キャッシュレス

消費税10%への引き上げに伴い、2019年10月1日にスタートした経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレス・ポイント還元事業)」によるポイント還元。「外壁塗装をキャッシュレス決済した場合にも、ポイント還元を受けられるのだろうか…?」という疑問をお持ちの方は少なくないでしょう。

ずばり、外壁塗装をキャッシュレス決済した場合にも、ポイント還元を受けることができます。ただし、キャッシュレス決済を利用してポイント還元を受けるためには、「キャッシュレス・消費者還元事業」に加盟登録済の塗装店やリフォーム会社などに依頼をする必要があるなど、押さえておくべき条件があります。このあたりの内容については本章(2章)で紐解いてまいります。

この記事では、
・そもそもキャッシュレス決済とは何か?
・「キャッシュレス・消費者還元事業」によるポイント還元とは?
・外壁塗装をキャッシュレス決済すると、どのぐらいのポイント還元を受けられるのか?
・確実にポイント還元を受けるために押さえておくべきこと
・キャッシュレス決済以外に!お得に外壁塗装をする方法
などについて、プロが徹底解説いたします。

外壁塗装のキャッシュレス決済について調べている方はもちろん、「少しでもお得に外壁塗装をしたい…!」とお考えの方も、ぜひ参考にしてください。

※以下、すべて2019年10月時点の情報です。

1.外壁塗装は「キャッシュレス・消費者還元事業」のポイント還元でお得に!

この章では、2019年10月1日にスタートした「キャッシュレス・消費者還元事業」のポイント還元について、わかりやすく解説いたします。

1-1.そもそも「キャッシュレス決済」とは?

キャッシュレス決済

「キャッシュレス決済って何?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。キャッシュレス決済とは、「キャッシュ:現金」「レス:なくす」の意味で、現金以外の方法で決済をすることです。

具体的には、下記のようなキャッシュレス決済の手段があります。
QRコード・バーコード(PayPay、LINE Payなど)
クレジットカード
電子マネー(Suica、SUGOCA、WAONなど)
プリペイドカード
デビットカード 

1-2.経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業」とは?

「キャッシュレス・消費者還元事業」とは、2019年10月1日の消費税10%への引き上げに伴い、需要平準化対策として、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上の観点も含め、消費税率引き上げ後の一定期間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援する事業です。
※「キャッシュレス・消費者還元事業」のポイント還元期間は、2019年10月から2020年6月までとなります(詳細は1-5を参照)。

「キャッシュレス・消費者還元事業」のポイント還元を受けるためには、
① キャッシュレス決済をすること
② キャッシュレス決済をする塗装店やリフォーム会社などが「キャッシュレス・消費者還元事業」に加盟登録していること
が絶対条件になります。

※①②について詳しくは、2章にて解説しております(①⇒2-1&2-2、②⇒2-3)。

1-3.「キャッシュレス・消費者還元事業」のポイント還元は最大5%

「キャッシュレス・消費者還元事業」に加盟登録している塗装店やリフォーム会社などで、対象のキャッシュレス決済で支払いをした場合(1-1)、外壁塗装の支払いについても「最大5%のポイント還元」が受けられます。
※ポイント還元が2%となる場合もあります。詳細は、2-3の【参考】を参照ください。
※原則として税込み価格に対してのポイント還元となりますが、キャッシュレス決済サービスによっては税抜き価格に対してのポイント還元となる場合もあります。

ただし、各キャッシュレス決済事業者(クレジット会社など)によって、ポイント還元の上限が設定されています。
※「キャッシュレス・消費者還元事業」は、国からの補助金制度によるポイント還元ですが、キャッシュレス決済サービスを提供する「キャッシュレス決済事業者(クレジット会社など)」の設定条件によりポイント還元は異なります。

 

[補足]キャッシュレス決済事業者によるポイント還元の付与上限例

「キャッシュレス・消費者還元事業」によるポイント還元の上限額は、各キャッシュレス決済事業者(クレジット会社など)によって異なります。

例)ポイント還元の付与上限

●JCBクレジットカード
ポイント付与上限:15,000ポイント(円)/月
(決済金額300,000円×ポイント還元5%=15,000)
※情報出典:JCBカード

●PayPay
ポイント付与上限:25,000円相当/回・25,000円相当/月
(決済金額500,000円×ポイント還元5%=25,000)
※情報出典:PayPay

●LINE Pay
ポイント付与上限:30,000円相当/月
(決済金額600,000円×ポイント還元5%=30,000)
※情報出典:LINE Pay

ポイント還元の上限は各キャッシュレス決済事業者によって異なります。ポイント還元の上限やその条件に関しては、随時変更になる可能性があります。
ポイント還元の上限については、各キャッシュレス決済事者のHP等にてご確認ください。


[参考]知って得する!ポイント還元を最大限活用する方法

外壁塗装は高額となるため、より多くのポイント還元を受けるために、2つ以上のキャッシュレス決済を活用するというのも一つの手です。

例)外壁塗装費100万円をLINE PayとPayPayで決済を分けることで、最大5万円のポイント還元が受けられます。

LINE Pay決済600,000円×ポイント還元5%=30,000円
PayPay決済400,000円×ポイント還元5%=20,000円
⇒30,000円+20,000円=50,000円
※ちなみに、PayPayのみで外壁塗装費100万円を決済した場合は、25,000円相当のポイント還元となります。

※上記は2019年10月時点の情報です。

1-4.ポイント還元の方法&タイミング

「キャッシュレス・消費者還元事業」による“ポイント”還元。
このポイントについて「どうやって、ポイントがもらえるの?」「ポイントは、お金として使用できるということ?」などの疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

ずばり、ポイント還元の方法(およびタイミング)は、全4種類あります。

【ポイント還元の方法は全4種類】

ポイント還元の方法詳細
ポイント付与決済額に応じて、ポイントまたはチャージ額を付与する方法
即時充当
即時還元
購買時に(即時)、ポイント相当額を購買金額に充当する方法
引落相殺口座から利用金額を引き落とす際に、ポイント相当額を引き落とし金額と相殺する方法
口座充当1ヶ月以内の期間毎に口座にポイント相当額を付与(その後の決済に充当)する方法

※情報出典:経済産業省HP

全4種類のうち、どのポイント還元方法となるかは、各キャッシュレス決済事業者によって変わります。ポイント還元の方法については、利用予定のキャッシュレス決済事業者のHP等でご確認ください。

1-5.最大5%のポイント還元は2020年6月末まで受けられる!

スケジュール

キャッシュレス決済のポイント還元制度には期限が設けられています。(2019年10月の)現時点では、2020年6月末までとなっています。

つまり、2020年6月末までにキャッシュレス決済で支払った外壁塗装費については、5%のポイント還元が受けられるということです。

2020年6月末というと、まだまだ先のようにも感じられますが(2019年10月時点)、意外とそうでもないかもしれません。信頼できる塗装店を探すのにも相応の時間がかかります。

「塗装工事をキャッシュレス決済で支払って、ポイント還元を受けたい」と考えている方は、早めに動きはじめるのオススメです。

▼信頼できる塗装業者の選び方については、こちらの記事を参考にしてください。

【塗装業者の見極め方】8つのステップで信頼できる業者を選ぼう!

 

2.確実にポイント還元を受けるために!押さえておくべき3つのこと

この章では、外壁塗装をキャッシュレス決済で支払って、確実にポイント還元を受けるために押さえておくべきことを3つご紹介いたします。

「外壁塗装をキャッシュレス決済で支払ってポイント還元を受けたいと思っていたのに、受けられなかった…」といったことにならないよう、最低限、下記情報は頭に入れておきましょう。

2-1.ポイント還元の対象となっているキャッシュレス決済の利用はMUST条件

ポイント還元を受けるためには、ポイント還元の対象となっているキャッシュレス決済を利用する必要があります。

利用予定のキャッシュレス決済がポイント還元の対象となっているかどうかは、下記サイトにてお調べいただけます。

登録されている消費者向けサービスを探す(一般社団法人キャッシュレス推進協議会)

2-2.依頼する塗装店やリフォーム会社が導入しているキャッシュレス決済も要チェック

そもそも、すべての塗装店やリフォーム会社がすべてのキャッシュレス決済に対応しているわけではありません。そのため、仮に利用予定のキャッシュレス決済がポイント還元の対象となっていても(2-1)、塗装店やリフォーム会社がそのキャッシュレス決済を導入していなければ(に対応できなけば)、当然、ポイント還元は受けられません。たとえば、キャッシュレス決済PayPayはポイント還元の対象ですが、とある塗装店がPayPayの決済を導入していない(に対応していない)場合、そもそもPayPayでの支払いはできないということです。

そのため、確実にポイント還元を受けるためには、「利用予定のキャッシュレス決済がポイント還元の対象となっているか(1-1)」とあわせて、依頼予定の塗装店が「利用予定のキャッシュレス決済を導入しているか(に対応しているか)(1-2)」も確認する必要があります。

2-3.ポイント還元が受けられるのは「加盟店登録済の塗装店やリフォーム会社」だけ

さらに、塗装店やリフォーム会社を選ぶ際には、「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店として登録済かどうかの確認も必要です。なぜならば、ポイント還元が受けられるのは、「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店として登録済の塗装店やリフォーム会社に依頼した場合だけだからです。
※仮に外壁塗装をキャッシュレス決済で支払うことができても、依頼をした塗装店やリフォーム会社が「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店として登録済でなければ、ポイント還元は受けられません。

「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店として登録済かどうかは、
使えるお店を探す
公式アプリ
にてお調べいただけます。

「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店として登録済かどうかは、下記ロゴマークでも確認できます。下記ロゴマークがついたお店は、加盟店登録済です。

キャッシュレス決済

【参考】「キャッシュレス・消費者還元事業」加盟店に登録できるのは、中小企業だけ

実は、「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店として登録ができるのは、中小・小規模事業者のみです。塗装店やリフォーム会社の場合、「資本金の額または出資の総額が3億円以下」または「従業員の数が300人以下」の会社及び個人事業主であれば、加盟店として登録が可能となっています。

そして、基本的に「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店として登録済の塗装店やリフォーム会社に依頼をした場合は5%のポイント還元が受けられますが、フランチャイズチェーンの塗装店やリフォーム会社の場合は、ポイント還元率が2%となります。

中小・小規模事業者5%ポイント還元
フランチャイズチェーン2%ポイント還元

 

※フランチャイズチェーンでも、フランチャイズ本部が中小・小規模事業者の定義に当たる場合、ポイント還元は5%となります。

 

2-4.【補足】事前にキャッシュレス決済の利用限度額を確認しておくとスムーズ

キャッシュレス決済によって外壁塗装費の支払いをする場合、事前に利用限度額を確認しておくのがオススメです。なぜならば、外壁塗装費は高額のため、キャッシュレス決済の利用限度額を上回る可能性があるためです。そして、利用限度額を上回る場合は、利用限度額を一時的に引き上げるといった対応が必要となります。

利用限度額はキャッシュレス決済サービスによってさまざま。月の利用限度額だけでなく、1回あたり・1日あたりの利用限度額が設定されている場合もあります。

各キャッシュレス決済サービスの利用限度額は、各キャッシュレス決済事業者のHP等で確認いただけます。

 

3.「キャッシュレス・消費者還元事業」以外にも!お得に外壁塗装をする方法

経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業」によるポイント還元以外にも、お得に外壁塗装をする方法があります。

3-1.キャッシュレス決済事業者“独自”のポイント還元等も要チェック

国からのポイント還元とは別に、各キャッシュレス決済事業者が、独自にさまざまな利用特典としてポイント還元等を実施しています。こうした各キャッシュレス決済事業者独自のポイント還元等も、ぜひチェックしておきたいところ。

例)キャッシュレス決済事業者の独自の利用特典(ポイント還元等)

■PayPay(QRコード決済)
PayPayでの支払いによる利用特典(ポイント還元)は1.5%となっています。
また、キャンペーン「まちかどペイペイ 第1弾」(2019年10月1日〜2019年11月30日)の期間中は、プラス3.5%のポイント還元となっており、通常の利用特典(ポイント還元)1.5%とあわせて最大5%のポイント還元となります(付与上限:1,000円相当/回、25,000円相当/月)。
※情報出典:PayPay

■LINE Pay(QRコード決済)
LINE Payでのお支払いによる利用特典(ポイント還元)は基本付与率0.5%~2.0%となっています。
※前月の使用状況によって還元率が変わります(マイカラー制度)
※情報出典:LINE Pay

■クレジットカード
クレジットカードによってさまざま。諸条件を満たすことで、ポイント還元率が上がるカードも。

利用特典(ポイント還元)を受けるためには、上記記載以外にも諸条件があります。また、ポイント還元のタイミングや方法は各キャッシュレス決済サービスによって異なります。詳しくは、各キャッシュレス決済事業者のHP等でご確認ください。

3-2.見積りは複数の塗装店やリフォーム会社に依頼した方が安くなる

見積書

お得に外壁塗装をするためには、複数社の塗装店やリフォーム会社への見積り依頼は絶対です。できれば2~3社の塗装店やリフォーム会社に見積りを依頼しましょう。

理由は2つあります。1つは、1社の見積りだけでは、外壁塗装費の妥当性を判断できないためです。1社にしか見積りを依頼していない場合、仮に、その見積りが割高であっても、比較対象がない中で見積りが割高であることに気づくのは至難の業でしょう。割高な見積りを鵜呑みにしないためには、複数社へ見積りを依頼して、比較・検討する必要があるというわけです。

そして、もう1つの理由は、交渉材料をつくるためです。ただ費用を下げてほしいと交渉するよりも、複数社の見積りを使って交渉をした方が、有利に交渉が進められることもあります。たとえば他社の見積りを手に「◎◎という会社と迷っている」といった交渉をすれば、最終的に費用が下がることもあるかもしれません。

3-3.お得に外壁塗装をするならば閑散期がねらい目

「少しでもお得に外壁塗装をしたい…」という場合、閑散期をねらうのも一つの手。
閑散期には、キャンペーンや割引特典を用意している塗装店やリフォーム会社が増えます。また、繁忙期より閑散期の方が、価格交渉に応じてもらえる可能性が高くなることは間違いありません。

ちなみに、外壁塗装の閑散期は、「梅雨」と「冬」。梅雨は長雨によって、冬は降雪や低気温のために工事が中止となりやすく、工期(スケジュール)が延びやすいというデメリットもありますが、外壁塗装ができないというわけではありません。梅雨にも、冬にも問題なく、外壁塗装はできます。

▼外壁塗装の季節について詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

外壁塗装にベストな季節を判断するための基礎知識

3-4.外壁と同時に屋根も塗装するとお得

外壁と屋根を同時期に塗装すると、塗装メンテナンスにかかるトータル費用を抑えることができます。なぜならば、同時に塗装をすると足場代を抑えることができるためです。

外壁と屋根を別々に塗装すると、外壁塗装時にも屋根塗装時にも足場費用がかかるため(足場費用が外壁塗装時・屋根塗装時の2回分かかる)、塗装にかかるトータル費用が割高となります。ちなみに、足場費用は、塗装費用の約20%を占めるほど高額です。
しかしながら、外壁と屋根を同時に塗装すると、足場代が1回分に抑えられるため、その分、塗装にかかるトータル費用を抑えられるというわけです。

外壁も屋根も定期的に塗装が必要となる(※瓦屋根の場合、塗装は不要)ため、外壁塗装をする際には、屋根塗装についても検討してみてはいかがでしょうか。

▼足場費用について詳しくは、下記の記事を参考にしてください。

プロが教える!外壁塗装の足場費用はいくらが妥当?

▼お得に外壁塗装をする方法については、こちらの記事も参考にしてください。

外壁塗装を格安でする方法&悪徳業者に騙されないための知識

 

まとめ

2019年10月1日にスタートした経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業」によるポイント還元。

外壁塗装をキャッシュレス決済した場合にも、ポイント還元を受けることができます。ポイントの還元率やこの制度の期限等については1章にてまとめておりますので、ぜひ、参考にしてください。

キャッシュレス決済のポイント還元を受けるためには、諸々の条件等もあります。「ポイント還元が受けられない」といったことにならないよう、2章も参考に、ポイント還元を受けるための条件等は頭に入れておきましょう。