。

 

「プロタイムズの診断(無料)」のお問い合せはこちらから

 

屋根・外壁をプロが細かくチェックする「プロタイムズの建物診断(無料)」

 

4.よくある棟板金のメンテナンスに関するQ&A

Q&A

棟板金のメンテナンスに関するよくある疑問に、プロが回答します。

4-1.Q 塗装業者は棟板金のメンテナンスもできる?

A 塗装業者の多くは、棟板金のメンテナンスもできます。
そのため、屋根塗装と棟板金のメンテナンスを同時にする場合には、屋根塗装を依頼した塗装業者に、棟板金のメンテナンスもしてもらうのが一般的です。

棟板金のメンテナンスができる塗装業者かどうかを知りたい場合は、ずばり塗装業者に確認するのが確かです。
もしくは、塗装業者のHPやブログ等をチェックして施工実績があるかどうかを確認してみるのも一つの手です。

4-2.Q 屋根と棟板金の塗装には同じ塗料を使用しても問題ない?

A 上塗り(中塗り・上塗り)には、基本的に、屋根と棟板金に同じ上塗り塗料を使用します。

下塗りは、ケースバイケースです。
棟板金は金属製のため、お住まいが金属屋根(ガルバリウム鋼板)の場合は、
基本的に、屋根と棟板金に“
同じ”下塗り塗料を使用します。
お住まいがスレート屋根(カラーベスト・コロニアル)の場合は、
基本的に、屋根と棟板金に“別の”下塗り塗料を使用します。

※棟板金の下塗り塗料には、基本的に「防錆材」「錆止め塗料」などを使用します。

 

まとめ

棟板金は時間の経過とともに、少しずつ劣化していきます。
劣化が大きく進行すると、
・雨漏り
・棟板金が外れ、落下する
などのリスクが生じます。
こうしたリスクを防ぐためには、劣化が大きく進行する前に棟板金をメンテナンスする必要があります。

棟板金のメンテナンスは、屋根塗装と同時にするのがオススメです。

この記事では、その他にも、
・棟板金のメンテナンス方法&メンテナンスにかかる費用相場
・棟板金のメンテナンスに関するよくあるQ&A
などについてもご紹介しています。
ぜひ、あわせて参考にしてください。