外壁塗装時は、塗料のニオイがする・工事の音がする・車や人の出入りが増えて騒々しくなるなどするため、隣の家にも迷惑をかけてしまうことがあります。

“どのぐらい迷惑に感じるか”は人それぞれですが、迷惑に感じる隣の家の方もいるはずです。
場合によっては、外壁塗装が原因で隣の家とトラブルになってしまうことも。

とすると、気になるのは「隣の家にできるだけ迷惑をかけずに、外壁塗装をすることはできないのか?」でしょう。

実際のところ、隣の家にかける迷惑は0(ゼロ)にはできませんが、かける迷惑を軽減することはできます。
このあたり詳しくは下記2章で解説します。

この記事では、
・外壁塗装時に、隣の家にどんなことで迷惑をかける可能性があるか(1章)
・外壁塗装時に隣の家にできるだけ迷惑をかけないために、施主(消費者)にできること(2章)
・万が一、隣の家とトラブルが生じてしまった場合の賢い対処法(3章)
などについて詳しく解説します。ぜひ、参考にしてください。

1.外壁塗装時には隣の家に様々な迷惑をかけることも

外壁塗装時は、近隣の家に迷惑をかけてしまうことがあります。
近隣の家の中でも特に距離が近い隣の家には、より様々な迷惑をかけてしまう可能性があります。

◎具体的に、どんなことで迷惑をかける可能性が?

塗料のニオイ
外壁塗装工事の音(高圧洗浄機の駆動音や洗浄音、足場の設置時・解体時の音 等)
・車や人の出入りが増えて騒々しくなること
・洗濯物(洗濯物を外に干すこと)や換気に制限が生じること

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その他、施主宅に足場を設置するスペースがない(塀と外壁が近接している 等)場合には、隣の家の敷地内に足場の設置をお願いすることも。

 

“上記のようなことを、どのくらい迷惑に感じるか”は人それぞれですが、迷惑だと感じる隣の家の方もいるはずです。
最悪の場合、上記のようなことが原因で、隣の家とトラブルになってしまうこともあるかもしれません。

「隣の家にできるだけ上記のような迷惑をかけずに、外壁塗装をすることはできないのか?」というと…
実際のところ、上記のような迷惑を0(ゼロ)にすることはできませんが、隣の家にかける迷惑を軽減することはできます(※詳しくは、下記2章を参照)。
隣の家にかける迷惑を軽減できれば、隣の家とトラブルに発展してしまうのを防げる可能性も高まります。

2.外壁塗装時に隣の家にできるだけ迷惑をかけないために!施主にできることまとめ

2-1.隣の家にも配慮してくれる塗装会社を選ぶことが重要

外壁塗装時に隣の家にできるだけ迷惑をかけないためには、
“隣の家に迷惑をかけないように配慮して外壁塗装をしてくれる塗装会社”
を選ぶことが非常に重要です。

なぜならば、隣の家に配慮してくれる塗装会社かどうかで、外壁塗装時に隣の家にかける迷惑の程度が大きく変わってくるためです。

隣の家への配慮がある塗装会社であれば、
例えば、下記のような対応をしてくれます。
・外壁塗装の工事前に隣の家に説明に伺う(※詳しくは2-3を参照)
・隣の家に洗浄水や塗料等が飛散しないように養生をする
・隣の家の人に話しかけられたり質問されたりした場合に、丁寧に応じる
・マナーを守って行動する(※長時間、邪魔になる場所に車を停めない・迷惑になるような場所で喫煙をしない 等) ほか
※上記は一例です。隣の家への配慮がある塗装会社の場合、上記以外にも様々な配慮のある対応をしてくれるはずです。

塗装会社が外壁塗装時に上記のような隣の家に配慮した対応をしてくれれば、外壁塗装時に隣の家にかける迷惑も軽減できるはずです。
また、塗装会社が配慮のある対応を積み重ねることで、隣の家の方の信頼を得られれば、トラブル等も生じにくくなるでしょう。

塗装会社を選ぶタイミングで“隣の家に迷惑をかけないように配慮して外壁塗装をしてくれる塗装会社かどうか”を見極めるのは難しいところもありますが…
塗装会社に「外壁塗装時に隣の家にどんな配慮をしてくれるか」をずばり質問してみると、見えてくることもあるでしょう。
塗装会社の口コミ・評判などをチェックしてみるのも一つの手です。

▼信頼できる塗装会社であれば、隣の家にも配慮した対応をしてくれる可能性大です。そのため、まずは信頼できる塗装会社を見極めるところからはじめるのがオススメです。

プロが教える良い塗装業者の見極め方|必須チェックリスト8選

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2-2.「外壁塗装時、隣の家の方は日中も家にいる」等の情報は塗装会社に伝えておくと安心

外壁塗装に関係する隣の家の情報があれば、塗装会社に伝えておきましょう。

例えば、下記のような情報は伝えておくと良いでしょう。
・外壁塗装時、隣の家の方は日中も家にいる
・(隣の家には)子供がいる
・(隣の家には)高齢の方がいる
・(隣の家には)ペットがいる
・隣の家の庭には、隣の家の方が大事にされている植栽がある
・隣の家の方は繊細な性格の方 ほか

上記のようなことを塗装会社に伝えておけば、事前に対策を講じておく・気をつけて対応するなど、隣の家に迷惑をかけないためにできることを検討してもらえるはずです。

2-3.外壁塗装の工事前に隣の家へ説明に伺うべし

工事がはじまる前に、隣の家に外壁塗装について説明に伺うのも有効です。

もちろん、隣の家に説明に伺ったからといって迷惑がかからなくなるわけではありませんが、説明を聞いているのと聞いていないのとでは、感じ方は大きく異なります。
「ある日、突然、外壁塗装工事がはじまった。何も聞いていない。」となれば、隣の家の方の怒りが増幅し、外壁塗装をより迷惑に感じられてしまうことにもなりかねません。
最悪の場合、何も聞いていなかったことが原因で、トラブルに発展してしまうことも。

トラブルを生じさせないためにも、工事前に隣の家へ説明に伺うことを強くオススメします。

◎隣の家に何を説明すれば良いの?

一般的に、下記の内容について説明します。
・外壁塗装をすること
・塗装会社の名前、連絡先等
・外壁塗装の工事スケジュール
・塗料のニオイ・外壁塗装工事の音がする可能性があること 等

あわせて、外壁塗装をすることで、ご迷惑をおかけしてしまうかもしれないことについて丁寧に断りを入れることも重要です。

 


実際のところ、塗装会社が隣の家に外壁塗装について説明に伺ってくれるケースが少なくありません。しかしながら、塗装会社にすべてを任せてしまうのはオススメできません。
施主(消費者)自らが説明に伺った方が、心証が良いことは間違いありません。
塗装会社が隣の家に説明に伺ってくれるという場合も同行して、一緒に説明をするようにしましょう。

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2-4.塗料のニオイの心配がある場合は水性塗料を選ぶのがオススメ

「塗料のニオイで、より迷惑をかけてしまうのでは…?」などの心配がある場合には、ニオイが弱い「水性塗料」を選ぶのがオススメです。

水性塗料もニオイがしないわけではありませんが、溶剤系塗料よりもニオイが抑えられているため、ニオイで迷惑をかけるリスクを抑えられるはずです。

※外壁塗装の塗料には、「水性塗料」と「溶剤系塗料」があります。水性塗料について詳しくは、こちらの記事を参照ください。

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また、水性塗料はVOC(※)排出量が少ないという点でも安心です。
※VOC(揮発性有機化合物)とは、Volatile Organic Compoundsの略称。シックハウス症候群などの健康被害や、大気汚染などの環境被害を引き起こす原因物質の一つとされています。

下記にあてはまる場合には、ニオイが弱くVOC排出量も少ない水性塗料を選ぶ方が良いかもしれません。
・隣の家との距離がすごく近い
・外壁塗装時、隣の家の方は日中も家にいる
・(隣の家には)子供がいる
・(隣の家には)高齢の方がいる
・(隣の家には)ペットがいる
・隣の家の方は繊細な性格の方 ほか

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3.万が一、隣の家とトラブルが生じてしまった時の賢い対処法

外壁塗装時、隣の家にできるだけ迷惑をかけないようしっかり対応していても、トラブルが生じてしまうことがあるかもしれません。
この章では、万が一、トラブルになってしまった場合の賢い対処法について解説します。

3-1.まずは早急に謝罪をするのがオススメ

外壁塗装が原因でトラブルが生じてしまった場合、まずは早急に隣の家の方に謝罪することをオススメします。

仮に、隣の家の方が不快に思っていることが施主(消費者)や塗装会社に全く非のないことであっても、トラブルの原因が外壁塗装にあるのであれば、ひとまず不快な思いをさせたことについて謝罪をするのが賢明です。
そのうえで、場合によっては塗装会社と相談をして、今後の対応等を検討するのが良いでしょう。

当然ですが、外壁塗装の工事後もそこに住み続ける限り、隣の家の方との関わりは続いていきます。
そのため、はじめに謝罪の意を示すなどして、隣の家の方との関係に問題が生じないように、穏便に対応することが大切です。

3-2.隣の家から「塗料 or 傷がついていた」等の苦情を受けたら、早急に塗装会社に相談を

よくある隣の家とのトラブル原因は、
「隣の家のモノ(庭・車など)に、汚れや塗料(※)が付着していた」
「隣の家のモノ(庭・車など)に、傷(※)がついていた」
というものです。
※塗装会社がつけたと思われる汚れ・塗料・傷

隣の家から、「汚れ・塗料が付着していた」「傷がついていた」などの苦情を受けたら、すぐに塗装会社に相談をして、(汚れ塗料が付着している箇所、傷がついている箇所等を)一緒に確認してください。
塗装会社がつけた汚れ・塗料・傷であれば、塗装会社が責任をもって対応してくれるはずです。


特に汚れ・傷などは、時間が経過するにつれ、本当に塗装会社がつけたものなのか or 別のところでついたものなのか等がわかりづらくなります。
そのため、隣の家から苦情を受けたら、早々に塗装会社と一緒に汚れ・傷などを確認することが重要です。

[参考]修理費等の費用は塗装会社が負担する

隣の家のモノに「塗料が付着していた」「傷がついていた」等の場合には、修理費等の費用が発生することもあるでしょう。
例)傷がついた車の修理費 ほか

こうした修理費等の費用は、基本的に、塗装会社が負担します。
※塗装会社がつけた汚れ・塗料・傷が原因で修理費等がかかる場合

※塗装会社の多くは、万が一のトラブルに備えて「賠償責任保険」に加入しています。
塗装会社が「賠償責任保険」に加入している場合には、賠償責任保険で修理費等を補償してもらえます。
※塗装会社が賠償責任保険に加入していない場合には、塗装会社が自社で修理費等を負担するのが一般的です。

3-3.住宅リフォーム・紛争処理支援センター等に相談してみるのも一つの手

「外壁塗装が原因で隣の家とトラブルが生じてしまったが、解決方法がわからない」
「塗装会社が隣の家の車に塗料をつけたことは明らかなのに、塗装会社が応じてくれない」
など困った状況に陥ってしまった場合には、専門の相談窓口に相談をしてみるのも一つの手です。何か解決の糸口が見つかるかもしれません。

▼専門の相談窓口

公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住まいるダイヤル」
国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口

消費生活センター
消費生活全般に関する苦情や相談の窓口

まとめ

外壁塗装時には、
・塗料のニオイ
・外壁塗装工事の音(高圧洗浄機の駆動音や洗浄音、足場の設置時・解体時の音)
・車や人の出入りが増えて騒々しくなること
・洗濯物(洗濯物を外に干すこと)や換気に制限が生じること
などで、隣の家に迷惑をかけてしまうことがあります。

外壁塗装時に隣の家にかける迷惑は0(ゼロ)にはできませんが、対応次第では、かける迷惑を軽減することはできます。
このあたり詳しくは下記2章で解説しています。

この記事では、外壁塗装が原因で隣の家とトラブルになってしまった場合の賢い対処法についても詳しくご紹介しています。
万が一トラブルが生じてしまった時にうまく対応できるよう、事前にチェックしておくと良いでしょう。