外壁塗装 色選び

残念なことに、
「外壁塗装の色選びに失敗した…」
と後悔を抱えてしまう人がいます。

外壁塗装の色選びに失敗しないためには、
“実際に外壁塗装をした人が、色選びでどんな失敗をしているか”
“失敗しないためには、どうすれば良かったのか”
などを事前に把握しておくことが有効です。

そこで、下記1章では、
外壁塗装の色選びのよくある失敗例&失敗しないための対策
について詳しくご紹介します。

さらに、下記2章では、
外壁塗装の色選びに失敗しないために押さえておきたい知識
についても、まとめてご紹介しています。

また、下記3章では、
「外壁塗装の色選びに失敗してしまった」という場合の塗り直しの可不可
などについてもお伝えします。

ぜひ、参考にしてください。

1.外壁塗装の色選び|よくある失敗例&失敗しないための対策

1-1.よくある失敗例①「イメージしていた仕上がりにならなかった」

家 色選び 失敗

「イメージしていた仕上がりにならなかった」など、“仕上がってみたら、感覚的に何かが違った”というのは、最もよくある外壁塗装の色選びの失敗例です。

よくある“外壁塗装の色選び”の失敗例

「イメージしていた仕上がりにならなかった」
「色見本で確認した色と、実際に外壁に塗った色が、違う色に見える」
「仕上がってみたら、外壁と屋根の色のバランスに違和感…」 ほか

 

【失敗しないための対策】
上記のような失敗(「イメージしていた仕上がりにならなかった」等)をしないためには、
◎選んだ色は“大きいサイズの色見本”で確認する&色見本は屋外で確認する
◎試し塗りをする

◎カラーシミュレーションを活用する
◎選んだ色と“似た色の外壁の家”を見てみる
といった対策が有効です。

以下、それぞれ詳しく解説します。

◎選んだ色は“大きいサイズの色見本”で確認する&色見本は屋外で確認する
実は、色の印象は、面積の大きさによって異なります。全く同じ色でも、大きい面積で見ると(小さい面積で見た時と比べて)、鮮やかな色はより鮮やかに、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見えます。そのため、選んだ外壁塗装の色を小さな色見本で確認していると、実際に大きな面積の外壁に塗った時に「色見本で確認した色と、実際に外壁に塗った色が、違う色に見える」と感じてしまうことがあるのです。

外壁塗装の色を確認する時には、大きなサイズの色見本で確認することが重要です。
色見本のサイズはA4サイズ以上がオススメです。

アステックペイントの色見本色見本

各塗料製品の色を確認するためのツール。
例えば「塗料製品Aのベージュは、どんな色?」という時、色見本で確認をするのが一般的です。

また、外壁は屋外にあるため、色見本は屋外で確認します。
屋内の蛍光灯などの明かりの下で確認をしてしまうと、実際に外壁塗装した時に「全然、色が違う…」といったことになりかねないため、注意してください。

※時間帯(朝・昼・晩)・天候(晴・雨・曇)によっても色の見え方は異なるため、色に強いこだわりがある場合などは、時間帯・天候の違うタイミングでも色見本を確認すると良いでしょう。

◎試し塗りをする
「色見本の確認だけでは不安が残る」という場合には、
・試し塗りをする(実際に外壁の一部に、気になる色の塗料を塗ってみる)
という確認方法もあります。
※試し塗りの対応をしていない塗装会社もあります。また、多くの場合、試し塗りには別途費用がかかります。詳細は各塗装会社に確認をしてみてください。

試し塗りをすると、“実際に気になる色の塗料を外壁に塗ると、どんな感じに見えるのか”などをしっかり確認することができます。

◎カラーシミュレーションを活用する

カラーシミュレーションイメージ

カラーシミュレーションは、いわば色の試着です。
カラーシミュレーションを活用して、
・仕上がりの印象
・気になる色の組み合わせ・バランス(外壁の配色、屋根・付帯部との色の組み合わせ 等)
など確認することで、よりリアルに仕上がりをイメージできるため、「イメージしていた仕上がりにならなかった」「仕上がってみたら、外壁と屋根の色のバランスに違和感…」などの失敗をしにくくなります。
※カラーシミュレーションの実施有無や内容は、塗装会社によって異なります。詳細は各塗装会社に確認をしてみてください。

◎選んだ色と“似た色の外壁の家”を見てみる
選んだ色と“似た色の外壁の家”を見てみるのも有効な対策の一つです。
選んだ色と“似た色の外壁の家”を見てみることで、“実際に選んだ色で外壁塗装をすると、どんな印象の外観に仕上がるのか”をよりリアルに確認できるため、「イメージしていた仕上がりにならなかった」などの失敗をしづらくなるはずです。

ちなみに…
選んだ色と“似た色の外壁の家”だけでなく、“様々な色の外壁の家”を見てみるのもオススメです。“様々な色の外壁の家”を見てみることで、「ベージュの中でも、少し茶色の強いベージュが良い」「ベージュが良いと思っていたけど、グレーもステキ」など、気づいていなかった自分の好みに気づけたり、理想の外観のイメージが膨らんだりすることも。

選んだ色と“似た色の外壁の家”も、“様々な色の外壁の家”も、インターネットで簡単にチェックすることができます。通勤途中や散歩等のついでに実際に家の外壁を見てみるのも良いでしょう。

【外壁の試着?】外壁のカラーシミュレーションをしてみよう

1-2.よくある失敗例②「適当に色を選んでしまった」

適当 選択

「適当に色を選んでしまった」など、外壁塗装の色選びを重視していなかったために失敗してしまうケースも。

よくある“外壁塗装の色”の失敗例

「適当に色を選んでしまった」
「もっとしっかり検討して、違う色にすればよかった」
「塗装会社に勧められるがまま、深く考えずに色を決めてしまった」 ほか

 

【失敗しないための対策】
よく考えずに外壁塗装の色を選んでしまうと、後から「もっとしっかり検討すればよかった」といった後悔を抱えてしまうことになりかねません。

外壁塗装の色は、家の印象に大きく関係します。また、「色選びに失敗した」と思っても、簡単に再度、外壁塗装をする…というわけにもいきません(※3-1を参照)。
そのため、外壁塗装の色についてはしっかり検討することを強くオススメします。
※外壁塗装の色について検討する際には、1-1の内容もぜひ参考にしてください。

「何色を選べば良いかわからない」という方は、ぜひ、下記の記事もチェックしてみてください。“好みの外壁塗装の色”や“どんな印象に見せたいか”など、何かヒントが見つかるかもしれません。

[外壁塗装の画像事例集]プロが選ぶ全国のおしゃれ外壁事例を大公開!

外壁色に迷ったら!2020年最新の人気色と組み合わせTOP20

1-3.よくある失敗例③「好んで選んだ色が、汚れ・色あせの目立つ色だった」

塗膜_汚染

「好んで選んだ色が、汚れ・色あせの目立つ色だった」というのも、よくある外壁塗装の色に関する失敗例の一つです。

よくある“外壁塗装の色”の失敗例

「好んで選んだ色が、汚れ・色あせの目立つ色だった」
「塗装して間もなく雨が続き、せっかくキレイになった外壁に雨筋汚れが…」 ほか

 

【失敗しないための対策】
「好んで選んだ色が、汚れ・色あせの目立つ色だった」といった失敗をしないための対策は、下記の2つがあります。

■対策① 汚れ・色あせなどが目立たない色を選ぶ
外壁塗装の色には、汚れ・色あせが目立たない色と、目立ちやすい色があります。
◎汚れ・色あせなどが目立たない色:ベージュ・グレー など
◎汚れ・色あせなどが目立ちやすい色:白(真っ白)・黒(真っ黒) など
「汚れ・色あせの心配はあるが、真っ白 or 真っ黒で外壁塗装したい」という方は、対策②を検討してみてください。

■対策②「汚れがつきにくい塗料」や「耐候年数が長い(耐久年数が長い)塗料」を選ぶ
◎汚れがつきにくい塗料(低汚染性などの機能を備えた塗料 等)
◎耐候年数が長い塗料(耐久年数が長い塗料)
※色あせは外壁塗装の劣化症状の一つです。そのため、耐候年数が長い塗料で外壁塗装をすると、劣化症状の一つである色あせが生じるまでに時間がかかります(=色あせが生じにくくなります)。

外壁の汚れが目立たない色を選ぶために知っておきたいポイント

低汚染塗料はなぜ汚れない?実際に低汚染塗料を汚してみた!

1-4.よくある失敗例④「奇抜な色を好んで選んだが、外観が悪目立ちしている気がする」

外壁の色 奇抜

よくある失敗例には、「奇抜な色を好んで選んだが、外観が悪目立ちしている気がする」という類のものも。

よくある“外壁塗装の色”の失敗例

「奇抜な色を好んで選んだが、外観が悪目立ちしている(隣近所から浮いている)気がする」
「我が家の外観が“景観を乱している”と近隣からクレームを受けてしまった」 ほか

 

【失敗しないための対策】
家の外観は、その地域の景観の一部でもあります。
そのため、奇抜な色で外壁塗装をすると、「我が家は悪目立ちをしているのでは?」と感じる、(自分たちは満足しているが)近隣からクレームを受けてしまうなどのリスクもゼロではありません。

「奇抜な色で外壁塗装をしたい」という場合には、こうしたリスクがあることを十分踏まえたうえで、しっかり検討することが重要です。
例えば「景観を壊す可能性がある」といった場合は、奇抜な色で塗装する箇所を小さくするなど配慮は大切です。

また、地域によっては、景観ガイドライン等によって選べる外壁塗装の色に制限があることがあります。
奇抜な色で外壁塗装をする場合は特に、こうした景観ガイドライン等の有無や内容について確認しておくと安心です。

2.色選びに失敗しないために!押さえておきたい“外壁塗装の色選び”の知識

2-1.はじめに押さえておきたい!外壁塗装の人気色TOP20

外壁塗装の色を選ぶ時に、まず人気色はチェックしておきたいところ。

「何色を選べばいいかわからない」といった場合には、ひとまず、人気色をチェックしてみるのも一つの手でしょう。

▼外壁塗装の人気色TOP20
2024年人気色TOP20_0912

外壁色に迷ったら!2020年最新の人気色と組み合わせTOP20

2-2.外壁塗装で使用する色の数は、3色以内がオススメ

外壁 3色以内

色の数が多すぎると、まとまりがない印象に見えてしまう傾向があります。
そのため、「外壁を複数の色で塗り分けたい」という場合にも、色の数は3色以内にするのがオススメです。
※このあたりの内容について詳しくは、こちらの記事で解説しています。

外壁をツートンカラーに塗る前に知っておきたいポイント

2-3.外壁材の種類・デザイン・凹凸などによっても仕上がりの印象が変わる

同じ色の塗料を塗装した場合でも、外壁材の種類・デザイン・凹凸などによって仕上がりの印象が変わる、というのも押さえておきたい知識の一つです。

以下は、似た色の塗料を塗装した、種類(窯業系サイディング・金属サイディング・モルタル)・デザイン・凹凸の異なる外壁です。
塗装している塗料の色は全く同じではありませんが、塗料の色だけでなく、外壁材の種類・デザイン・凹凸などによっても仕上がりの印象が変わることは掴んでいただけるのではないでしょうか。

窯業系サイディングの外壁
窯業系サイディング

金属サイディングの外壁
金属サイディング

モルタル 壁アップ
モルタル

外壁塗装の色を選ぶ時には、お住まいの外壁材の種類・デザイン・凹凸なども踏まえて、「我が家の外壁に塗装した場合には、どんな風に仕上がるのか」までイメージしておくことが重要です。

2-4.外壁塗装には“透明色の塗料”もある

外壁塗装には、透明色の塗料もあります。
透明色の塗料は、クリヤー塗料(クリア塗料、クリアー塗料)と言います。

サイディング クリヤー塗料での塗装

この透明色の塗料(クリヤー塗料)を使えば、既存の外壁の色・デザインなどを塗りつぶさずに外壁塗装をすることができます。

お住まいが
・デザイン性の高いサイディング外壁
・柄・模様などが施してある外壁
などで、「塗装メンテナンスはしたいが、既存の外壁の色・デザイン・柄・模様などはそのまま残したい(色つきの塗料で塗りつぶしたくない)」という場合には、透明色(クリヤー塗料)で外壁塗装をするのがオススメです。

※外壁の劣化の進行具合等によっては、透明色の塗料(クリヤー塗料)が使用できないこともあります。詳しくは、こちらの記事で解説しています。

外壁塗装を透明(クリヤー)塗料で!外壁の色・柄を変えずに塗り替え

2-5.ツヤの有無・程度によっても仕上がりの印象は変わる

外壁塗装の塗料には、すごくツヤのある塗料、少しツヤのある塗料、ツヤのない塗料などがあります。
※ツヤ(艶)とは、光沢のことです。

詳しくお伝えすると…
ツヤの有無・程度の異なる、下記5種類の塗料があります。
・艶有塗料(全艶塗料)
・7分艶塗料
・5分艶塗料(半艶塗料)
・3分艶塗料
・艶消し塗料

最もツヤがあるのは、艶有塗料(全艶塗料)です。以降、ツヤのある順に並べると、7分艶塗料、5分艶塗料、3分艶塗料となります。
艶消し塗料は、ツヤのない塗料です。艶消し塗料で外壁塗装をすると、マットな仕上がりになります。

艶の程度の違いの図

同じ色の塗料でも、「艶有を選ぶか、5分艶を選ぶか、艶消しを選ぶか」等によって、外壁塗装の仕上がりの印象は大きく変わります。

※外壁塗装の塗料の多くは、ツヤのある塗料です。
※ツヤの程度については、明確な規定等があるわけではありません。
例えば、同じ5分艶塗料でも「塗料製品Aの方が、塗料製品Bよりも、明らかにツヤがある」ということもあります。そのため、ツヤの程度については、塗料製品ごとに確認することをオススメします。
※各塗料製品が上記5種類すべてのツヤの程度をラインナップしているわけではありません。「艶有(全艶塗料)しかない」塗料製品もあれば、「艶有(全艶塗料)or5分艶塗料」などと選べる塗料製品もあります。

外壁塗装のツヤを徹底解説!選ぶべきはツヤあり?ツヤなし?

2-6.色のプロがいる塗装会社もある

数は多くありませんが、色彩検定®やカラーコーディネーター検定試験®の有資格者が在籍する塗装会社もあります。

・色彩検定®(1級・2級・3級)
文部科学省後援の公的資格。公益社団法人 色彩検定協会が検定試験を実施。
※情報出典:公益社団法人 色彩検定協会

・カラーコーディネーター検定試験®(アドバンスクラス・スタンダードクラス)
東京商工会議所が主催する検定試験。
※情報出典:東京商工会議所

塗装会社に有資格者が在籍している場合、外壁塗装の色について、より専門的なアドバイスをしてもらえます。

そのため、
「色選びに絶対に失敗したくない」
「自身で色を選べるか不安」
「プロのアドバイスがほしい」
といった場合には、こうした有資格者の在籍する塗装会社に依頼をするのも一つの手です。

信頼できる塗装会社・塗装職人がもっている資格&許可まとめ

3.外壁塗装の色選びに失敗!塗り直してもらうことは可能?対処法はある?

3-1.「イメージしていた仕上がりにならなかった」などの理由で無償で塗り直してもらうことはできない

現在、外壁塗装後で、「外壁塗装の色選びに失敗した」と思っている方の中には、違う色に塗り直すことを検討している方もいるでしょう。

大前提としてお伝えしておきたいのは…
「イメージしていた仕上がりにならなかった」などの理由で、塗装会社に無償で違う色に塗り直してもらう(やり直してもらう)ことはできません。
その色で外壁塗装することに一度は納得している以上、塗装会社に落ち度はありません。

塗装会社が無償で塗り直してくれるのは、「選んだ色と、実際に外壁に塗装した色が違う」など、塗装会社に落ち度がある場合のみです。

それでも、「どうしても違う色に塗り直してもらいたい」という場合には、塗り替えに必要な材料費(塗料代等)・工事費を自己負担して、塗り直してもらうしかないでしょう。

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3-2.汚れが目立つ色を選んだ場合、こまめに“外壁の洗浄”をするという解決法も

「汚れが目立つ色を選んでしまった」という場合は、こまめに外壁の洗浄をするという解決法もあります。

・ホコリ
・雨筋汚れ
・カビ
・藻
などの多くは、高圧洗浄機で洗浄すればキレイに落ちます。

※劣化が進行している場合等には、洗浄だけでは、外壁がキレイにならないこともあります。

※外壁全面を高圧洗浄機で洗浄する場合、足場を設置する必要があります。「汚れ・雨筋汚れのひどい箇所だけ」「カビ・藻の生じている箇所だけ」など外壁の一部だけを洗浄する場合は、足場を設置せずにすむ可能性もあります。

外壁の汚れが気になる人必見!簡単に外壁の汚れを洗浄する方法!

まとめ

「外壁塗装の色選びに失敗した」と後悔を抱えてしまう人がいます。

外壁塗装の色選びに失敗しないためには、
“外壁塗装の色選びのよくある失敗例&失敗しないための対策”
を把握しておくことが有効です。

▼よくある失敗例
「イメージしていた仕上がりにならなかった」
「適当に色を選んでしまった」
「好んで選んだ色が、汚れ・色あせの目立つ色だった」
「奇抜な色を好んで選んだが、外観が悪目立ちしている気がする」
上記1章では、それぞれの失敗例ごとに、失敗しないための対策をご紹介しています。

さらに上記2章では、
・外壁塗装の色選びに失敗しないために押さえておきたい知識
についても、まとめて徹底解説しています。ぜひ参考にしてください。