塗装工事をしよう!と思って業者を探し、塗装業者が決まったら次は塗料を選んで色選び、外壁塗装は決めることが多く、選択の連続で大変です。その中でも最後に決める壁の色の選択は多くの方の一番の悩みどころ。家の形は一度決めたら変更することはほぼできませんが、色は10年に一度変えることができます。
家の寿命が40-50年だとすると3-4回はチャンスがあり、せっかく塗装をするなら、気分を変えて、新築気分でイメージを刷新し、おしゃれに気に入る色味に仕上げたいと思われるでしょう。
しかし色見本を見ても似たような色味が沢山あって隣の色とこの色では何が違うのかわからないと弊社に外壁塗装を依頼される方も多くが色選びに迷われております。
外壁の色は自宅の表情を決める大きな要素であり、逆に気に入らない色で仕上がると10年我慢をしないとならないという事態になりかねません。色選びにおける失敗の原因は「イメージと違う」という曖昧なもの。自らその色を指定した以上、失敗しても自己責任となるので、一度塗装したものをイメージと違うから色を変えて!というわけにもいきません。
今回は外壁の色選びに迷ったときに見て頂きたい最新人気ランキングと、外壁と屋根の組み合わせランキングを紹介します。
ぜひ、本記事を参考にしてお気に入りの外壁色での塗装工事を実現してください。
1.2016年 ~ 2019年までの最新の人気色TOP20
まずは最新の人気外壁色をチェック!2016年~2019年までの人気の色味をご紹介します。
※株式会社アステックペイント出荷量データより算出。
1-1.外壁の人気色TOP20
順位 | 色チップ・色番号 | 色名 |
---|---|---|
1 | 8091 | ブロークンホワイト |
2 | 8092 | ニュートラルホワイト |
3 | 9010 | クールホワイト |
4 | 8095 | ミッドビスケット |
5 | 8088 | モカ |
6 | 8083 | ベージュ |
7 | 8096 | ライトクリーム |
8 | 9003 | ホワイトリリィ |
9 | 8074 | アイアンバーグ |
10 | 8084 | メリーノ |
11 | 8093 | ペールビスケット |
12 | 8087 | スムースクリーム |
13 | 8097 | ライトラテ |
14 | 8113 | トゥルーホワイト |
15 | 8094 | クエリー |
16 | 8085 | オフホワイト |
17 | 8086 | サンダルウッド |
18 | 8109 | ガルグレー |
19 | 8081 | バーチグレー |
20 | 8077 | ヤララブラウン |
外壁は白、ベージュ、茶系の色味が人気です。
その中でも変わらず2014年からずっと一位を占めているブロークンホワイトは2016年~2019年のランキングでも変わらず人気NO1を占めています。
2位以下は変動があり、最近の傾向として、ベージュでなく真っ白に近い色味を選んでいる方、茶色の中でも濃い目の色味を選んでいる方が増加傾向にあります。
1-2.屋根の人気色TOP20
次に2016年から2019年までの屋根色の人気を紹介します。
順位 | 色チップ・色番号 | 色名 |
---|---|---|
1 | 9119 | トゥルーブラック |
2 | 9114 | キャビアブラウン |
3 | 9111 | カーボングレー |
4 | 9113 | ラセットブラウン |
5 | 9112 | エバーグリーン |
6 | 8079 | チャコール |
7 | 9115 | マホガニー |
8 | 9118 | バーガンディ |
9 | 9117 | ミッドナイトブルー |
10 | 9110 | クレタグレー |
11 | 9116 | グリーンレイバー |
12 | 9101 | スチールグレー |
13 | 9109 | アイボリーブラック |
14 | 8075 | パイオニア |
15 | 8077 | ヤララブラウン |
16 | 8098 | カレッジグリーン |
17 | 8080 | スレートグレー |
18 | 9105 | トープ |
19 | 9102 | スレートグリーン |
20 | 8099 | ミッドブランズウィックグリーン |
屋根は一番人気が2014年-2015年のグレーから、真っ黒のトゥルーブラックに変わっています。
また、クレタグレーなど屋根色にこれまで多かった濃色とは違い薄めの色も増えています。
1-3.2016年から2019年に見る色選びの傾向
外壁屋根ともに外壁の色の概念が多様化していることがわかります。
以前は、外壁は薄めの色・屋根は濃いめの色が当たり前というイメージが多少なりありましたが、外壁でも濃いめの色や黒を基調に選ばれる方、逆に屋根でも薄めの色など、外壁だから、屋根だから・・・という概念から、自分の好みのセンスで色を選択する方が増えているようです。
その他の外壁色の傾向としてはっきりした色味が増えてきていることもわかります。新築時よりデザイン性の高い住宅が増えたことも影響しており、塗替え時においても個性を出したいニーズが高まっています。
2.2016年~2019年までの最新の人気組み合わせ25事例
ここからは人気の組み合わせをご紹介します。この壁の色がいいなと考えていても屋根の色はどうしたら良いのか悩んだ際に是非ご活用ください。
2-1.総合人気組み合わせランキングTOP5
上が屋根の色、下が外壁の色です。
第一位 【外壁】ブロークンホワイト×【屋根】キャビアブラウン
第二位 【外壁】ブロークンホワイト×【屋根】カーボングレー
第三位 【外壁】ガルグレー×【屋根】カーボングレー
第三位 【外壁】ミッドビスケット×【屋根】キャビアブラウン
第五位 【外壁】ペールビスケット×【屋根】ラセットブラウン
2-2.外壁色人気第一位の「ブロークンホワイト」に人気の屋根色
外壁色第一位「ブロークンホワイト(8091)」
外壁色で人気第一位の「ブロークンホワイト」との組み合わせで人気の屋根色
第一位「キャビアブラウン(9114)」
第二位「カーボングレー(9111)」
第三位「トゥルーブラック(9119)」
第四位「ラセットブラウン(9113)」
第五位「チャコール(8079)」
2-3.外壁色人気第二位の「ニュートラルホワイト」に人気の屋根色
外壁色第二位「ニュートラルホワイト(8092)」
第一位「トゥルーブラック(9119)」
第二位「キャビアブラウン(9114)」
第三位「カーボングレー(9111)」
第四位「マホガニー(9115)」
第五位「チャコール(8079)」
2-4.外壁色人気第三位の「クールホワイト」に人気の屋根色
外壁色第三位「クールホワイト(9010)」
第一位「トゥルーブラック(9119)」
第二位「キャビアブラウン(9114)」
第三位「カーボングレー(9111)」
第四位「チャコール(8079)」
第五位「ミッドナイトブルー(9117)」
2-5.外壁色人気第四位の「ミッドビスケット」に人気の屋根色
外壁色第四位「ミッドビスケット(8095)」
第一位「キャビアブラウン(9114)」
第二位「マホガニー(9115)」
第三位「バーガンディ(9118)」
第四位「エバーグリーン(9112)」
第五位「トゥルーブラック(9119)」
2-6.外壁色人気第五位の「モカ」に人気の屋根色
外壁色第五位「モカ(8088)」
第一位「トゥルーブラック(9119)」
第二位「チャコール(8079)」
第三位「カーボングレー(9111)」
第四位「キャビアブラウン(9114)」
第五位「ラセットブラウン(9113)」
2-7.2020年の人気色
当メディアを運営するアステックペイントに2020年に注文されたの塗料の人気色のランキングです。
3.人気色以外でも素敵な外壁×屋根色を実現!事例5選
3-1.【外壁】サンダルウッド×【屋根】カーボングレー
緑との調和がきれいです。
3-2.【外壁】ニュートラルホワイト×【屋根】スチールグレー
外構との統一感も良いですね。アクセントカラーが映えて存在感を出しています。
3-3.【外壁】テラコッタ×【屋根】スチールグレー
重厚感のある仕上がりになりました。屋根と壁の色味もメリハリがあり家の存在感が増しています。
3-4.【外壁】クールホワイト×【屋根】エバーグリーン
家のデザイン性が際立つ色味に仕上がりました。艶消し塗料を使うなど、細かい部分にもこだわりを入れています。
3-5.【外壁】ガルグレー×【屋根】チャコール
スタイリッシュな色味でありながら、付帯部の白、緑とあう優しい仕上がりになっています。
ランキングに入っていなくても素敵な外壁色屋根色の組み合わせはいくらでも作れます。施工をお願いする会社にしてカラーシミュレーションやアドバイスを元にオリジナル性の高い素敵な組み合わせを作るのも一つの選択肢です。
4.後悔しないために!見落としがちな失敗事例2つのパターン
ここからは実際に見落としがちな失敗をしてしまった事例をご紹介します。見落としがちなポイントもありますので、是非チェックしてみてください。
4-1.「イメージと違う」を回避するためには近所を良く見ること
タイトルにある「イメージと仕上がりの色が違う」というクレーム、これは外壁色選びに失敗した方の要因のダントツ一位です。
この場合「イメージと違うからやり直したい」は通用しません。もう一度同じ金額を出しやり直しという事態になるでしょう。泣く泣くその色のままにしていたとしても気に入らない色の家を10年以上毎日見続けなければならないのも苦痛・・・そのような失敗をしないためにもイメージに合った外壁色にしましょう。
まず考えなければならないのが、ご家族の中でイメージを決めて見える化してイメージを統一してみることです。「おしゃれな感じが良いよね」とか、「明るくしたいよね」だけでは、個人の感覚の差の違いが生じます。より具体的に話し合いましょう。ネットの事例でイメージに近いものを探してみるのも一つの手ですが、オススメなのは実際に日が昇っている時間と夕方の時間に周囲の家を見て回ってみることです。最低でも両隣三軒くらいは見ましょう。参考となる色味が見つかるまで是非見て回ってください。自分の家と近い形状のものを探すとよりベストです。気に入った色があればそのお宅に色味を聞いてみるか、業者さんに見てもらうと良いでしょう。
後、もう一点、その中で今自宅はどのような色味のご近所の家の中に立っているのかを見ることも大事です。なぜならご近所との調和も重要なポイントだからです。一軒だけ急に色味が変わったり、変に目立ってしまった!などの後悔をされている方もいらっしゃいます。写真を撮影できる場所があればご近所と一緒に写った我が家を撮影して確認したり、グーグルマップで検索しストリートビューで確認するのも良いでしょう。塗装工事をする会社が決まっている場合、その会社のHPなどを見て気になる色味などがあれば塗装会社に相談して実際に現場に連れて行ってもらうのも良いでしょう。
なぜ実際に家を見る必要があるのか?これは色には面積効果があり、実際に見る小さい色味と比べて明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見えるからです。小さな色見本で見ていても家全体で見ると「こんなはずじゃなかった」ということもあります。
実際にライトクリーム(8096)で見てみましょう。
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↓ 少し大きくしてみます。
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同じ色味でも小サイズ(150×150)と少し大きくなったサイズ(541×541)でも見え方が違いませんか?この小さなサイズの差でも見え方が違えば、家全体にその色を塗るとなると大きく違って見えるはずです。できるだけ大きな色味で確認して色を決定しましょう。
4-2.付帯部や玄関、サッシの色と合わなかった
先程のシーリング目地と同じく、付帯部や玄関、サッシの色味も必ず確認した上で外壁の色味を決めましょう。
付帯部とは、雨戸や雨樋、配管類、軒、破風、笠木、手すり(バルコニー)、ベランダなどが挙げられます。
アルミサッシは塗り替え不要の場合が多いため色は塗装後も変わらないことが多いかも知れません。しかし、他の鉄部である雨樋や軒等は外壁塗装をすると同時に塗り替える方も多いと思います。その際に気をつけるポイントとしては先程記載した目地と同じで同系色でまとめるか、際立たせるかの観点で考えましょう。
付帯部をまとめた例
付帯部の白を基調に二階部分を統一してうまく合わせてまとまった柔らかい雰囲気に仕上がっています。
こちらも白でまとめています。緑にも映える色合いで一回り家が大きく見える仕上がりです。
付帯部を際立たせた例
非常にメリハリが効いており、付帯部がアクセントになって落ち着いた格式高い住宅に仕上がっています。
こちらもアクセントカラーで引き締めメリハリがありながらも、全体的に見ると統一感が生まれています。
外壁色が決まったら、家の写真を撮影し、付帯部の色味の確認や塗り替える部分、変えられない部分、見える面積が広い付帯部などを確認してみましょう。色選びには自分の家を元にしたカラーシミュレーションがオススメです。
カラーシミュレーションをすると全体のバランスがよりわかりやすくなります。
一般的にベースカラー(基本)全体の約70%・アソートカラー(調和)全体の約25%・アクセントカラー(変化)全体の5%と言われます。これは男性のスーツ姿にたとえるとスーツがベース、ワイシャツがアソート、ネクタイがアクセントというイメージです。付帯部はアクセントカラーと考えるといいでしょう。
アクセントカラーで全体を締めるのか、調和させるのか考えてカラー選びをすることをオススメします。
5.知ってて得する外壁色選びの豆知識
ここからは、是非知っておいて頂きたい豆知識を2つご紹介します。昨今塗替え時に塗る塗料も進化しています。外壁色にこだわりたい方にオススメです。シックに抑えたい、和風に合うマットな塗料を選びたい、などに答えてくれる塗料を紹介します。
5-1.塗り替え後の「テカテカ感」が嫌な人へおすすめの3分艶塗料
塗装はするけど塗り替え時のピカピカ感が苦手、自然の落ち着いた色味にしたいと思われている方や和風の住宅や濃色を使ってみたいという方にオススメの3部艶塗料は家を落ち着いた雰囲気に仕上げてくれる塗料です。艶消し塗料は汚れやすいのでは?と思われる方もいらっしゃるでしょう。下の図を御覧ください。
目安として5%以下が艶消し塗料と呼ばれますが、どうしても塗料本来の性能が落ちやすくなり汚れもつきやすくなります。しかし、色合いは落ち着いてかっこ良くシックに仕上がります。シックな仕上がりを残しながら塗料の性能も艶有り塗料同様の耐久性や汚れにくさを実現してくれるのが3部艶塗料です。
5-2.高級感を出したい方におすすめの石彫塗料
デザイン性の高い石彫風の塗料です。上塗りにはクリアーの塗料に色付きの塗料チップを入れて、立体感が演出できます。
外壁に塗ったとき単色と比べても立体感があり高級感が高い外壁を作ることができます。また、外壁に塗っても近づいて見ると他と一味違う演出ができます。
組み合わせでシンプル派もこだわり派にも満足できる仕上がりになるでしょう。但し、通常の塗料よりも少し価格が高めになります。
6.外壁色選びに成功するための5ステップ
ここまで外壁色選びの参考になる情報を記載して来ましたが、本章では外壁色選びを大成功に近づけるの手順をご紹介します。
6-1.手順1 近隣を確認、写真撮影、調和させるか目立たせるか考える。
4-1でも説明させて頂きましたが、近隣を見て回るのは塗装の色選びに入ったらまずやるべきことです。通りから近隣と共に我が家を見る、歩いて近隣に使われている色味を見ることで我が家に塗装する色味のイメージが浮かんで来るでしょう。ご夫婦、ご家族で「こんな色がいいね」など共通の認識を持つこともできます。まず色選びの段階に入ったら周囲を見渡すことを心がけましょう。また、参考なるお宅があればそこの色味を確認しましょう。
6-2.手順2 ご家族やご自身でイメージを言語化する。
雰囲気を言語に表すとどれが近いでしょうか?下の中から5つ選んでください。
どのグループの言葉が多かったでしょうか?次に上で言語化したイメージを色に直してみると、好みの色配色が出てきます。
是非参考にし、好みの色の雰囲気を取り込んでみてください。
6-3.手順3 最低でもA4サイズ以上の面積で太陽光の元で朝・昼・夜に確認する
こちらも第四章で少し触れた内容ですが、完結に言うとできるだけ、「大きなサイズを太陽光の下で見る」ことが大事です。室内の色味と太陽光の色味では違って見えます。塗装後は外壁色を室内灯で見ることはないため同じ環境である太陽光で見て色味の確認を行いましょう。また、日中だけでなく、朝、夕方、夜の見え方も確認するとベストです。
6-4.手順4 人気色や流行色もチェックしてみる
第一章で人気ランキング、また人気の組み合わせを紹介しています。こちらを見てより多くの方に選ばれている色味をチェックしてみましょう。また過去のランキングはこちらに掲載していますので、必要な方はご活用ください。
6-5.手順5 カラーシミュレーションで全体のバランスを見る
付帯部や屋根の色味の決定しましょう。まず我が家を外から眺めて、屋根、付帯部は外から見てどの程度見えるのか、付帯部で塗り替えをする場所はどこなのかを把握しましょう。最終的には自分の家のカラーシミュレーンを行うことがベストですが、まず見てみたいという方へWEBサイト上で手軽にできるカラーシミュレーションをご紹介します。
エスケー化研株式会社 「住宅塗り替えシミュレーション」
http://www.sk-kaken.co.jp/simulation/
関西ペイント株式会社 「カラーシミュレーション」
http://www.kansai.co.jp/repaint/index.html
日本ペイント株式会社 「カラーシミュレーション」
http://www.hanacole.com/simulation/index.html
カラーシミュレーションについてもっと知りたい方は下記の記事もご覧ください。
まとめ
10年に一度の外壁塗装工事における色選び、選んだ色の家を10年見続けると考えると失敗はしたくありません。逆に10年とても気に入っている色のお家を眺めることができるのはとても幸せなことでしょう。せっかく高いお金を掛けて塗装をするなら、もっと家をかっこ良くしたい、イメージを変えてみたいと思われる方は多いと思います。他にも色に関する記事をご紹介しますので、もっと詳しく知りたい方は他の記事も参考にしてみてください。
この外壁色選びの機会に我が家と近隣を見渡し、イメージに合うピッタリな良い家づくりを行ってください。