サビ

「外壁に発生しているのはサビ…?」
「外壁のサビは、このまま放置していても大丈夫?」
といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

実際のところ外壁にサビが発生するのは稀ですが、発生しないわけではありません。もらいサビが生じることもありますし、トタンなどの金属製の外壁であれば劣化が進行してサビが生じることもあります。このあたり本章で詳しく解説いたします。

この記事では、
・外壁にサビが発生する原因
・外壁のサビを放置すると、どうなるのか
・外壁のサビの落とし方
などについて、プロがわかりやすく解説してまいります。外壁のサビにお悩みの方は、ぜひ、参考にしてください。

1.外壁に発生するサビとは?

ずばり下記の写真が、サビです。
サビには、「赤サビ」と「白サビ」があります。

赤錆3
赤サビ

白サビ
白サビ

「我が家の外壁に発生しているのは、本当にサビ?」「自身ではサビがどうか、よくわからない…」という場合は、プロに診てもらうのがオススメです。

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2.外壁にサビが発生する2つの原因

外壁にサビが発生するのには、以下2つの原因があります。

2-1.原因① もらいサビ

“もらいサビ”とは、言葉の通り、他からもらってしまうサビのこと。外壁の近くにある金属製のモノ(雨樋の金具、ベランダの手すり、窓枠、門扉、シャッター、外壁の近くに置いている自転車など)に発生したサビが外壁に付着することで、もらいサビが外壁に発生してしまうことがあります。

【もらいサビの例】


雨樋の金具のサビが雨水を伝って外壁に


窓枠のサビが雨水を伝って外壁に

もらいサビは、金属製の外壁だけでなく、窯業系サイディング外壁やモルタル外壁など“金属製以外の外壁”にも発生します(金属製の外壁については、以下2-2を参照ください)

金属製以外の外壁に発生したサビは、ほぼ間違いなく、このもらいサビが原因です。金属製の外壁の場合は、もらいサビによってサビが発生することもありますが、劣化の進行によってサビが発生することもあります(詳細は2-2)。

2-2.原因② 金属製の外壁の劣化が進行

お住まいの外壁が金属製の場合、劣化が進行することでサビが発生することがあります。

特に、
・擦りキズや搔き(かき)キズ
などを放置すると、劣化が進行し、サビが発生しやすくなります。

●金属製の外壁とは?

・金属サイディング
・トタン(カラー鋼板)

金属製の外壁といえば、金属サイディングとトタンがありますが、金属サイディングの劣化が進行してサビが発生するのは稀です。トタンの場合は、劣化の進行によってサビが発生するケースは少なくありません。

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3.外壁のサビを放置すると、どうなる?

「外壁のサビは、このまま放置していても大丈夫なのか」が気になっている方は少なくないでしょう。

外壁のサビを放置すると…
●サビの発生原因を食い止めない限り、サビは進行し続ける。はじめは部分的でも、時間の経過とともに外壁に広がっていく。
サビは進行すると洗い流すだけでは落ちなくなる。ある程度、進行してしまったサビはケレンで落とす(研磨する)しかない。ケレン後は塗装による補修が必要となる(詳細は4章参照)。
●金属製の外壁の場合、サビが進行すると外壁に穴があくことも。外壁に穴があくと、住まい内部に雨水の浸入を許してしまうように。
●金属製の外壁に穴があいた場合、住まいの躯体にダメージが及び、住まいの寿命が大きく縮んでしまうことも。

サビの発生が部分的で、見た目も特に気にならないのであれば、しばらくは放置しておいても特に問題はありません。ただし、「外壁全面にサビが広がっている」「サビが進行して外壁に穴があいている」など、サビが大きく進行している場合には、早々にプロに相談をして対処することをオススメいたします。

このあたり自身で判断がつかない場合は、ひとまず外壁のプロに相談をして状態を診てもらう(1章参照)のがオススメです。

 

4.外壁のサビは落とせる?自分でできる?プロにお願いすべき?

この章では、外壁のサビの落とし方&対処法について解説してまいります。

4-1.サビがさほど進行していない場合

サビがさほど進行していない場合は、
・スポンジやブラシ等でこする
・サビ専用の洗剤などを使用する
といった方法で、サビを落とせる可能性があります。

“サビがさほど進行していない”というのは、外壁の表面にだけサビが発生しているような状態のことを指します。
※原因①(2-1)もらいサビの場合は、上記方法でサビを落とせる可能性があります。もらいサビの場合、サビの発生源(雨樋の金具、ベランダの手すりなど)の補修も必要となります。

「自身で落としたい」という場合は、上記の方法で落とせるかどうか、ひとまずやってみるのが良いでしょう。

※自身でサビを落とす場合の留意点

高所にサビが発生している場合は、無理をせず、プロに依頼することを強くオススメします。脚立などを使用しての作業は大変危険なので、絶対にやめてください。

・上記の方法を試してみた結果、「簡単には落ちない…」という場合は、作業はやめてプロに相談をしてください。強くこすったりすると外壁を傷めてしまう可能性があるため、自身で無理に落とそうとするのはやめましょう。

4-2.サビが大きく進行している場合

ケレン
4-1の方法では落としきれないほど、外壁のサビが大きく進行している場合、“ケレン”という方法でサビを落とします。ケレンとは、サンドペーパーやワイヤーブラシなどの道具を用いて、サビの発生箇所を研磨して、サビを除去する補修方法のことです。

ケレンはプロにお願いするのが一般的です。
ケレンは作業自体が難しく、サビの進行具合によってケレンの方法を変えるなど専門的な知識も必要です。特にワイヤーブラシなどの動力工具を用いてのケレンは危険をも伴うため、プロにお願いをしましょう。

また、ケレンでサビを落とした後は、塗装で補修をすることになります(詳細は4-3)。ケレンの後、塗装をしなければならないことを考えても、ケレンが必要な場合はプロにはじめからお願いをするのが賢明でしょう。

4-3.ケレンをした場合は、プラスα塗装も必要

塗装 流れ

ケレンをした後は、塗装による外壁補修をします。

ケレンをするとサビの発生箇所を研磨することになるため、ケレンをした外壁箇所はむき出しの状態(塗装等で保護されていない状態)になります。
この状態のまま放置すると、
・サビの再発
・むき出しの箇所から住まい内部に雨水が浸入し、住まいの躯体を腐食させ、住まいの寿命が縮んでしまう
といったことにもなりかねません。そのため、ケレン後は塗装をして、むき出しの外壁を塗装で保護する必要があるのです。

※外壁に欠損部分がある場合、塗装する前にその箇所を補修します。補修しきれない場合には、張り替えをすることも(詳細は4-4)。

●サビを落とした後の外壁塗装には「防錆剤」「錆止め塗料」などを使用する

外壁のサビを落とした後、塗装による補修をする場合、「防錆剤」「錆止め塗料」などを使用します。

「防錆剤」「錆止め塗料」には、既存のサビの進行を抑制する働きがあります。そのため、サビを落とした外壁箇所に、この防錆剤や錆止め塗料を塗ることで、サビの再発を防ぐことができます。仮に防錆剤や錆止め塗料を使用しなかった場合、サビが再発してしまい、せっかくの外壁塗装が早々に剥がれるなどの不具合が生じてしまうことも。そのため、サビの補修後の塗装は、一般的に防錆剤や錆止め塗料を使用します。

また、「防錆剤」「錆止め塗料」には、サビの発生を防ぐ働きもあるため、そもそもサビが発生しないように、サビが発生しやすいトタンなどの外壁に「防錆剤」「錆止め塗料」を使用するのも有効です。

4-4.[補足]外壁の張り替えが必要な場合も

サビが大きく進行して外壁に穴があいてしまっているなど、ケレン+塗装等で補修しきれないほど外壁の傷みが激しい場合は、外壁を張り替えることになります。

●張り替え
既存の外壁を取り外し、新しい外壁を施工する工法
張り替え
※外壁の状態によっては、外壁全面の張り替えではなく、部分的な外壁の張り替えで済むこともあります。

まとめ

外壁のサビについて解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。

サビの発生原因は、下記の2つです。
・もらいサビ
・金属製の外壁の劣化が進行

部分的なサビの発生であれば、しばらくは放置しておいても特に問題はありません。「広範囲にサビが広がっている」「サビが進行して外壁に穴が開いている」など大きくサビが進行している場合は、早々に対処することをオススメいたします。

サビはさほど進行していない場合は洗浄等で落とせますが、ある程度、進行してしまっている場合は“ケレン”と呼ばれる方法でサビの発生箇所を研磨してサビを除去します。ケレンをした場合は、塗装による補修が必要となります。